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(ようやく本論)クラヴィコード発表会の回想や反省その他諸々 [クラヴィコード(clavichord)]

というわけで、今日は久しぶりに長時間に亘って書いてますが、ここで前回投稿内容を要約すると、

 本来「タランテラ」と呼ぶべき曲が、過去に相当沢山作られていたが、
 *曲のタイトルや表題部等では、そう明記されていない、さらには
 *タランテラのリズムすら譜面上明確になっていない(←バッハの曲に多そう)
 などのために、
タランテラと呼んでもらえずに埋もれている曲(←謂わば「隠れタランテラ」(笑))が、今後どんどん発掘されて表タランテラ化(笑)する化膿性もとい(爆)可能性があるんじゃないですかねぇ~、という戯れ言でした。

 では、次にようやく本論です(現在、下の息子2人が熱を出してしまい、子守りしながらこれ書いているのですが、子守モードの方が却って余計な雑念が少なく書ける感があるので、ブログ人生(?)もナカナカ一筋縄ではいかないものだと思う今時分(汗))

>※チェンバロ発表の時よりもミスが少なく弾けた(喜!)
> ⇒しかし、録音した自分の演奏音源を後で聴き返してみると・・・な、なんじゃぁこりゃぁ!?(←松田ゆうさく風に!)
 これにつき、発表会当日は、中村先生宅のこのクラヴィコードで演奏しました。非常に素晴らしい楽器で、スイスの有名な製作家により作られた専有弦タイプのクラヴィコードで、日本ではこのクラスの楽器はナカナカお目にかかれないはずです(と先生もそのように仰ってました)。
03当日のクラヴィコード写真その3.jpg
(奥の2台はチェンバロで、真ん中の楽器が有名な「ブルースケネディ」製作によるジャーマンタイプのチェンバロ、奥は東京古典楽器センター製によるフレンチタイプ2段鍵盤チェンバロ(蓋に描かれた絵がまた美しい!))

 で、今回初めて、収録マイクを楽器から遠ざけて設置してみたんですよ。クラヴィコードの音は非常に小さいので、無論可能な限り近くに設置したかったのですが、発表会会場はいわば公共の場ですし、普段の練習時のように楽器の間近に設置することが出来なかったという訳です・・・・こう書いた時点で多くの人が「あぁ分かった、そういうことか!」と叫んだと思うのですが(笑)。

 演奏内容につき、最初の2曲はまあまあ無難に鳴っているように思えるのですが、

 やはりバッハの曲は鬼門でして、


  ・・・要するに、自分としてはチェンバロ発表時よりもミス無く弾けたつもりだったのに、後で聴き直してみると、クラヴィコード特有の「ガタガタ音」が大きく聞こえたのでショックだったというオチです。クラヴィコードは鳴る音が小さい分、鍵盤打鍵音が相対的に大きく聞こえてしまうということで、しかも(しっかり押さえないと鳴りにくい)高音側よりもむしろ、本来軽く弾いても大丈夫なはずの「低音側」の打鍵音が大きかったってのが余計にショックでした(汗)。まぁマイク位置のみならず録音機器の特性もあるでしょうから、機器や録音設定などを変えればもう少しノイズレスで録音できるかもしれませんが、それは今後の課題ということで。

  ともあれ、次回への課題は出来たし、今回も色々と凄く勉強になったし、いつもなら発表会後は暫く楽器弾かないのだけれど今回はその後も毎日クラビコードを弾いているし、やっぱりクラヴィコードは良い楽器だなぁ、としみじみ感じる今日この頃の私(めでたしめでたし)、とポジティヴに締めて、この記事は終えたいと思います、、、、いやぁ本当、クラヴィコードは最高、生きてて良かった!(笑)


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クラヴィコード発表会対策最終メモ、チェンバロとの比較等 [クラヴィコード(clavichord)]

いよいよ明日が発表会である。

 休日の今日は、折角なので、子守時間帯(笑)を利用してチェンバロでも練習してみた。久しぶりにチェンバロを調律したが、この楽器だと1鍵盤につき弦1本分だけ合わせれば良いので精神的に楽なものがある。ただ、クラヴィコードと違って半日もすると調律がかなりずれてくるので(張力のみならず楽器の大きさも関係しているかもしれない・・家のチェンバロはクラヴィコードに比べて可成りデカイ(=弦が長い))、マメに調律する必要がある。季節にもよるのだが、今日は午前中調律して夜に確認したら、平均で何と10セント分くらい音程が下がっていた(汗)。

 チェンバロとクラヴィコードを比較した場合、以下のようなことが言えるのではないだろうか。
 ①音量の大きさ:チェンバロの方が大きい
 ②弦の張りの強さ:チェンバロの方が強い
 ③音程の正確性:チェンバロの方が正確
 ④調律が悪い時の目立ちやすさ:チェンバロの方が目立つ
 ⑤調律の長持ち具合(狂いにくさ):クラヴィコードの方が長持ちする
 ⑥ミスした時の目立ち具合(心理的動揺):チェンバロの方が目立つ
 ⑦繊細な表現(力):クラヴィコードの方が勝っている
 ⑧フォルテとピアノの対比:クラヴィコードはタッチで表現vsチェンバロはレジスタや上下鍵盤の切り替えで表現
 ⑨総じて良く言われる両楽器のイメージ:クラヴィコードは暖かみがあるvsチェンバロは冷たい感じ

 ⑩個人的所感:クラヴィコードは「社会人」に凄く優しい楽器であると思う。(演奏面、調律面、音量面など色々な点で「おおらか」なところが好ましい。どんなに深夜に弾いても近所迷惑にならないところも凄く良い。) 

 その他にも色々あるだろうが、上の内容を比較した場合、チェンバロに比べてクラヴィコードはより「アナログ」的な楽器であることが分かる。つまり、クラヴィコードは音量が小さく(①)、音程も不安定(③)であるが、このことは他の視点からすると、ミスしたり調律が悪くても大して目立たない(⑥④)訳で、要するに色々な面でタッチの調整によるカバーや「ごまかし」ができる楽器な訳である。

 対してチェンバロは、クラヴィコードよりもはるかに大きな音が、非常に正確な音程で鳴る楽器であり、それゆえ演奏にしても調律にしてもミスがあると凄く目立って聞こえて(響いて)しまうため、結果として演奏や調律などの「正確性」、「完全性」などを要求される楽器であると、今回しみじみ感じた。

 一方で、私がこんなにも(世間で言うところの)調律マニア(オタク?)になってしまったのも、チェンバロのこの性質のおかげ(せい?(笑))であることは疑う余地のないところであり、ある鍵盤曲の想定音律ないし最適音律を探るには、音程の不安定なクラヴィコードでは困難であり、チェンバロの存在が必要不可欠であると思う。逆に言うと、バロック時代にあれだけ色々な種類の不均等音律が考案されたのは、チェンバロの上記のような特質を最大限に活かそうとした結果なのではないか、とすら思える。

 であるからして、現在クラヴィコードにはまり込み、この楽器が不当に(?)軽視されている現代音楽社会に対して憤慨さえしている小生であるが、一方で、もしも自分がクラヴィコードの方から入手していたら、現在このようなブログを立ち上げていなかっただろう(ギターへの古典調律化の試みさえしていなかったかもしれない)ことを思うと、楽器との不思議な「縁」というのものを感じざるを得ない今時分である。
 
 などとウダウダ書いている内にもうこんな時間になってしまった(汗)。マズイ、もう少し練習する予定だったので、そろそろ収束させよう。

 と言う訳で、久々に弾いてみたチェンバロ演奏(調律はこちらも久々のKBⅢ)・・やはりチェンバロだと少しのミスも目立つ&心理的動揺が大きいことが、この音源からも分かる(大汗)


 今日のクラヴィコードでのフーガ。今日は主題のアーティキュレーションを統一させることに重点を置いて弾いてみた。

 それではいよいよ明日が本番だ、、、、、バッハの☆を掴めるよう、明日は頑張ろう私!!!

 


 


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続クラヴィコードのカスタマイズ(オモリを付けてみる) [クラヴィコード(clavichord)]

発表会当日まであと2日である。

  今日はtake10まで練習録音した・・・流石に疲れた(汗)。

  今回の練習は特に目新しいことはやっていないが、昨日と同様、練習前に楽器のカスタマイズ(改造?)作業をしたので、それをメモっておこうと思う。

 今日は、練習前にC♯キーなどに「オモリ」を付けた(笑)。 要するに、今使っている楽器は、高音側のCのキーを弾く際にC♯のキーにちょっとでも触れると(擦る程度でも)C♯が動いてノイズが出てしまうため、昨日はC♯キーへの接触事故wをなくすためにC♯キーの左側を削ったのであるが、これって要するに、C♯キーの動きが非常に軽くていわば過敏状態にある、言い換えると、「C♯キー」=「ゴルゴ13のライフル銃の引き金」状態(←これで分かる人は分かるはずw)な訳ですよ。

 なので、今日は昨日の続きで、このC♯キーのタンジェント側に「オモリ」を付けて「重いキー」、「手応えのあるキー」にしてしまえば、C♯のキーにちょっと擦ったくらいではノイズが出なくなるのではないか、と考えた訳である。
101加工前.jpg

 で、昨日削ったC♯キーを・・

102鉛テープ.jpg

 こうして外し、さらにはオモリとなる鉛テープ(←600円くらいしたので結構高い(汗))を用意して、、、

103貼り付けているところ.jpg 
こんな感じで貼り付けていった。(この鉛テープ、両面テープが付いているので結構便利である。元々テニスラケットの重量バランス付け用としてスポーツ用品店で購入したブツだったりする。)

 で、結果はどうだったかというと、「過敏症」は大して改善されず、もう少しオモリを増やす必要があるな、といったところ。一方で、キーにオモリをつけて重くすると、打鍵時に軽く弾いても音がしっかり鳴るように感じたので、他の派生キーについてもこのテープをペタペタと貼ってみた。
104調子に乗って他のキーも.jpg

そうこうしている内に、このテープがあっという間に無くなってしまい作業終了となった。低音側でも(逆に動きが悪く戻りが遅いため)タンジェント側を重くした方が良さそうなキーが幾つかあるので、近い内に100均やホームセンターを物色して良いオモリ(笑)を見つけてこようと考える私であった。

 それでは、発表会まであと僅か。明日も頑張ろう私!!

 


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クラヴィコード(clavichord)紹介その2(演奏編) [クラヴィコード(clavichord)]

  前回記事のコメントで演奏リクエストが来たこともあり、ここで演奏音源をupしたいと思います(リクエストしてくれた方ありがとうございます。リクエストいただけると凄くモチベーションがあがります。)。 例によって下記サイトです。
http://meantone.seesaa.net/article/311747688.html

 なお、今日はこれからちょっと外出しますので、とりあえず編集できたものだけ数曲upしておきました。帰宅後に追加upしたいと思います。

 では、ちょっと出かけてきます~。

 帰宅&追加upしてきました。 ちなみに今回は、前使っていたHi-MD録音機に戻して録音したのですが、やはりこっちの方が音(録音状態)が断然良いですね・・・ううむ、MDおそるべし。

 そんなこんなで、正月休みも今日で終わり&明日から通常出勤モードですが(泣)、新しい楽器を迎え入れた今年の冬休みは、おかげさまで近年に無く充実した音楽ライフとなりました。今年一年、この調子で頑張りたいと思う次第です。

                                               それでは!

 


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クラヴィコード(clavichord)紹介その1 [クラヴィコード(clavichord)]

正月恒例イベント(初詣、実家挨拶、弾き初め、etc)も一通り済んだので、次なる記事を投稿したいと思います。

前回記事の
>目標その3:「古楽」的アプローチをより増やしていくこと。
 で、
>鍵盤楽器の方は、・・・未だ秘密(笑)ですが、そのうち記事を書く
 につき、ここで秘密解除モードにします。

 というわけで、じゃーん!
5977全体外観写真.jpg

 

 遂にゲットしました、念願のクラヴィコード!!(自分祝!)

5980蓋を開けた状態(フラッシュ撮影).jpg 

蓋を開けた状態です。

5983鍵盤の外観_Cからg3のkey.jpg

鍵盤の外観です。Cからg3までの56鍵あります。上はg3まであるので、スカルラッティなどでg3を使う曲もこれで弾けるわけです(嬉!)。

5984タンジェント付近の様子.jpg

タンジェント付近です。1つの鍵盤(即ち1つのタンジェント)で2本の弦を叩きます(つまり、チェンバロと違って、必ず「2本」調律する必要がある)。
 また、この楽器では、fキー(下から18番目)から上は共有弦仕様になり、ヘと嬰へ音、トと嬰ト音、変ロとロ音、ハと嬰ハ音、変ホとホ音の弦がそれぞれ共有(ないし共用)されます。
(マニアック情報:このため、このような共有弦クラヴィコードで調律法を変えるときには、対象となる鍵盤を取り外して(←!!)、タンジェントの角度(場合によってはタンジェントを植え込む位置)を変える必要があります。 (ですので、今までは勉強してきませんでしたが、こういう楽器の場合は、各調律法における「半音の位置関係」を勉強すると、後々役立つことになりそうですね。) なお、古典調律的には、ニ音とイ音の弦は「専有」弦ですので、例えばキルンベルガーの「Ⅰ」と「Ⅱ」との調律替えをする場合には、タンジェントの設定を変えることなく対応できることになります。以前に勉強した通り、キルンベルガーのⅠとⅡとでは、イ音の位置(高さ)だけが異なるからです。)
 現在はキルンベルガーのⅢの仕様になっていますが、そのうちjobin音律やキルンベルガーⅡなども試してみたいと思います。

5986_オプションの譜面台を装着.jpg

オプションの譜面台を付けた状態です。色々弾いてみましたが、やはり良いですねクラヴィコードは。この楽器は何か「別格」って感じがします。

 ともあれ、今回の楽器入手にあたっては、理解のある妻S、協力してくれた家族、色々と教えてくださった楽器店のN社長、さらには読者の方々に、この場をお借りして感謝したいと思います。皆様ありがとうございました。今後も楽器マニアの道(王道?)を邁進したいと思います。


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