SSブログ

古典調律ギター実験シリーズその11~【ミッション:予備曲を確保せよ!ついでに音律布教講座も(笑)】~ [古典調律フレッティングギター(演奏音源など)]

スポンサー広告
a8mat=2BY7HO+F5YIIA+33TA+609HT" target="_blank">



 今日は雨で外出できないので、また例によってリアルタイム更新モードで記事を書こうと思います。ブックマーク登録済みROM読者(現在200名弱くらいか(笑))の方、宜しく御願いします。

 そんなこんなで、今回は持ち時間が何と30分もいただけるということで、これをいかに有効に使うか&自他共に幸せな時間を演出できるか? を考える必要があるわけですね。

 で、仕上がるかどうか怪しい曲があるということもあり、持ち曲を十分に確保すべく、先週(木曜日くらいだったか?)に曲集を某アマ※ンで注文したところ、昨日速攻で届きました、、、素晴らしい!流石はア※ゾン(祝!)。
 これです、じゃじゃーん!

IMG_5918.JPG 

 前の記事に載せた日本の曲の平倉氏の編曲が素晴らしかったので、「世界の名曲」の方もきっと良いに違いないと思い、購入してみました。

 それで、、、と思ったら次男Sが「トランプ遊びしてくれ~!」とうるさいので(現在、寝そべってこの記事書いてる私の背中に「背中合わせ」でSが乗ってます(爆))、また後ほど。

(昼食(スパゲッティ)済み&食休みモード)
 では再開します。
 この曲集楽譜、昨日の夜に色々初見弾きしてみたのですが(ちなみに付録CDの演奏は・・ゴメンなさい、演奏云々以前に、とてもじゃないけどあの12ETの響きは聴けません。眠くなったり頭痛くなったりで散々でした。)、やはり期待通り、「これは是非発表したい!」と思う曲が見つかりました。

 最初に音源upするのは、短調曲なのでボツ曲ですが、ビゼー作曲の「小さな木の実」(イ短調編)です。
 この曲、今回初めて知った&弾いてみたのですが、弾き始めて超ビックリ! なんと、「中島みゆきのあの曲」にソックリなんですよ、思わず叫びそうになりました(笑)。ではヤング改音律ギターでどうぞ。

 いかがでしたでしょうか? そう、中島みゆきの「船を出すのなら九月」の出だしメロディーそのまんまなんですよ(驚愕)。で、検索したら、この情報も既にネットでは有名になっているので更にビックリした訳です(笑)。

 次に、、、って次は三男の子守りをやってくれと嫁が言っておりますので、また後ほど(汗)

(中断~再開)
 (ひそひそ・・ええと、おかげさまで三男が無事に寝付きましたので、起きるまでの間、頑張って書きます(起きたら外で遊ばせよ、とのミッションあり)。)
 
 で、他にも色々良い曲があったのですが、私が最も気に入ったのはこの曲でした。
プレスリーの「ラブミーテンダー」の原曲である、アメリカ民謡「オーラ・リーAura Lee)」 (ジョージ・R・プルートン作曲)。
 まずtake1ゆっくりバージョンです。


 私のこの心からの喜び(笑)、読者の方に伝わりましたでしょうか? いやぁ、本当、良いんですよ、この曲を古典調律で演奏すると!(超しみじみ)。 いやぁ本当、生きてて良かったなぁってしみじみ感じますねぇ。古典調律万歳!!(爆)

 この編曲では、最初(一番)がニ長調で演奏され、一番の終了時に、トニックのDからB7のコード(上の音源の1分25秒あたり)を経て、Eすなわちホ長調に転調しています。この転調の仕方は、前に少し触れた竹内編の「大きな古時計」でも全く同様なので、ポピュラー曲の編曲では割と普通(というか、ポピュラー曲なだけにポピュラー?w)なのかも知れません。

 ともあれ、この曲は、今回のヤング改の音律を解説するのに非常に役立つように感じたので、以下、それを踏まえて今回のギター音律(ヤング改、ないし「欲張りヤング」)を解説してみたいと思います。

 まずは、通常のヤングの音律のサークル図を載せます。
通常のヤング音律-JPEG.jpg

 以下、初学者の方にも出来るだけ分かりやすくなるような説明を試みます。図を見ると明らかなように、この音律では、一般に(ギターで)良く使われる表の調の5度が狭く、余り使われない裏の調の5度が純正になっていることが分かります。表と裏で「非対称」になっている訳です。
 これに対して、現在の一般的な音律である「12等分律」(12ET)は次のようになっています。
12等分律(12ET)-音律サークル-JPEG.jpg

 これが「どれだけ酷い音律なのか?」は図中に書き込んでおいた通りです。このブログで散々述べてきたことですので、ここではこれ以上は述べません。 
 
 ヤングの音律に話を戻すと、「一般的な普通の音楽」で最も重要な和音(ポイントとなる和音)は(本来「こんなことわざわざ言うまでも無く」)三度の和音、特に長三和音ですので、古典(クラシック)調律であるヤングの音律にも「当然(笑)」、良く使う調の長三度を純正(すなわち合計で-22セントとなる和音)に出来るだけ近づけようとする「一般音楽常識人」の音楽に対する「」、「い」、「」、「」ないし「」(さらには音楽家の「」ないし「」(←これでに戻った(笑))が内在されています。そのために、ヤングは、純正な長短三度を一つも有しない音律であるにもかかわらず、12等分律と比較すると「月とスッポン」なんて生やさしいレベルではなく、「天国と地獄」くらい違う、もの凄くかけ離れた音律、次元が遙かに高い音律である、等々を心から(それこそ魂のレベルで)実感できるのだと思います(私見です)。

 さて、そのような(次元が高くて素晴らしい)ヤング音律ですが、ギターにそのまま適用した場合に少し悩ましい問題が生じます。 全て文章で書こうとすると難解になるので、図を載せます。
通常のヤング音律01-JPEG.jpg

 こう描くと(少なくともギター関係者の方には)一目瞭然ですよね。そうです、「ホ長調問題」です。これはギターフレットの古典調律化を考える上で必ず一度は直面する問題と思われます。

 どういうことかと言うと、ギターではホ長調の曲が可成り(というか凄く)多いのですが、既存(←「現在有名な」の意味、以下同じ)の不均等調律(ヴェルクマイスター、キルンベルガー、ヴァロッティ、、その他)では、ホ長調の主和音の長三度をなおざりにしているんですね(別名:長三度栄養失調(笑))。そして、ヤングは、既存の不均等音律中、ホ長調の長三度に最も栄養を与えている音律と言えるのですが、それでも「12等分律(12ET)と同じ」栄養レベル(つまり純正+14セント)なんですね。これは何とかならないのか? というのがこの問題です。(ちなみにもう一方のB♭については、B♭-Fの5度が純正だし、さらには変ロ長調はクラシックギターでは殆ど使われない調であるため問題視されません。)

 そして、これを解決するために、私の場合、次の2つのアプローチを考えました。
 その1:ヤングは(Fスタートの)ヴァロッティを#1個分ずらした音律(謂わばCスタートヴァロッティ)と言えるが、それをさらに#1個分ずらしてGスタートの音律にする。
 その2:Gスタートだとハ長調が犠牲になるので、ハ長調の響きを犠牲にしないような音律構成を新たに考える。

 で、その1の音律構成が以下であり、
Gスタートのヤング音律-JPEG.jpg

 これを更に発展させた「その2」のタイプが、以下の図のように、今回のギターで使っている音律という訳です。
欲張りヤングの詳細その1-JPEG.jpg

おっと、三男が泣き出しましたので続きはまた後ほど(汗)

 再開します。上の2つのタイプであれば、♯系(右回り)での狭い5度がF♯-C♯まで拡張されているので、Eの和音の長三和音の響きは12等分律と比較して「凄く改善されている」と感じられるので(この「-4セント」分が人間の感性に対して非常に大きな影響を及ぼすのです)、「普通のwホ長調曲」に対して(練習意欲等の点からも)俄然モチベーションが沸いてきます。

 それと、今回の「欲張りヤング音律」の面白い点は、E♭-B♭を純正+4セントの「広い5度」としたために、ホ長調の属和音のBの長三度は12ETと同じ純正+14セントですが、Ⅱの和音すなわちF♯の長三度は一気に8セント劣化して、通常のヤングの場合と同じピタゴラス長三度(つまり14+8=+22セント)になる、ということです。さらに、(古典派以前のギター曲では滅多に使わないでしょうが、)それ以上の♯系和音(C♯やG♯)になるとピタゴラスより4セント広い長3度となるのも特徴的です。

 今回の「オーラ・リーAura Lee)」 では、ホ長調への転調後はF♯の和音まで使ってますので(転調後の2,6,14小節目)、このピタゴラス長三度がどのように音楽的に(プラスorマイナスに?)作用しているか、じっくり聴いてみると面白いと思います。
 で、少し速く弾いてみたtake2音源です(いよいよブログのディスク残量が・・汗)。



 参考までに、F♯和音を使う箇所の一部を写真で載せます。
IMG_5919.JPG


 おおっと失敗! これ、飼っているカブトムシ♂(←唯一生き残っている最後の一頭)の本日撮影写真だった(爆)・・でも10月過ぎのこの時期に未だ生きているカブト成虫って凄いですよね(驚愕)、、自慢したかったのは勿論ですが(笑)、このカブト君の「逞しい生命力」を是非世界発信しておきたかったんですよ、はい。

 というわけで、この部分です(右側の上下2カ所にF♯7の表記あり)。
IMG_5921.JPG


  というわけで、今日はこんなところでしょうかね。長時間お付き合いいただいて有り難うございました。みなさま幸せな芸術の秋及び連休をお過ごしください。

 補記:折角なので、上記曲集からあと2曲ほど音源upいたします。
(星の界、ト長調編)



(旅愁、ト長調編)
 




 


 

 


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました
うねうねフレットギター 古典音律フレット 非平均律フレット楽器 古典調律鍵盤楽器ブログを作る(無料) powered by SSブログ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。