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KBⅡピアノで弾くC.P.E.バッハその3(プロイセンソナタ第3番第2楽章)  [キルンベルガー第Ⅱ音律ピアノ演奏紹介]

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いやぁ、あっという間に12月ですね。もぅ「芸術の秋」とか言ってられない季節になってしまいました。

・・が、私の中では未だ燻っているものがあるので(笑)、昨日に引き続いて記事を書きます。

 というわけで、KBⅡ音律ピアノで弾くエマヌエルバッハ、今日はプロイセン・ソナタ第3番ホ長調の第2楽章です。例によって第1楽章の出だしの楽譜からup。
CPEバッハの楽譜_プロイセンの3番E 001.jpg
 このように、出だしは一見普通に始まるのですが、2段目をよく見ると、早くも「Gナチュラル」、「Dナチュラル」、「Cナチュラル」「Fナチュラル(←!)」などが出て来ます。後半でB♯、E♯、Fのダブル♯も出ますので、まぁ見るからにミーントーン系では無理かなと思われます。

 で、本日のお題はこの第2楽章でありまして、これは嬰ハ短調の楽章です。
CPEバッハの楽譜_プロイセンの3番E 002.jpg
 これは明らかに「トリオソナタ」風に書かれています。
 エマヌエルバッハのクラヴィーアソナタの第2楽章は、このようなトリオソナタ的書法の曲が凄く多いと感じます。想像(妄想?)ですが、エマヌエルが仕えたプロイセン王国の宮廷では、皇太子フリードリヒ(後のフリードリヒ2世)がフルート奏者だったことから、その影響でこんな感じの曲が増えたのかな、と思ってしまいますね。つまり、トリオソナタ形式にして、上の声部をフリードリヒが吹けるように作ったのかな、と。実際、エマヌエルはフルートソナタやトリオソナタも沢山作ってますしね。(さらには、旋律楽器奏者は「純正5度重視」の人が多いので、その影響でエマヌエルの鍵盤調律も「純5度重視」になったとか????)

 そんな風に考えると何だかほほえましい気もするのですが、下記wikiの記述を読むと、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%9E%E3%83%8C%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%83%E3%83%8F

>1768年に、フリードリヒ大王の制止を振り切り、テレマンの後任楽長としてハンブルクに転出
>(一説には、フリードリヒ大王のもとでの演奏活動に嫌気がさしたためとも伝えられる。)
・・とあり、まぁ色々あったんだろうなぁ、というところですかね。

 ただ、下記wikiの記述を読むと、実際エマヌエルは1740年から1767年まで約27年間(←!)もフリードリヒの下で活動したこと、フリードリヒ大王は作曲家でもあり音楽や芸術には非常に理解があったこと、を考慮すると、エマヌエルは「演奏活動」というよりむしろ大王の「戦争好き」の性格に嫌気がさしたのではないか?とも考えられますよね、、、実際エマヌエルがハンブルクに出ていく前は「7年戦争」をやっていたようですし。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%922%E4%B8%96_(%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%A4%E3%82%BB%E3%83%B3%E7%8E%8B)

とまぁ、そんなこんなで、とりあえず演奏テイク1です。
後半の楽譜も載せておきます。
CPEバッハの楽譜_プロイセンの3番E 003.jpg


・・まぁ平日帰宅後&少し飲酒状態(汗)の録音1発目にしては幾分良さげな感じがします。

 で、こういう曲の場合は、単声部を抽出あるいは2声部毎に練習すると良くなることが多いので、それもやってみました。
 最初は(ガス抜きorアク抜きならぬ)「バス抜き」です。

で、バス抜きで弾いてみると、この曲をKBⅡで弾く場合の課題点がハッキリと分かりますね、つまりここです。
CPEバッハの楽譜_プロイセンの3番E 004.jpg
写真中の2本の筆記具で示すところが(KBⅡだと11セント狭い)A-Eの5度になってます。下段の同小節中に(同じく11セント狭くなる)D-A5度もあります。これをどう弾くかは課題ですかね。

 そんなことにも気をつけてもう一度フルパートで弾いてみる私・・・
(※間違えて「弾き直し続出」の演奏をupしてしまったため一旦削除&再upしました(汗))

 しかし、いかんせん、流石に集中力が無くなって来ました(泣)。休日のシラフ状態ならば、「声部落とし弾き」の後は可成り良い演奏が出来るのですが、、、

 気を取り直して、今度は上声部を落として弾く「カラオケ弾き」(笑)もやってみました。果たしてエマヌエルもフリードリッヒの「オレも入れてくれ!」とのフルート乱入(笑)時にこんなことやってたのでしょうか?

 結構ムズイですねこれ(汗)。あと、色々弾いていく内にモダン楽器の限界も見えてきますね、、、特に低音の鳴り方がぶっきらぼうというか何というか・・・あぁやっぱり古楽器欲しいわぁ~(笑)

 で、色々やってみた上で、本日最後の録音upで最も良い演奏となるか・・but既に集中力が(泣)
(また間違えて弾き直し続出音源ファイルをupしたので編集中・・・もう少しお待ちください(汗)・・再up完了)

 ま、私の実力だとこんなものですかね(でも響きは綺麗でしょ?(笑))。

 というわけで、エマヌエルバッハ&KBⅡピアノ演奏、今日も頑張りました。偉いぞ私(爆)!

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REIKO

単独曲だとか、同じ調で曲を並べる「組曲」ではなく、中間楽章に属調とか平行短調とか、関係調を持って来るタイプのソナタなら、多分ミーントーンでは「ない」と思うんですよ。
(そこがスカルラッティとは違う)
で、「(例えば)ヴェルクマイスターではなくて」KBIIなんだ!・・・と言うためには、もう少し証拠が欲しい気がしますね。
単に弾いてピッタリ来る感じ・・・だと、たぶんヴェルクでも「良い」と思いますよ。
特に裏領域では差が出にくいので。

緩徐楽章は静かな曲が多いので、弱音なら狭い五度のごまかしが効きます。
もう少しガンガンと(笑)弾く曲で、ニ長調やイ長調など、KBIIが苦手な曲が大丈夫かどうか、また狭い五度に配慮して作曲している形跡が認められるか、その辺がポイントではないでしょうか?
IMSLPで楽譜を見たら、イ長調でいきなり主和音がフォルテ・・・ってのがありまして、微妙な感じです。
(ベートーヴェンは最初のイ長調とニ長調のソナタが、共に冒頭楽章第一主題がユニゾンで、和音を避けています)

筆記具で示している和音ですが、右手のその音域で「p」なら、そんなに狭さは目立たないと思います。
しかもバス音が入るので、その二音だけではないですよね。
特にD-Aの方は、ちゃんとバスが毒消し音のF#なので、大丈夫のはずです。
by REIKO (2011-12-02 00:35) 

koten

REIKOさん、コメントありがとうございます。 ( ^-^)o旦~~~~

>「(例えば)ヴェルクマイスターではなくて」KBIIなんだ!・・・と言うためには、もう少し証拠が欲しい
>ガンガンと(笑)弾く曲で、ニ長調やイ長調など、KBIIが苦手な曲が大丈夫かどうか、また狭い五度に配慮して作曲している形跡が認められるか
・・・そうなんですよね、それは私も感じてます。
 KBⅡとWMとでは特に「表領域」の「音階構造」が異なるので、それを踏まえた記事も書こうと思っているのですが、ナカナカ時間と余裕がないですねぇ(泣)。
 エマヌエルの鍵盤曲は結構膨大なので、全部片っ端から調べていたのではとても時間が足りないので、多少見切り発車的でも仕方ないかなという感じですね、、何か「残された時間が余り無い」ような気がしているもので(爆)。

 それと、下記サイトではエマヌエルが「全調使える音律」を発表しているとのことなので、これ(つまり、「大部分の五度を殆ど分からない程度に純正でなく」する調律法)も検証する必要がありますよね。どちらかというとエマヌエル音律というより「親父WTC音律」という雰囲気が漂ってますが。
http://tokyocollegium.blog110.fc2.com/blog-entry-161.html

 あぁ、時間と精神的余裕が大量に欲しい(笑)
by koten (2011-12-02 12:34) 

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