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レスその4(質疑応答、続編その6!) [質疑応答]

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レスその4(質疑応答、続編その6!)

ーーーー要点(&執筆予定)ーーーーーーーーーーーーーーーーー
【議題3】REIKOさんからのコメントに対する回答
http://meantone.blog.so-net.ne.jp/2010-11-17

 【議題3-3】:五度圏サークル図で位置をずらしてできる音律は、「同じ音律のバリエーション」ではないか?

 【議題3-4】:その他
 (ヤングD型のギター適用可能性、REIKOさん音律など)

【議題4】REIKOさんからの「ヘンデルと(戦慄の右脳改革)音楽箱」ブログでのコメント(含む質問)等に関する話題
http://handel.at.webry.info/201005/article_7.html
---------------------------

 【議題3-3】:五度圏サークル図で位置をずらしてできる音律は、「同じ音律のバリエーション」ではないか?<の続き>

【イッテツ】:で、お前さん、結局この問いに対する結論はどうするの。
(↓再掲(汗))
【koten】:うーん、微妙ですね・・・これについて何とコメントすべきかは。
 確かに、基本的にはそうだと思います。例えばヤング音律は、(Fスタートの)ヴァロッティ音律を「Cスタート」に変更した「だけ」の音律と考えることは可能ですし、私もこれまでずっとそう考えてきました。

(ここから別世界に分岐(笑))
【koten】:結論的に述べると、五度圏サークル図で位置をずらしてできる音律は「同じ音律のバリエーション」ではないか? という問いに対して、鍵盤楽器については概ね同意できますが、クラシックギターについては同意できない面が強いです。総じて、「生楽器」に対して、その楽器に適用している音律の五度圏サークル図での位置をずらすと、楽器全体の響きが大きく変わる可能性が高い、と考えられます。

〔まぁや〕:??ううん、、もう少し具体的に説明を御願いします。
【koten】:分かりやすく言うと、少なくともギターのように「弦が少ない楽器」では、五度圏サークル図の「位置ずらし」は大きな意味を持つ(楽器の鳴りや和音の響き等において顕著な違いが生じ得る)ということですね。
 具体的には、例えば「開放弦間の音程が純正か否か?」によって楽器全体の響き(鳴り方)が完全に変わってしまうと思います。クラシックギターはもともと「弦の種類を1本変えるだけでも響きが全く変わる」と言われるくらい繊細な楽器ですので。
 一例を挙げると、下の図のように、通常のヤング音律ではギターの開放弦同士の純正4(5)度音程がありませんが、これをREIKOさんが言われたヤングD型(Dスタートヤング)にすると、4弦開放音Dと3弦開放音Gとで「純正4度」(3弦開放音Gと4弦開放音のオクターブ上のD音とで「純正5度」)が形成されますので、3弦4弦間の開放音での唸りが理論上0.000・・・になりますよね。

IMG_4874.jpg

 そういう意味では、主に木材を使って製作された所謂「生」楽器の場合、五度圏サークル図での「位置ずらし」は、楽器の表面板(響板)等の「その後の成長」、ひいては「良く鳴る音(単音、和音)、良く響く調の『ベクトル』形成」に少なからず影響を与える可能性が考えられます。
 
【イッテツ】:だから、電子楽器についてはともかくとして、少なくとも「生」楽器に関して言えば、五度圏サークル図で位置をずらしてできる音律は、『「同じ音律のバリエーション」の範疇を既に超えている』ってことだよな、言いたいことは?
【koten】:そ、そうです、その通りです。

【イッテツ】:で、ついでに言っちゃうと、生楽器の表面板(響板)等の「その後の成長」や「良く鳴る音(単音、和音)、良く響く調の『ベクトル』形成」への影響を考慮すると、勿論、平均律なんてのは「論外中の論外」なんだろ?(爆)
【koten】:お、仰る通りでして(汗)。

〔まぁや〕:生楽器に「色々な音律」を体験させてあげるのと、綺麗な音律一本(例えばA=415のミーントーン)で一生(?)そのまま固定で使うのとでは、どちらが表面板(響板)等が成長しますかね?
【koten】:うーーーーーーん、それは難しい問題ですね、、、今後の研究課題かな(汗)。
【イッテツ】:(コイツ、ちょっと難問になると直ぐ「今後の研究課題」に逃げ込むよな)・・・ワシが楽器の立場だったら、色々な体験したいと思うけどな。少なくとも「ピッチ固定&平均律で死ぬまで固定」だけは絶対拒否だな(笑)。

 【議題3-4】:その他
〔まぁや〕:それで、「ヤングD型」ってギターに適用できそうですか?
【koten】:言われてみると、ヤング音律を「右側に『2つ』シフト」させる音律は全く試したことなかったですね、盲点でした(感心)。実際に図を作ってみると3弦4弦間が純正になるので、やってみる価値がありそうに思います。ただ、ハ長調(特にFの和音)が可哀想(?)な気がするので、もし私がギターで試すとしたら、GDの純正は活かしておいてC♯-G♯の-4セントをC-Gにワープ(テレポーテーション)させちゃうと思いますね(笑)。
 あと、前回書いた記事の問題点、つまりこの種の音律(1/6P.C.分割法)のパイオニア的存在はヤングでなくて「ヴァロッティ」だったことを考慮すると、本当は「ヤングD型」じゃなくて「ヴァロッティD型」って呼ぶべきなのかな、ともふと思いました。

〔まぁや〕:では、REIKOさん作の鍵盤楽器用の全調演奏音律についてのコメントを御願いします。
【koten】:図にするとこうですよね。
IMG_4877.jpg

【koten】:最初一目見たとき「レーマン的か?」とも感じたのですが、比較すると可成り違うものですね。
 平均律よりも改善した長3度:5カ所確保(レーマンは4カ所確保)
ピタゴラス3度    :F♯で発生(レーマンは無し)
 純正よりも広い5度  :C♯-G♯,E♭-B♭(レーマンはB♭-F)
C,G,Eの和音がレーマンと理論上は同じになりますが(ですよね?(汗))、生楽器への適用だと他の弦の共振などが発生するので、C,G,Eでも「似て非なる響き」になるかもしれません。
 E♭の和音の響きが気になる感がありますが、C♯-G♯-E♭-B♭-Fの5度の凹凸は独特ですよね。この「裏の調」の曲の響きを是非聞いてみたいと思いました。

〔まぁや〕:なるほどぉ・・・では最後に、【議題4】について御願いします。
【koten】:メインは「ヘンデルの使用した音律」論ですよね・・これ、凄く書きたいテーマなのですが、もう少し頭の整理が必要な気がしてきました。とりあえず議題3はこれにて締めということで。

 長文にお付き合いいただき有り難うございました。m(_ _)m

                                          (続く?)
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REIKO

>C♯-G♯の-4セントをC-Gにワープ

・・・とするんだったら、むしろ「E-Bの-4をC-Gにワープ」ってのはどうでしょう?
元々この「ヤング(ヴァロッティと言うべきか)回転バージョン」(笑)は、ホ長調対策ってことで考えてるんですよね?
E-G#の長三度の美しさは同じまま、E-Bの五度を純正に出来るメリットがあります。
G-Bが劣化しますが・・・
・・・っていうか、-4は連続してる必要はないので、好きな場所に配置してみるとか?

>鍵盤楽器用の全調演奏音律

このオリジナル音律(REIKO3号)の平均律との偏差(セント値)を見ると、「ナイトハルト第1」とC~Gまで同じになってました。
考え方は全く違うようですが、結果的に数値が似てしまったようです。
このタイプの「かなり平均化された不等分律」は巷にゴロゴロしていて、作ってはみたもののあまり出番はなさそうな気が。
実際に演奏に使ったとしても、平均律とどれほど違いが出るか微妙ではないでしょうかね。
この音律は、REIKO1号、REIKO2号でダメな場合の、補欠の補欠なんです。
ちなみに1号・2号は共に「(ハ長調の)ドミソ和音」を「絶対神聖領域」として純正を確保し、1号はウルフあり、2号はウルフ無し(従って全調対応)となっています。
私が知っている範囲では、こういうコンセプトの音律がなかったので考えてみました。
MIDI音源での確認しかしていませんが、2号でショパンの「革命」が立派に演奏できています。
(1号はさすがにコケましたが・・・)
by REIKO (2010-11-24 05:28) 

koten

>むしろ「E-Bの-4をC-Gにワープ」ってのはどうでしょう?
  なるほど! ギターでE(①弦と⑥弦の開放)音-B(②弦開放)音の5度を純正にできるのはポイント高いですものね。③-④弦間の純正と相まって、非常に良い響きが得られる可能性ありますね。で、さらに、ギターでは「-5まで可」の実験結果を活かすとすれば、私的には、今回のケルナー「改」音律のC-GとG-Dの5度を入れ替えるのが「次のギター音律候補」という気もしてきました(笑)。

>「かなり平均化された不等分律」は巷にゴロゴロ
 そうなんですよね、、、、この分野ではせっかく自力で汗カキカキして「やったぜ、自分のオリジナル音律を考え出した!!」と思っても、「良く調べてみたら実はあった(泣)」、「この音律に近かった(汗)」というパターンが結構あるんですよね。ただ、「やっぱり他の人もそう考えるか!」とか、「自分の考え方は結構『王道』に近いかも(笑)」とか、思考プロセスを確認できたり色々と得るものがあるので、(自称オリジナル)音律を考え出すことの「価値はある」と感じてます。

>実際に演奏に使ったとしても、平均律とどれほど違いが出るか微妙
 小生、音律の世界は(人間の生理的心理的側面のみならず、)「科学技術」的な側面が強い世界だと思ってます。科学技術の世界では、いわゆる「閾値」論、「組み合わせ」論、「相性」論などにより、「ちょっと数値を変える」だけで結果(この場合は響きや心地良さ等)がガラっと変わってしまうことがしばしばあり、それ故に「ちょっとの違いでも侮れないものがあるな」というのが現在の実感ですね。
 ですので、REIKO1号、REIKO2号音律での演奏、是非聴いてみたいですね・・・そうですか、実は(隠し球の)1号さん2号さんが裏に控えているんですね(爆)。


by koten (2010-11-24 23:05) 

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