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REIKOさんへのレスその3(質疑応答、続編その5!) [質疑応答]

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レスその3(質疑応答、続編その5!)

ーーーー要点(&執筆予定)ーーーーーーーーーーーーーーーーー
【議題3】REIKOさんからのコメントに対する回答
http://meantone.blog.so-net.ne.jp/2010-11-17

 【議題3-1】:済み
 【議題3-2】:済み
 【議題3-3】:五度圏サークル図で位置をずらしてできる音律は、「同じ音律のバリエーション」ではないか?

 【議題3-4】:その他
 (ヤングD型のギター適用可能性、REIKOさん音律など)

【議題4】REIKOさんからの「ヘンデルと(戦慄の右脳改革)音楽箱」ブログでのコメント(含む質問)等に関する話題
http://handel.at.webry.info/201005/article_7.html
---------------------------

 【議題3-3】:五度圏サークル図で位置をずらしてできる音律は、「同じ音律のバリエーション」ではないか?
【koten】:うーん、微妙ですね・・・これについて何とコメントすべきかは。
 確かに、基本的にはそうだと思います。例えばヤング音律は、(Fスタートの)ヴァロッティ音律を「Cスタート」に変更した「だけ」の音律と考えることは可能ですし、私もこれまでずっとそう考えてきました。
 一方で、そうであるがために、下記サイト(東京コレギウム)の2008.11.03付けエッセイで執筆者(野村氏ですよね・・)が嘆いていらっしゃるように、
http://tokyocollegium.blog110.fc2.com/blog-category-12.html
(引用させていただきます)
『* 別種の音律なのに「ヴァロッティ&ヤング」とひとくくりした、同書の誤認に基づくチューナー・プリセット。』
 という音律界での重大事件(?)も起きている訳ですよね。

〔まぁや〕:ええと、詳細が良く分からないので(汗)、もう少しかみ砕いて説明して下さい。
【イッテツ】:要するに、ヴァロッティ音律とヤング音律は「厳密には違う」ものなのに、平島氏の名著「ゼロ・ビートの再発見」(東京音楽社)中で大見出しで「ヴァロッティ&ヤングの音律」と記述されてしまったため(第137頁)、これが後々誤解を生んで、電子チューナー(KORG社の名機「MT-1200」)にヤング音律がそのまま「8 VALLOTTI&YOUNG」という音律名で組み込まれてしまい、ヤング音律の方ばかりが持てはやされて、音律史ではパイオニア的存在であり伝統ある「ヴァロッティ音律」の方が古楽界で長い間なおざりにされてしまった、ってことだよな?

「ゼロ・ビートの再発見」中の「ヴァロッティ&ヤングの音律」の大見出し
IMG_4865.jpg

 KORG社の名機「MT-1200」の「8 VALLOTTI&YOUNG」
IMG_4867.jpg

【koten】:いやぁ~滅茶苦茶詳しいですねイッテツさん(笑)。平島氏側のフォローをさせていただきますと、「ゼロ・ビートの再発見」の第137頁から141頁までを何回か熟読すると、「ヴァロッティ音律の方が歴史的に古いものであること」、「ヤング音律とヴァロッティ音律とは異なること」、「ヤングがCスタート」で「ヴァロッティがFスタート」であることは確かに記述されてはいるんですよね。
【イッテツ】:確かに記述されてはいるけど、「何回も読み返してようやく分かる」記述内容であり、ヤング音律→ヴァロッティ音律の順で記述されているので、どっちが先に考案されたかが分かり難い記述となっている。ヤング音律の説明が圧倒的に多くて、ヴァロッティ音律に関する説明は極くわずか、それどころかヴァロッティ音律の実態が「ヤング音律の平島修正案」として5度圏サークル図付きで強調して記述されている、つまり「記述の順序と記述の量及び質のバランスの悪さが後の誤解を招いた」ってことでしょ要するに?
【koten】:いやいや、仰る通りですかね・・流石はイッテツさん(汗)。

〔まぁや〕:なるほどぉ~。それで、KORG社の電子チューナーって、今でも「VALLOTTI&YOUNG」という音律名を使っているのですか?
【koten】:KORG社さん側のフォローをさせていただきますと(汗)、その後に発売された古典音律プリセットの電子チューナー(筆者が知る限りでは「OT-12」、「OT-120」)では、ちゃんと別の音律として区別されて2つ入ってますよ(なお「MT-1200」と「OT-12」は既に製造販売終了)。
「OT-120」におけるヴァロッティ音律(右の「VT」に注目)
IMG_4872.jpg

「OT-120」におけるヤング音律(右の「YG」に注目)
IMG_4873.jpg

〔まぁや〕:おぉ~修正されてますね(祝)、素晴らしいじゃないですか。

【koten】:ただねぇ・・・「OT-12」、「OT-120」では、「MT-1200」にプリセットされていた2つの純正律(「2 PURE(MAJOR)」と「3 PURE(MINOR)」)、さらには1セント単位で自由に音律設定できる2つのプログラマブル機能が無くなっちゃったんですよ(悲)、何とも残念です。(フォロー(笑):新たに「ケルナー」音律を入れてもらえたのは滅茶苦茶嬉しいです。グッドジョブです!)

「2 PURE(MAJOR)」と「3 PURE(MINOR)」
IMG_4870.jpg

2つのプログラマブル機能
IMG_4871.jpg

〔まぁや〕:でもそれって、今持っている「MT-1200」を後生大事に使えば良いって話じゃないんですか?
【koten】:それが聞いて下さいよ! 私の「MT-1200」、大分前に故障しちゃったんですよ(泣)。それでその当時、メーカーに修理を御願いしようとして電話したら、「既に製造終了だから修理できない」って言うんですよ。ひどいですよね、これ3万円以上したのに! メーカーは製造終了してからも何年かは部品取っておかなければならないはずなのに。故障状況も聞かず現物も見ずにいきなり門前払いですよ(号泣)、こんなのって有りますか?(怒)

(【イッテツ】:ひそひそ・・・こいつヤケに脱線話を引っ張ると思ったら、結局これが書きたかったんだな(爆) 〔まぁや〕:ひそひそ・・・なるほど、そうみたいですね(笑))

【イッテツ】:ま、電子チューナは「当たり外れ」が結構あるみたいだからな・・・ってこれじゃあ何のフォローにもなっていない?(汗)
【koten】:うぐぐぐぐ・・、、、、(←無念の涙)
(続く?)
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コメント 2

REIKO

電子チューナーの写真、なるほど・・・と思って見ました。
こんな所に「ヴァロッティ&ヤング」なんて表記されてた時代があったんですね。

「同じ音律のバリエーション」と私が書いたのは、「過去に無数?に考案された音律を、現代の視点から俯瞰して理解する」際に、「回して同じヤツはまとめて理解」した方が手っ取り早い・・・くらいの意味です。
さらに、実際に各種の楽器で鳴らした時の響きがどうとかというより、「理論」としてのレベルで。
そもそも私は絶対音感が全くないので、音程は相対的なものでしかありませんし。

ところで「ゼロ・ビートの再発見」、書名だけ知ってましたが持ってないので、やっぱ読んでないとマズイかな?と思っていたら、昨日復刻版を書店で見つけました。
買うつもりで手に取り中を拾い読みしていたら、「ヴェルクマイスター推奨本」みたいになってたので、結局買うのをやめてしまいました。
もっと色々な音律のことが、平等に論じてある本が読みたいんです。
私、ヴェルクマイスターってどこがいいのか(何が面白いのか)、全くわからないし・・・。
何でヴェルクはこんなに流行ってる?んでしょうかね~~??
by REIKO (2010-11-24 04:39) 

koten

REIKO さん、コメントありがとうございます。

>こんな所に「ヴァロッティ&ヤング」
 これにつき若干補足しますと、電子チューナの写真の「8 VALLOTTI&YOUNG」他、全部で10種類のプリセット音律名は「シール」に印刷されたものでして、ゆえにこのシールはボディの裏に貼ることも出来たのですが、私的には「前面のあの位置が便利」ということであそこに貼った次第です。

 「ヴァロッティ」と「ヤング」につき「何故に明確に区別すべきなのか?」につき、表の世界(笑)で図示しながらもう少し詳細に論じる必要があるかな、とも感じています。
(私見ですが、楽器の鳴り等の他に、要するに「調律替えの手間」の問題もあるのかな、ということですよね。つまり、例えばミーントーンなどの場合は、「ウルフ5度の位置」を一つ移動させるのは1つ(1種類)の音の位置「だけ」を変えれば可能ですが、1/6分割法の場合、これ全体を左右いずれかにシフトさせるには6つ(6種類)の音の位置を移動させる必要があるんですよね。
 いわゆる「現場の声」、
現場監督曰く:『経営者(理論家)は労働者(現場である調律作業者)の苦労を少しは考えろ!』ってやつですよ(笑)。
 でも、やっぱり経営者側の声としては、「そうは言うけど、だって種類(タイプ、「型」)としては全く同じじゃん!」なんですよね(笑))

>色々な音律のことが、平等に論じてある本
 この「平等」性については、ナカナカ難しい問題がありますよね。例えばミーントーン支持者(というかブッチャケ「主義者」)からは「音律史的にマイナー(ないし超マイナー)だった音律まで(ミーントーンと)同じ頁数を使って説明するのはオカシイ、不公平だ!」って意見までありますし(汗)。あ、これ私の意見じゃないですからね(爆)。

 「色々な音律」については、今や書籍よりネットの方が詳しい情報が掲載されていると思います。以前(6/30)の記事で紹介したように、下記むらしん(murashin)さんのサイトは解説が秀逸ですし、データだけならチェンバロの佐藤氏のサイトがとんでもなく凄いですし。
むらしん(murashin)さん (秀逸な解説です。)
http://murashin.sakura.ne.jp/
佐藤さん
http://www001.upp.so-net.ne.jp/harpshichord/html/db/db_home.htm

 ヴェルクマイスターについては私も同意見です。私はヴェルクマイスター音律のあの(-6セント狭い)5度が苦手で(汗)、どうしても「耳障り」に感じてしまいます。ただ、あの5度が「平気か否か」については、個人差や「体質」にもよるんだと思います。好きな人は「あの5度が良いんじゃない!」と、まるで「臭くなければ納豆ではない!」的な論調で賛辞を述べてきます(笑)。
 小生、ミーントーンのウルフ5度すら「慣れてしまった」ので、ヴェルクマイスター法の5度についても「我慢して」続けていればその内慣れるかも知れないとは思っているのですが、そこまでして続ける気にはなれないというのが(平成22年11月24日)現在の正直な心境です(笑)。
 後で心変わりするかも知れませんので日付けも書いておきました・・・あのマークプルクだって最後にはキルンベルガーを支持したみたいだし、この分野だけは「今後自分の内面がどう変わって行くか、全く予想が出来ない」です(爆)。
by koten (2010-11-24 21:56) 

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