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ミクの音程調査(再調律音源追加!) [ボーカロイド(初音ミク等)の古典音律化]

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 と言うわけで、前回の平※律疑惑の真実を追究すべく、ミク(ボーカロイド2)の音程調査に乗り出すkoten君なのでありました。
 
 調査方法:
  目的:ミクのデフォルト音律(あの音律)のピッチが実際の値からどのくらい離れているのか?を調べる。
  機器:コルグの電子チューナーOT-120を使う(アナログ針式)
  PC環境:DELLのノートPC(INSPIRON1150、CPUはpen4(←電食系))
  
  調査結果
  ①C3=ほぼ正確~(針が)ほんの少し高く振れる
    C4=若干低め
    →C3とC4=唸るオクターブ(絶句!)

  ②C♯3=若干高めか?
   C♯4=若干低い→C♯4+C♯4のユニゾンで唸る(これまた絶句)

③D3=若干低い

  ④E♭3=ほぼ正確 

⑤E3=若干低め

  ⑥F3=ほぼ正確~若干低く振れる

⑦F♯3=かなり低い(基準ピッチを439Hzにするとチューナーの針が一致する)
⑧G3=かなり低い(基準ピッチを439Hzにするとチューナーの針が一致する)
⑨G♯3=かなり低い(基準ピッチを439Hzにするとチューナーの針が一致する)
⑩A3=かなり低い(基準ピッチを439Hzにするとチューナーの針が一致する)

⑪B♭3=ほぼ正確~(針が)ほんの少し低く振れる
⑫B3 =ほぼ正確~(針が)ほんの少し低く振れる

 ざっとこんな感じでした。G3のピッチが可成り低く、Bはほぼ正確なので、ト長調の主和音の3度が高くなってしまう理由がこれで分かったような気がしました。
 それにしても、基準ピッチを1ヘルツ下げないと合わないFis~Aの音程って一体(汗)、、、せめてA音くらい440Hzで合うようにして欲しいものだと思うのは私だけでしょうか?
 
 (ひそひそ&ぼそぼそ・・・・というか、前にピッチ論について記事にしたように、「実は440Hzは「悪い」周波数だから変えている」とかだったら深いですよね・・・電子楽器業界の人の方が音程や響きには詳しい傾向にあるので、案外あり得る話かも知れませんよね・・・・ぼそぼそ&ひそひそ)

今日の結論:ミクは音痴だった(合掌)。ト長調やイ長調の主和音は特に要注意である。

補遺:下記サイトを参照させていただいたところ、

http://homepage2.nifty.com/iwatake/make/cents.html

※楽器全体のピッチが1セント上昇するというのは、基準ピッチが440Hz→440.3Hzへ上がるのと同じ
※基準ピッチ440Hz→441Hzへの変化は、約3.9セント上がるのと同じ
とあるので、
 ミクのデフォルトのF♯3、G3、G♯3、A3の音程は、いわゆる標準ピッチよりも約3.9セント低い値ということになります。(4はまだ未調査)
 いやあ勉強になりますね。

同日深夜追記:
 とりあえず、仮の?研究発表段階として、GとAの音程を3.9セント分上げたミーントーン(fis、gisはいじらず)で、E♭とB♭を41セント分下げてD♯、A♯型とした音律での再録音音源をupします。


 全体的に響きがすっきりしたような気もしますがどうでしゃろ? それと、終わりの和音の綺麗さはどんなものでしょうかね(汗)
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コメント 4

REIKO

おお~!ついにチューナーで音程調査しましたか!?
「唸るオクターブ」って点目wですね。
「あの音律」(笑)でさえ、オクターブは「合って」いるというのに!(*0*)
(C3が中央のドっていうことでしょうか・・・メーカーによってC4が中央のドのこともあるので)

この測定は、ミクのデフォルト発音「あ」でやってると思いますが、同じC3でも言葉が違えば、音程も微妙に違うかもしれません。
「そ」とか「め」(何でもいいですけど)で確認してみては?
さらに同じ「そ」でも、色々あるかもですよ。
というのは、ボーカロイドの音声ライブラリって、同じ「そ」でも前後の言葉のつながりで何種類もあるとのことなので。
(入力した音高・言葉に応じて、用意されたライブラリの中から最適な「音素」を使うらしいです)

しかもフレーズを歌わせた時、音が階段状にならず滑らかにつながるようにピッチ補正がかかっているので、テンポの速い曲や音価の短い音符の音程は、音律なんてあって無きがごとしだと思います。
そもそも歌手は適宜自分で音程を作り、音律に縛られずに歌うものだし、このようにボーカロイドに鍵盤曲を歌わせ、しかも音律実験?に使う・・・というのは、メーカー想定外の使い方なので、オクターブが合ってなくても言葉によって音高が微妙に違っても、仕方がないですね。
自然な日本語で発音し「言葉を持った」のがボーカロイドの画期的な点であるわけで、自然な発音のために音高の正確さが犠牲になっている点もあるはずです。
(以前UTAUをいじった時に気づきましたが、「わ」という発音はピッチ下目から上に変化してないと、自然に聞こえない・・・など)

追記の音源ですが、以前より終止和音が少し落ち着いてるように聴こえます。
ほんのわずかですが・・・気のせいかも?の部類。(^ ^;)
by REIKO (2011-09-14 01:20) 

Enrique

ソフトの使い方よく知らないので確認ですが,「はちゅーん」でしたっけ,それは,各古典音律の12ETからのずれ量を調整して実現するというソフトなんですね。「ミクのソフトが12ETで演奏しているという前提だったのが,そうでなかったので,ミクの12ETからのズレ分がそのままズレた。」ということですね?

一般論ですが,12ETのまま正確に出すのは最も簡単なことなので,むしろ如何に自然に感じるかの調整がむずかしいところでしょう。特定の音程音が1Hz刻み?で動かされているということですね。むしろ,ミクが音痴なのではなくて「究極の音痴」から避難させられていたと見るべきかも知れませんね。

そもそも子音に音程はないですし,ビブラートは掛けないにしても,母音のどの時点で音程を合わせているのでしょうか?(母音に移行して全く一定でも一本調子のように聞こえるかも)。REIKOさんご指摘のように,同じ音(おん)でも言葉のつながりでも違うし,ピッチの上げ下げで音自体表現している面もあるのでしょう。単なるしゃべるソフトよりも歌声ソフトのほうが開発が難しかったのはその辺,如何に音(おん)や音節の意味がわかりつつ自然な音程を維持するかだったのでしょう。しゃべりを12ETにのっけただけなら割と簡単だったのでしょうが。音程の確認だけなら,「あー」のスキャットの方がいいのかも知れませんね。

それと,以前REIKOさんも指摘されてましたが,ハモリ(うなり)については波形編集ソフトで見れば,波形のアバレでも分かりますね。PCでは生身の人間よりもはるかに正確な音程が出せるかわりに,各声部同士のフィードバック(聞いて調節する機構)が無いので,完全にハモらすのは結構難しいのかもしれません。
by Enrique (2011-09-14 10:58) 

koten

REIKOさん、コメントありがとうございます。(_・ω・)_旦~~

>C3が中央のドっていうことでしょうか
・・その通りです。

>「あの音律」(笑)でさえ、オクターブは「合って」いる
・・ちなみにモダン生ピアノでは高音側をわざと高くする調律をしますからね(いわゆる調律カーヴの話)。こうなるともはや「カオスの極致」ですよね(爆)。

>同じC3でも言葉が違えば、音程も微妙に違うかもしれません。
・・・これ悩ましい問題ですね。もう少し時間があるときに再度ジックリ調べてみたいところです。

>ボーカロイドの音声ライブラリって、同じ「そ」でも前後の言葉のつながりで何種類もある
>入力した音高・言葉に応じて、用意されたライブラリの中から最適な「音素」を使う
・・・なるほど、それで結構自然な発音が実現されているのですか、、、これは目から鱗ですね! でも、そうなると、音程問題は一層複雑化しそうですね(汗)。 あと、ミクの再生時の動作がやたら重い&たった(?)4声なのにヒーヒー息切れする理由がこれで分かったような気がしました。

 余談ですが、今度は発音実験として、「箸」と「橋」と「端」などを発音できるかの実験してみようかな(笑)。 あと、ミクに「カッコー」って言わせたいんですが、これ難しそうですね。
http://www.chomkoubou.com/d_doc/vocaloid_ph.html#base
 調べてたら良いサイトを発見。なるほど。


>自然な発音のために音高の正確さが犠牲になっている点もあるはず
・・・ううん、深い、何て深い世界なんだ(^_^;

by koten (2011-09-15 18:33) 

koten

Enriqueさん、nice&コメントありがとうございます。(_・ω・)_旦~~

>「ミクのソフトが12ETで演奏しているという前提だったのが,そうでなかったので,ミクの12ETからのズレ分がそのままズレた。」ということですね?
・・・当方そう考えました。ただREIKOさんコメントにあるように、実際はもっと事情が複雑なのかも知れないですね(汗)。

>ミクが音痴なのではなくて「究極の音痴」から避難させられていたと見るべきかも知れませんね。
・・・これは大いに考えられますね。「究極の音痴」=「あの音律」ですよね(笑)。

>母音のどの時点で音程を合わせているのでしょうか?
・・・要調査ですね(汗)。アイウエオ間で違う可能性がありますし。
一方で、チューナー側の問題もありますよね。今使っているチューナーは、音程の入力サンプリング(タイミング?)を「fast」、「mid」、「slow」に切り替えできるので、それによっても計測結果が変わってくることも考えられます。

>如何に音(おん)や音節の意味がわかりつつ自然な音程を維持するか
・・・深いですねぇ(しみじみ)。開発者の苦労が伝わって来るかのようです(まさかEnriqueさん、開発者の人じゃないですよね?(笑))。

>各声部同士のフィードバック(聞いて調節する機構)が無い
・・・なるほど。一方で、単に和音だけなら「はちゅ~ん」で「和音を純正に近づける」ように調節する機能があるみたいですね(未だ全く使いこなせてないです(泣))。


by koten (2011-09-15 18:34) 

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