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(若干番外編)「移動ド」読みを考えてみる。

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 このブログはいわゆる「音律専科」なのですが、たまにはこういう話題も良いかなと思ったので書きます。

 音律と同様に争いが多い事項として、楽譜を「固定ド」で読むべきか「移動ド」で読むべきかという問題があります。これにつき、いわゆる古典調律派(主義者?)の人は、「移動ド」派(主義者?)が非常に多いように思えます。

 (もうご存じの通り、)私も「移動ド」派なのですが、「移動ド」読みの便利な点を挙げると、
①ドレミファソラシドさえ歌えれば、どんなに調号(♯や♭)が多い複雑な調であっても(比較的)楽に歌え、曲のイメージが掴みやすくなる。楽器で弾いて確認する必要性から解放される。
②「ミ-ファとシ-ドの2カ所が半音で、残りは全音」という基本原則が使えるので、
 ②-1:フレット楽器でのフレット位置(次の音のフレット移動場所)を覚えるのが楽になる。
 ②-2:鍵盤楽器でも、例えば「この曲はホ長調なので、ファとドとソとレが♯(黒鍵)だな」などと弾く前に「自己暗示」をかける必要性から解放される。
 などが挙げられるかと思います。

 で、この便利さ故、移動ド読みをずっと続けて来て、挙げ句の果ては「楽譜にその音(以下、便宜のため「移動ド音」といいます。)を書き込む」ようにすらなってしまったのですが(汗)、前から疑問に思っていたこととして、「あれ、転調したらどう読むべきなのかな?」というのがありました。つまり、「調号(つまり楽譜の左側の♯や♭の数)が変わらない限り「移動ド」音をそのまま変えずに読む」のか(以下、便宜のため「消極主義」といいます。)、「調号の変化とは関係なしに、転調したらその調(転勤先ならぬ「転調先」(笑))に合うように「移動ド」音を次々に読み替えて行く」のか(同前、「積極主義」といいます。)、という問題です。
 で、小生としては、読み方が余りに複雑化(ないし頻繁に変化)するのはどうも嫌だなあと感じ、「消極主義」の立場を採用してきたのですが、先日、面白い楽譜を見つけたのでご紹介します。

これです。J.J.フローベルガーの「ORGAN WORKS」中のファンタジア第4番(FantasiaⅣ)で、副題が「sopra Sol La Re」となっています。
IMG_5088.jpg

 いかがでしょうか。「転調しても主題は「Sol La Re」で歌え!」ってことで、フローベルガーは「積極主義」を採用していたのかな、などと感じた訳です。ちなみに器楽曲で音名(階名)が書かれた楽譜をみるのは多分これが生まれて初めてで、しかも他に例を見ないので、今回これを記事にしてみたかったという訳です。歌曲とか歌の練習の楽譜にはこういう例ってあるのでしょうかね・・(Ceciliaさんとかご存じかしら?)

 ちなみに、過去に発表会で発表したバッハの4声のフーガなども移動ド&消極主義で楽譜に書き込んで発表会に臨んだことがあるのですが、結局、「4声を弾きながら(脳内で)歌う」というのは不可能で、先生からも「それは無理だわ&固定ドで覚えた方が良いのでは?」と半ばあきれられた?こともありましたね(あぁ走馬燈)。

 そんなところですかね・・・(慣れない話題なので乱文気味だったな今回は・・・ま、良いか、アマチュアのブログですから(汗))

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REIKO

>楽譜を「固定ド」で読むべきか「移動ド」で読むべきか

ああ・・・・・・(しばし考える)・・・??・・・!???
私はどちらの「読み方」もしていないので、「どっちで読むべきか」って考えたこともなかったです。
少なくとも鍵盤楽器で演奏する場合────
楽譜も鍵盤も「図形」とみなし、「五線譜のここの位置にタマがあったら、それはこの鍵盤」でやってるので、移動ドや固定ドなどの「ドレミ」は全く経由してないですね。
また、今弾いてる音の「上隣の音」とか「1つ置いて下隣」とか、そんな感じ。
和音の三度とか五度も、タマの間隔で把握。(笑)
なので音が大きく跳び、しかもそれが超低音域や高音域だと、(加線が苦手なので)一瞬考えたりしますね。
楽譜からシーケンサーのピアノロールに打つのも、最初は「ドレミ・・・」とか考えてたので時間がかかりましたが、慣れたら「ドレミ」を経由しないで直感的にその場所に打てるようになりました。
(そうなると打ち込むのが早いです)
楽譜をドレミで読むのではなく「見て」、必要な場所に「反射的に指や手が行く」のが楽器に習熟することだと思っていたので、長くやってる人が(移動ドであれ固定ドであれ)楽譜にそれを「書きこむ」というのが、不思議でならなかったのですが・・・。
kotenさんは左脳、私は右脳で読譜してるのでしょうかね??

「歌」は、自分で音程を作る必要があるので、どちらかの「ドレミ」で把握する必要があると思います。
しかし「楽器」の場合は、ドレミを経由せず「そこのフレットを押さえる」「そこのポジションに行く」「そこの穴をふさぐ(開ける)」「そこの鍵盤を弾く」・・・の方が、速くてラクです。
(ただし楽器で音出ししないと、曲を把握しにくい難点はあります)
もっとも私は読譜を誰かに習ったわけではなく、気がついたら読める(少なくとも鍵盤楽器で弾ける)ようになっていたので、自分の読み方(見方?)が正しいのか、少数派か多数派かは分かりません。
ただこの方法だと、「どちらの読み方問題」も起きないし、「転調したらどうする問題」も起きないので・・・
by REIKO (2011-03-01 02:44) 

ogawa_j

>楽譜を「固定ド」で読むべきか「移動ド」で読むべきか
私は「移動ド」ですね。学生時代に合唱団に入っていて、そのときに「移動ド」を習得しました。そして「積極主義」ですね。ヘンデルの「メサイヤ」を練習している時、指揮者が、途中で属調に転調した時、ソをドに読み換えるよう指示していました。その習性が今でも身についています。音名はABCで、音階はドレミでと言う区別が出来ているように思います。ですから、NHKの「名曲探偵 アマデウス」で、曲の解説をする人が「固定ド」で話していると、特に和声の説明が良くできていない感じがします。
といって、楽器を弾く時に「移動ド」を意識しているかというと、そうでもない気がします。楽器の場合は、楽譜と鍵や指穴の位置を直接結びつけていると思います。
by ogawa_j (2011-03-01 10:49) 

Enrique

私も普段は「模様読み」ですね。
「メロディや主題をちゃんと歌えるようにせないかん」とは思ってますが,そう言う場合は固定ドでドレミファにシャープやフラットをつけることで対応します。シャープやフラットの多い調だと確かに大変です。視唱は苦手ですが,楽器を持てば自動的に手は行きます。
ソルは徹底した移動ド派ですね。弦楽器は歌に近くて移動ドは都合がいいのかも知れませんが,移動ド(階名唱)は音が固定音階で聞こえる人には苦痛のようですね。
ちなみに短調は「ラシドレミファソラ」ですか?「ドレ(ミ♭)ファソ(ラ♭)(シ♭)ド」ですか?(謎)
by Enrique (2011-03-01 12:05) 

koten

あ、皆様コメントありがとうございます。
今日はもう遅いので、後日にレスさせていただきますね。
とりあえずお茶でもどうぞ~(笑)
 ( ^_^)o旦~~ REIKOさん、どぞ ♪
  ( ^_^)o旦~~ ogawa_jさん、どぞ♪
   ( ^_^)o旦~~ Enriqueさん、どぞ~♪

もう少し膨らませたいところがあるので(特にバッハの「レミファ」問題)、表の世界でレスさせていただくかも知れません。ではまたm(_ _)m




by koten (2011-03-01 23:41) 

とい

移動ド読みと平均律曲集について書かれた、
橋下絹代「やわらかなバッハ」はお読みになりましたか。
きっと、ある面、すごくおっしゃりたいところにフィットしつつ
結論はとんでもない面白い本です。
by とい (2011-03-02 13:11) 

koten

といさん
 おおお、いらっしゃいませ。こちらはお初ですよね(笑)。
 ( ^_^)o旦~~ どぞ~♪

>移動ド読みと平均律曲集について書かれた、
>橋下絹代「やわらかなバッハ」はお読みになりましたか。
>きっと、ある面、すごくおっしゃりたいところにフィットしつつ
>結論はとんでもない面白い本です。
・・・小生、橋本さんのブログは良く読ませていただいてまして、コメントもしたことがあるのですが、
http://www.equal-shiki.com/
あれれ、今日久しぶりにアクセスしてみたら、、、ううん(汗)。
ちなみにイコール式のWTCの楽譜は2冊とも買わせていただきましたよ(笑)。midiやミクに打ち込む作業は凄く楽になるので、打ち込んだ後に元の調に移調して(笑)使う活用法を考えております(←どーゆー活用法なんだか(汗))。

 調性格論については私は別の考え方を持っているので、記事で公表しようかどうしようか迷っています・・・バッハの「変ホ長調」論くらいは公表したい気もしています。
 で、結論としては「やわらかなバッハ」は読んでおらず、かつ今はまだ読む気になれないです。「明るく楽しく」生きたいんですよね私としては。ただでさえストレス溜まる社会人生活なんですから・・趣味にまでストレス貯めたくないです(爆)
by koten (2011-03-02 23:39) 

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