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(11/3補足版)ぺかっちさんとEnriqueさんへのレス [質疑応答]

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 ええと、質疑応答的な議題が少し増えてきたので、まとめてレスを行いたいと思います。これ、今回で2度目ですね。
  このブログへのコメント、非常に内容の濃いものが多くて、「コメント欄」でのやりとりで終わらせてしまうのがもったいないなぁと感じることがしばしばあります。丁度良い機会ですので、コメントへのレスを表の世界(笑)で書いてみることにしました。筆が滑りまくる可能性大ですがご容赦を(汗)。

【議題1】
 まずはぺかっちさんからのコメントより。ぺかっちさんすみません、10月25日に書いていただいたコメントをウッカリ見落としてしまいました。m(_ _)m
http://meantone.blog.so-net.ne.jp/2010-10-19
 ぺかっちさんへp.s.:そういえばmixiで10月24日前後のぺかっちさんの2回の音律ネタ呟きにレスしておきましたので良かったら読んでね(笑)。

 ブルグミュラー25の練習曲の第1番「素直な心」は、キルンベルガー第1で演奏すると厳しい、その箇所は、
>E♭とA♭の部分じゃなくてD7のところです。
ということで、この部分ですよね・・・。

IMG_4690.jpg

 なるほど、ここは低音にAを使っていないので「DA禁則の部分」とは言えないですよね・・にも関わらず響きが悪いとすると、音律ではなく音源の音色の特性の可能性が強いかもしれませんね。電子楽器って、同じ音律でもメーカーが違うと微妙に響きが違う気がしますし、それは音程よりむしろ音色(音の合成具合)に依存する部分が大という可能性ありますね。
 ちなみにウチのローランドの電子チェンバロも、音源につきチェンバロが5種類、オルガンが2種類、ストリングスが1種類プリセットされているのですが、音色によっては和音の純正さが分かり難い場合があり、特に「ストリングス」の音色だと何かビブラートが入っている感があり、響きが濁っているように聞こえますね。

【議題2】
 次もぺかっちさんのコメントで、「ブルグミュラーはA♭がお好き?」の件です(笑)。
>A♭については僕も思いました。何か特別な思い入れでもあるのかなと考えながら聞いてます。Fm(ピタゴラス三和音)がよく出てくるから緊張感の高い和音を用いてアクセントにしているのか、もしくはキルンベルガー第1、第2だとG-A♭はちょうどピタゴラス・リンマになるので、A♭→Gの流れが多いことからピタゴラス導音の下降で純正律にはない音の流れを醸し出そうとしているのかもしれません。半音が広い純正律の中で両者とも結構目立ちます。
 ・・・うおぉぉ、高度な分析! 流石はDTM界の巨匠!
 そういえば「ピタゴラス・リンマ」につき、この用語の意味を解説しているサイトが少ないですよね。かく言う私もピタゴラス音律(特に中世の音楽)は未だ勉強が進んでないのでこの用語良く分からんのですたい(汗)。
ttp://www.kotobukihikaru.com/__projects/onritsu/onritsu-18.pdf

上記サイト(pdf第11頁)だと、「ピタゴラスリンマ」とは、要するに、周波数比256/243(セント値で90.2)の半音で、ミーントーンや平均律の半音よりも狭い半音ってことですよね。

 上記のように私はピタゴラス音律が不勉強なので、純正律やミーントーンの方からアプローチしてみますね。純正律やミーントーンだと、A♭の音は、基音Cに対して5/4(←純正E音)×5/4=25/16、つまり16対25の周波数比(先日話題にした「広い長3度」の裏返しとなる「狭い短6度」)になりますね。ですので、ブルグミュラーは、「A♭はCに対してそんなに複雑な比率でないので違和感なく使えるぞ!」っていうノリじゃなかったかな、などと感じてます。実際ほとんど違和感ないですし。

 あと、リストのタランテラ、是非聴いてみたいのでどこかにupしてください(笑)。



------前半終了。ここで10分間の休憩をいただきます。-----


【koten】:いやぁ、芸術の秋ですね~。各ブログやmixiなどで色々と盛り上がってますよね。
〔M〕:それにしてもこのブログ、読者のコメントがハイレベルですよね。色々と勉強になりますし。
【イッテツ】:このブログ読みに来る人は「意識が高い」からな(笑)。更にコメントまで書けるような人は「エリート中のエリート」って訳だ(爆)。

【koten】:そういえば当ブログ、先日ようやく総アクセス数が1万を超えましたね(祝!)1日のアクセスも3桁行くようになりましたし。
〔M〕:有り難いですね~。読者さまさまですね(笑)
【イッテツ】:だけどよぉ、「音楽ブログ」の人気ランキングとしては未だ300番台なんだろ(2010年11月1日現在:313位 / 1883ブログ中) ・・もう少しランキング上げないとな。

【koten】:そうですね、せめて2桁台までは上げたいですね・・
〔M〕:それは無理なんじゃないですか(汗)・・第一マニアック過ぎますよ、このブログのテーマ。ランキングを上げたいんでしたら、せめてたまにはもっとポピュラーな話題を書くとか・・。

【koten】:いいえ駄目です、このブログはこれ一本で勝負します!(笑) ブログ紹介副題で「・・・・古典調律全般について「明るく楽しく」語る異色のブログ」って書きましたけど、私、「異色のブログ」を超越して『伝説のブログ』を目指してますので(笑)。
 (ひそひそ・・・【イッテツ】:「伝説」って言うより、方向性としては「前代未聞(爆)」って感じだよな、このブログ。 〔M〕:「前代未聞(爆)」、まさに言い得て妙ですね・・・ひそひそ)


------これより後半です-----

【議題3】
 次はEnriqueさんからの2回のコメントで、抜粋要約させていただきますと、
Enriqueさん宅に来たカッコーが「ソッミーのミがナチュラルと♭の中間で鳴いていたが,自然な雰囲気だった。これを真似て平均律で鳴らしてもぜんぜんダメであった。西洋のどの音律でもダメなのであろうか。」
http://classical-guitar.blog.so-net.ne.jp/2010-07-12
 ということと(全文はこちら↓をご参照ください)、
http://meantone.blog.so-net.ne.jp/2010-10-28

『「美しい響きは整数比になっている」が、逆の「響きは整数比になっている響きは美しい」とは必ずしも言えない。人間の聴覚という曖昧なものにさしかかると,とたんにムズカシくなる。』
 ということですね(全文はこちら↓をご参照ください)。
http://meantone.blog.so-net.ne.jp/2010-10-31

 この2つのコメントにまとめてレスしたいと思います。

 まず思ったのは、確かにEnriqueさんが仰られる通り、カッコーの鳴き声は西洋音楽の音階とは違う感じであり、換言するとあの「カッコー」の2つの音の比率は「整数比」ではないだろうと思われますね。それでもあの鳴き声には全く違和感を覚えないどころか、むしろ「自然」な感じがします。

(11/2補足:正確には、「・・・2つの音の比率は少なくとも「単純な整数比」ではない・・・」というべきですよね、すみません。あと、音程も一定ではなく、特に「コー」の音程が一定ではなく、良く言えば「揺らぎがある」感じ、悪く言えば「不安定ないし下がるよう(?)」な感じがします。)

 もっと深く想像(妄想?)してみると、カッコーがあの2音を正確な「純正短3度(ソッミ~すなわち周波数比6:5、野村氏風に表現すると 6.0000000・・・対 5.0000000・・・)」で奏でられると却って不自然、というかむしろ「不気味」であり(笑)、「ロボット臭さ」さえ感じてしまうだろうな、と思いますね。
(11/2補足:全てのカッコーの「基準ピッチ」まで同じだったらどうなるか・・・とか、想像したくもないですしね(汗))


 そうしてみると「自然」な響きとは一体何だろう?って、非常に考えさせられるものがありますよね。

 以前にmixiでマイミクの方(確か「ゆはえ」さん)から指摘されたことを覚えているのですが、それは「純正和音というのは謂わば(白砂糖のごとき)「精製物」ではないか?」ってことですね。これ、今になって「なるほどな!」って思いますね。私流に言い換えると「純正和音」=「ローヤルゼリー」ですよね、女王バチを作るための(笑)。(一時的ないし長期的視点から)人間の器を大きくするための一種の「秘蔵エキス」のようなものかなとも感じてます。小生としては、「生命力を高める働き」すら感じますね、純正和音。

 漫画マニア(笑)の方でないと分からないかも知れませんが、「美味しんぼ」という漫画で「和菓子屋さん」の話しが描かれた号があります。 そこでは「上品な味で幾らでも食べられる和菓子を作るモダンな職人さん」が登場するのですが、それに対して主人公の山岡が「こんなものは本物の和菓子ではない!」みたいに批判するんです。 「本物の和菓子とは、一つ食べればそれで満足できるだけの十分な甘さがあるものだ!」、「お前さんの作る和菓子は、幾らでも食べられる、それはつまり「いくら食べても満足できないもの」だ」みたいに批判するんです、表現が正確でないかもしれませんが。

 何故この話をしたかというと、これ、平均律と純正な音律との違いに非常に似ているなと思ったのです。平均律を使っていた頃は「幾ら曲を弾いても、どれだけ弾いても満足できない」という状態だったのですが、今は全く逆の状態になっています。 ただ、種々の音律サイトを拝見すると、「ミーントーンだと、長時間演奏すると逆に疲れる」と述べる方もいるようです。この感覚、私は良く分からなかったのですが、先日の純正律(JUST)でのハイドンのソナタ演奏の時にその感覚が分かった気がしました。あのときは後で凄く疲れが出ました。純粋すぎる音律は「余りに純粋すぎる」が故に、長時間使いすぎると却って体に悪い(?)的な側面が或いはあるのかな、とも思ったりしてます。これは今後の実験課題でもありますが。

(11/2補足:上記ハイドンの曲のup投稿日、調べてみたら下記のように10月22日の「金曜日夜10時過ぎ」になってましたね・・そりゃ金曜夜なら疲れますよね普通(汗)。 ラ・モンテ・ヤングやテリー・ライリーなどは、私よりずっと高齢(のはず)なのに、純正律のピアノで何時間も休み無しで即興演奏したりしてますものね。なので、より純正な音律につき、「例えマイナス面があったとしても、トータルで見れば人間にとって絶対「プラス」だろう」とは思ってます、はい。)
http://www.youmusic.jp/modules/x_movie/x_movie_view.php?cid=6&lid=6731



 カッコウの鳴き声も、そう言った諸々の要素を謂わば無意識に踏まえつつ、長年に亘る試行錯誤の末に、あのような謂わば「より自然な」音程に洗練されていったのかな、とも考えられますよね。
 カッコウの鳴き声、西洋音楽の音階には無いのかも知れませんが(私も不勉強なので良く分からんです(泣))、カッコウの鳴き声を模したりフーガの主題として使った西洋の曲は、探せば結構あるはずですよね。有名どころでは、ダカンの「カッコウ」、ケルルのカッコウの主題による幻想曲、あとクープランも曲書いてますよね確か。

 11/03補遺篇:
 あと、「整数比になっている和音の響きが美しいとは必ずしも言えない」ってのもあるかも知れませんが、私が深く研究したいのは、この逆のもの、すなわち「整数比ではない(はず)なのに美しく感じてしまう」音律ですね。例えばバロッティやヤングの1/6分割法の音律は、ト長調やニ長調などのⅠ(トニック)、Ⅴ(ドミナント)、Ⅳ(サブドミナント)のいずれの和音の3度も5度も純正音程が一つも無いにも関わらず、これらの調でも比較的綺麗に聞こえますよね・・。(そういえばこれについて論文書いてる女性の方がいましたね。また少しネット検索で調べてみましょうかね。)

 と言うわけで、今回はこんなところでしょうか。乱文ご容赦を。 m(_ _)m
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