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前回の記事内容の反省会~別名「比率の世界は乗・除算を使うべし」の巻~ [たわごと]

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【koten】:いやぁ、前回の記事は、初めて「何度でも校訂する形式」を採用してみたのですが、もぅ泥沼にハマッテしまい大変でしたね(汗)

【イッテツ】:お前さん、最後には「ピタゴラスコンマは無理数」とか叫び出すしな(笑)
〔M〕:スキスマについても「無理数」って記述されてましたしね(笑)

【koten】:いやぁ、後で野村氏の「チェンバロの保守と調律」(東京コレギウム、当時の定価1500円 ※注:「補遺篇」の本(茶色かつ小さい本)です、以下同様。)のデータ表を見て真っ青になりましたよ(汗)。どちらも複雑な比率だけども、ちゃんと整数比(故に有理数)なんですね、びっくりしました(汗)。先ほど訂正しておきましたので・・・あと、ヴェルクマイスターについても、もう少し好意的な表現にしておきました(汗汗)。

【イッテツ】:ピタゴラスコンマ=(3の12乗)/(2の19乗)=531441/524288=1.01364326477・・・か。
〔M〕:スキスマは、(5×3の8乗)/(2の15乗)=32805/32768=1.00112915039・・・みたいですわね。

【イッテツ】:で、ピタゴラスコンマとシントニックコンマ(81/80)との差がスキスマなんだろ。お前さん、検算してみたら?
【koten】:ぐへえぇ!? この疲れがピークの木曜夜に精密計算ですか、勘弁してくださいよぉ(泣)

〔M〕:検・算・、け・ん・ざ・ん!(笑)
【イッテツ】:KENNZAN、ケ・ン・ザ・ン!

【koten】:(何だこのノリは!? 「一気」コールじゃあるまいに・・)わかった、わかりましたよ(汗)、やれば良いんでしょ?
〔M〕:分数計算は酷なので、データ表に載っている小数点の計算で許してさしあげますわ、おほほほ。
【koten】:(今日は変なノリだなMさん・・・何かに目覚めたとか?(汗))ええと、とりあえず、pcの1.01364326477からscの1.0125を単純に引いてみますね(pc-sc)・・・っよっと! 答えは0.00114326477かぁ。
【イッテツ】:駄目じゃん!
〔M〕:スキスマの上記値(1.00112915039・・)になりませんわね。
【koten】:あ”~、音律計算の場合、「差」と言っても単純に足し引きで値が求められる訳ではないんですよね。単位がセントならば足し引きで良いのですが。
【イッテツ】:比率同士の場合、乗算・除算を使う必要がありそうだな。

【koten】:というわけで、今度はpc/scの計算式でやってみましょう。
1.01364326477/1.0125・・っよっと! 答えは1.0011291503901・・
【イッテツ】:おっ今度は一致したじゃん。
〔M〕:しましたね!
【koten】:おおぉ、超気持ちいい~!(笑)

【イッテツ】:コンマを分割するためには、「冪乗(べきじょう)」の計算をする必要があるみたいだな。これはいよいよ「無理数」の世界に突入だよな。
【koten】:あのルート記号は勘弁してほしいですよ(汗)。手計算で出来ない世界はあんまり想像したくないですね。

〔M〕:でも、ヴェルクマイスターだけでなく、ミーントーン(中全音律)もケルナーもジルバーマンも、狭い5度は、無理数なんでしょ?
【koten】:上記野村氏の「チェンバロの保守と調律」のデータ表を見るとそうなってますね・・・引用するの面倒なので、興味ある方は書籍を買いましょう(爆)。

【イッテツ】:しかしこのデータ表、面白いな。ピタゴラスの長3度が整数比(81/64)ってのは知ってたけど、ミーントーンの広すぎる3度(減4度、いわゆる「ウルフ長3度」)までもが整数比(32/25)ってのは驚きだよな(笑)。
【koten】:あ、それは同感です。オクターブは、2つの純正長3度(5/4)と一つのウルフ長3度(32/25)に分けられるので、これ全部足すと「2」になるんですかね?
〔M〕:分母を100に統一すれば足せそうですね。
【イッテツ】:だから「足し」たら駄目なんだって! 全部「掛け合わせる」んだってば。
【koten】:そ、そうでした(汗)。 ええと、(5/4)×(5/4)×(32/25)だから、(25/16)×(32/25)になって、25が消えて32/16だから、ぴったり「2」ですね!(喜)
〔M〕:おお、有終の美ですね。

【イッテツ】:じゃあ、今夜はこの辺にしておくか。
【koten】:え、まだまだ書きたいこと沢山あるのに・・・あの記事、書きたいことが次から次へと浮かんできて、書き綴っていたら最後は収拾が付かなくなってきて、補足のつもりが「蛇足」だらけになって、とにかく大変だったんですよ。

〔M〕:前回の記事、kotenさんが執筆に悪戦苦闘したので、「第3の悲劇」じゃなくて「執筆者の大悲劇」ってオチにしたら良いんじゃないですか?(笑)
【イッテツ】:おぉ、上手い、Mさん座布団一枚!(笑)
【koten】:あははは、そりゃぁ傑作・・・っって、それは余りに酷いオチですよ(泣)

(ナレーター)かくして、秋の夜はゆっくり過ぎて行くのでした・・ともあれ、やはりこのブログは、こうして面白おかしく語っているのがお似合いかな、とも思う今日この頃なのでした。 最近めっきり寒くなって来ました。もうすぐ冬です。皆さま風邪には十分気をつけてお過ごしください。
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Enrique

ごく小さな整数比で表わされる響きは確かにきれいですが,大きな整数比だと全くそうではありません。ですので有理数か無理数かというのは,数学的な表現としては問題であっても,響きの観点からはさほど重要性は無いと思われます。
kotenさんは,Excelなどの表計算ソフトは使われませんか?これ使うと,音律などの計算がすごく楽にできます。私はそう言うのは得意ですが,歴史的な経緯とか名称とかはトンとダメですね。前回までのシリーズ,ゆっくり読ませてください。
by Enrique (2010-10-29 12:33) 

koten

Enriqueさん、nice&コメントありがとうございます。

ExcelはPCに入っているのですが、未だに高度な使い方が良くわからなくて(汗)、もっぱら月別会計のための単純な足し引き表計算用だけに使っている体たらくです(泣)。

整数比の問題ですが、
まず、
①小さい整数比の和音が綺麗に感じる
ことは争いが無いようで、
②では、どこまで大きな(複雑な)整数比までが綺麗に感じるのか?
については、結構な個人差ないし争いがあるみたいです。
 具体的には、「ピタゴラス3度」でさえ綺麗に感じる人もいるようです。「綺麗」というよりは「純正な和音」として感じるみたいです。おそらく直感的に「この和音は整数比だ!」と感じるのだと思われます。

 この感覚、私も前は良く分からなかったのですが、ラモンテヤングやテリーライリーの純正律音楽に手を染める(?)ようになってから、少しずつ分かってきたような気がしてます。
 ちなみにテリーライリーの下記CD(Harp of New Albion 、2枚組)は凄くお薦めです。純正律に調律されたピアノで様々な即興演奏をしています。耳が良くなること間違いなしです。
http://www.amazon.co.jp/Harp-New-Albion-Terry-Riley/dp/B0000007ZH/ref=sr_1_13?s=music&ie=UTF8&qid=1288325895&sr=1-13

 次に、比率重視主義ですが、この考え方としては、「無理数=混沌の世界」なので、最低限、その混沌の世界とは一線を画そう(差別化しよう)という意思の表れがあるのかな、とは思いますね。あと、やはり耳の良いトップレベルの音楽家は、「比率構成和音」について相当のところまで判別できるんじゃないですかね。おそらく昔の(トップレベルの)人は、現代の常識では考えられないくらい耳が良かったはずだと推測しております。
by koten (2010-10-29 13:35) 

koten

比率重視主義につき補足(汗)

 上で「昔の人は耳が良かった」旨を書きましたが、現代人でも例えば「インド音楽」のプロ(?)の人は凄まじい耳(音程識別能力)を持っているはずですよね・・。
 (以下、西洋音楽から話題が逸脱します。)

 門外漢で詳しく書けなくて残念なのですが、インド音楽では1オクターブを何十だかの凄い数(謎)に分割して演奏するようです。
 例えば、インド音楽では長三度(4:5)と短三度(5:6)の中間の(三度)音程として沢山の種類の「中立音程」を使うようで、下記サイト(最下段)を参照すると、この中立音程も(49:60, 40:49, 30:49, 49:80,・・・)といった整数比で構成されるとのことです。 

http://www2s.biglobe.ne.jp/~kondotak/sangiit/sang026.html

 さらに、このサイトからは、インド音楽では、少なくとも106個の整数比からなる音程(カラー)で1オクターヴを分割する、と読めますよね(超愕然!!)。
 とすると、現代人であっても、インド音楽を演奏する人は、こういった整数比の音程を聴き分ける能力が無いと上手な演奏は不可能だし、さらには、こういった音程(和音)に「美しさ」を感じて演奏しているってことですよね。まったく恐るべしですねインド人(笑)・・・「インド人は数学の能力が優れている」と言われるゆえんは実はこういう所にあるかな、などと思ったりもします(ゼロ(零)の発見もインド人だし。)。

 (以下、西洋音楽に話しを戻しますと(笑)、) ラモーの歌劇で「優雅なインドの国々」というのがありますが(←これ未だ聴いたことないです(汗))、もしかしてラモーはインド人と音楽交流したりしたのでしょうか・・そう考えると色々と想像力(妄想力?)が掻き立てられるものがありますね。
by koten (2010-10-30 19:14) 

Enrique

元は比率だと思います。
ただ私は数学的な比率そのものが意味を持つのでは無くて,物理的な波の干渉効果であり,かつ心地よい干渉と不快な干渉があるのだと思います。数千回に一回位しか合わない整数比だと,和音が鳴っている時間内に波が合うことはまず無いですし,むしろウルフが結構小さい整数比で表わされるということになるとなおさらです。そこら辺は音響心理学?の範疇になるのでしょうか。物理屋さんの小方厚氏は「不協和ポテンシャル」なるものを導入してその辺議論しています。
インド音楽は微分(数学の微分とは異なりますが)音程が有名ですね。西洋の音階が必ずしもイチバンではないことを教えてくれます。そういえば,以前ウチに来たカッコーはソッミーのミがナチュラルと♭の中間で鳴いていましたが,自然な雰囲気でした。これを真似て平均律で鳴らしてもぜんぜんダメでした。西洋のどの音律でもダメでしょうか。
http://classical-guitar.blog.so-net.ne.jp/2010-07-12
by Enrique (2010-11-01 10:18) 

koten

Enriqueさん、再コメントありがとうございます。
このコメント内容につき非常に深いテーマですので、表の世界(?)で話題にさせていただきました。m(_ _)m



by koten (2010-11-03 21:11) 

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