ミーントーンのウルフ位置は「信用」できるか? [純正ミーントーン(ノーマル中全音律)]
要約:
貴方は「一人の人間」として、「原発推進論者の意見や言動を信用できますか?」
⇒信用できない人:この記事内容も理解できるはずです。
⇒信用する人:この記事内容は理解できないと思われますので、まずは「陰謀暴露論」を勉強すべし(笑)
これを音律の世界にあてはめてみると?
貴方は「一人の音楽家」として、「12等分律(12ET)推進(ないし擁護)論者の推進(擁護)理由を支持できますか?」
⇒支持できない人:この記事内容も理解できるはずです。
⇒支持する人:この記事内容は理解できないと思われますので、まずは「陰謀暴露論」を勉強すべし(笑)
ミーントーンのウルフ位置。
現在は(何故か)「G#-E♭で固定」の考え方が主流となっている(典型例:某社の某新型電子チェンバロ。何故か「基音変更機能」が無くなった)。
しかも、電子楽器では、ルート音Cで「G#-E♭」がウルフ五度の位置になる。
このウルフ五度の位置は「正しい」のか?
前回挙げた純正律の内、2つを挙げてみる。
マールプルク(生誕年-死亡年、何故か不明)が1776年に発表した純正律
広い5度の位置は「G#-E♭」である。
マッテゾン(1681年9月28日 – 1764年4月17日)が1717年に発表した純正律
広い5度の位置は「D#-B♭」である。
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時代背景的考察:
マールプルクの発表は「1776年」である。
マッテゾンの発表は「1717年」である。
さて、バロック時代の全盛期はどちらでしょうか?
バロック時代は何年で終わったでしょうか? 一般には「バッハの死により終わった」説が多い。ではバッハが亡くなった年は?⇒1750年、、、、あれれ、マールプルクってバロック時代が「終わった」後に発表したのかぁ。じゃあ、キルンベルガーと一緒だね(笑)。
では、「バロック音楽」に(より)適合(マッチ)するのは、マールプルクとマッテゾンのいずれの音律でしょうか?
言い換えると、広い5度ないし「ミーントーンのウルフ位置」を「G#-E♭」と「D#-B♭」のどちらに設定すると、「多くの曲に適合するようになる」でしょうか?
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思想的考察:
マッテゾンとマールプルクの内、「12等分律の擁護者」はどちらでしょうか?
wikiで説明されている「マッテゾン」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A8%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%86%E3%82%BE%E3%83%B3
> ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデルと大の親友であった
・・・マッテゾン提案の純正律は、ヘンデルの曲に適合する可能性が高いのではないでしょうか?
>不幸にして、オペラとオラトリオ1曲ずつと多少の器楽曲集を除いて、第二次世界大戦後に大半のマッテゾン作品が散逸してしまった
・・・何故に第二次世界大戦「後」にマッテゾン作品が「散逸」してしまうのでしょうか?
wikiにはマールプルクの記事がない(平成24年6月24日現在)
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現代社会では、何が標準的な音律になっているでしょうか?
キルンベルガーとヴェルクマイスターとで、「12等分律(すなわち現代の標準的な音律)の擁護者」はどちらの人でしょうか? 12等分律を痛烈に批判して反対したのはどちらの人でしょうか?
今までの社会では、原発の「推進者」と「反対者」とで、どちらが「高い」社会的地位を与えられたでしょうか? 原発反対者には、「不当に低い」評価や地位が与えられていなかったでしょうか?
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さあ皆さん、考えましょう。
GW特別編(7、終わり)~収穫の時は来た!~前期バロックは宝の山だ!!-まとめend- [純正ミーントーン(ノーマル中全音律)]
(続き)
この記事で最後にする予定ですがどうなることやら。
前回記事ではフレスコバルディの弟子であるフローベルガーのトッカータを調べたのですが、その次に、明らかにチェンバロないしクラヴィコード曲と思われる組曲のホ短調曲を調査しました。フローベルガーと言えば「バロック組曲の完成者」と評価されているので、この調査は外せないですよね。
で、使用楽譜はこれ。オーストリアのAKADEMICHE DRUCK-U. VERLAGSANSTALT GRANZ
この楽譜では、 解説が結構書かれていて、今回それを解読できれば良いのですが、いかんせんドイツ語(汗)。ただ、1959年(つまり12ETの独裁?期)発刊のものなので、音律情報までは期待できなさそうな雰囲気が漂ってます。
黄色で塗ったように、28組曲中、ホ短調は4作品あります。それどころかロ短調曲まで作っていることが分かりますが(第26組曲)、手を広げすぎるのもアレなので、今回はホ短調だけ調査します。(ちなみに♭系はハ短調(第19組曲)までで、ヘ短調曲までは作っていないことが分かります。)
で、最初のホ短調曲である第7組曲のアルマンド。比較的ゆっくりの曲であるにもかかわらず、このようにいきなり「真っ向勝負」でVのB和音が出てきます。
「う~~ん、、でもBと同時打鍵するのは1オクターブ以上離れたD♯で、「3度」にはなっていないじゃん」と突っ込んでいる読者の方には、次のクーラントの前半最後をお見せしましょう。
今度は紛れもなくBD♯は「3度」です。こうなると、アルペジオで響きの悪さを誤魔化そうとしても、到底誤魔化し切れないでしょう。念のため、サラバンドとジーグの前半最後も掲載しておきます。
このように、フローベルガーの組曲(チェンバロ曲)では曲の速度に関係なく、ガチでⅤの和音を「これでもか!」とばかりに使っていることが分かります。なお、他の組曲も同様ですし、各曲の終止の進行は(例外もあるものの)殆どがⅤ-Ⅰ型です。いやぁ、これは怪しいですね、D♯は高さが調整されていたのではないか、との疑惑度大です。
では、どの程度調整されていたのか? が大問題ですが、、、、、やはり例によってこれも「今後の課題」ですかね。ただ、上記の作曲された調の狭さから言って、ウェルテンペラ系ではなく、あくまでも1/4シントニックコンマ・ミーントーンベースで、派生キーの高さを調整するに留まると考えた方がよさそうに思えます。昨日チェンバロをいじって確認してみたところでは、D♯音の高さとE♭の高さの中間の領域で、「何か妖しい響き」が出る音程があって、どうもそこが匂う(笑)のですが、慌てて書いてもアレなので、今回は保留にしておきます。
なお、前期バロックのホ短調&調律法を理解するためには、この後の作曲家(例えばケルル(←フローベルガーの弟子)やパッヘルベルやフィッシャーなど、さらにはバッハ)の音の使い方を調べて比較すると良いのですが、やはり今回はそこまで手が回りませんでしたね(残念)。
追記:手書きで年表なども作ったので、後日に追記するかも知れません。
そんなこんなで、GW中多数回に渡って調べてきた前期バロックのホ短調曲とミーントーン(特にD♯音やⅤ(B)の和音)との関係、この辺で終了させたいと思います。いやぁ、今年のGWは生チェンバロも弾けたし、充実していて私としては非常に有意義でした。
それでは皆様、長文にお付き合い頂き、どうもありがとうございました。
GW特別編(続6)~収穫の時は来た!~前期バロックは宝の山だ!!-そろそろまとめ [純正ミーントーン(ノーマル中全音律)]
(続き)
瞑想はいかがでしたでしょうか(小生、今日は午前中から何か今までになく深淵な脳波が出ているように感じます)。
さて、昨日は家族で井の頭公園に行ってきまして、そうこうしている内にあっという間にGWも最終日となってしまいました。今回の一連の記事は「GW特別」企画のため、そろそろ収束させなければならないわけですが、とても纏まりきれそうにありません(泣)。 正直、「ホ短調」の鍵盤楽器曲の音律論だけで本が数冊書けるんじゃないですかね。とても社会人アマチュア愛好家が扱い切れるテーマじゃないですね(汗)。
・・などとウダウダ愚痴書いている暇があったらサッサと纏めてよ、という読者の声が聞こえそうな気もするので、おおざっぱに纏めてみます。 まぁ、纏めというより、「ざっと調べてみたらこんな感じでした」レポってところですかね。
----本題開始---------
今まで書いてきたように、ホ短調の鍵盤楽器曲の楽譜について、まずはフレスコバルディから調べてみまして、結果は既に述べた通りです。すなわち、フレスコバルディは、ホ短調曲を作曲した。但し、D♯音の使用やV(B)の和音の使用は、
①オルガンで弾かれることを想定している曲については否定的であり(例:トッカータ集第1巻の2つのホ短調曲)、一方で、
②チェンバロ等(減衰音、調律替え可能楽器)で弾かれる舞曲でしかも速い曲については肯定的である。但し、無条件肯定ではなく、配置などに工夫や配慮が感じられる。
と考えられます。
なお、今回「しかも速い曲」の条件を新たに追記したのは、遅い曲についてはホ短調の選択を避けている印象があること(例えば有名な「フレスコバルダによるアリア」はゆっくりだがニ短調曲)、および、後述するフローベルガーと対比するためです。
(※フレスコバルディや当時の人が調律替えを行って弾いていたかどうか?は、とりあえず保留。 もし歴史的真実が「YES」ならば、「じゃあ某社のあの新製品って一体何なの?」、「欠※商品じゃないの?」、「いやいや実は闇の勢力に圧力を掛けられているんでしょ?」論wにつながる。なお、前に書いたアレッサンドリーの演奏CDの日本語解説書では、チェンバロの演奏調律に関し「調律はミーントーンにより、必要に応じてesをdisに調律しなおした。」と記載されております(16頁)。)
で、フレスコバルディがこのようにホ短調曲を作っていることを確認し、次に興味が湧いたのは、「では、それよりも昔はどうだったのだろう?」ということでした。で、最初にスウェーリンクの鍵盤曲の楽譜(下記ドーバー版)を調べてみたところ、
このように最初の方は全くホ短調がなくて、「これは全く作ってないのか?」と思ったのですが、
付録を入れて73曲中、どうにか1曲だけ見つけました。これです。
この黄色で塗った41番目の曲は、オルガン用(ペダルパートあり)の変奏曲でして、
こんな感じで始まります。ただ、やはりD♯の使用は避けられています。また、曲の最後は、フレスコバルディのトッカータと同様に、(Ⅴ-Ⅰではなく)以下のようにⅣ-Ⅰ(A-E)の終始法を使用しています。
次に、「それでは電話帳wならどうだ?」ということで、若い人にはわからないであろうw、昔の電話帳のようにブ厚い、エリザベス朝時代の数々の鍵盤楽器作品が収められたフィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック(ドーバー版、全2冊)をざっと調べてみたのですが、ホ短調曲がどうにも発見できません(汗)。(ただこの曲集は全部で数百曲あるので、見過ごしの可能性あり。ご存じの方、情報ください。)
で、鍵盤楽器のホ短調曲を最初に書いたのはスウェーリンクなのか? という疑問が生じたため、念のため、ウィリアム・バードの下記「マイ・レディ・ネビルス・ブック」(これもドーバー版)も調べてみたところ、下記41曲中、
短調か長調かはさておいて、ありましたホ調の曲が、さすがはバード!(感心)
但し、この曲でもD♯音やV(B)の和音の使用は避けられていて、最後は以下のようにAの和音で終わっています。
とまあ、こんな感じで、初期の頃のホ短調鍵盤楽器曲の作曲手法がある程度分かったところで、今度はフレスコバルディの弟子たちに興味が移っていくわけです。
まずはトッカータのホ短調曲を探します。下記黄色で塗ったように、フローベルガーは結構作っていますね。
最初のホ短調トッカータ(第8番)。3分程度の短い曲ですが、最初から(大胆に?)D♯音を使ってV(B)の和音をならします(鉛筆で丸した部分)。但し、短い音符で経過的に使っている、と評価できるかも。
ともあれ、オルガンで演奏される機会が多いトッカータで(師匠のフレスコバルディが避けた)D♯音をこうして使っているのは、何か感慨深いものがあります。何か作曲者フローベルガーが「私はこの音をオルガンで使うことを肯定します」、「私たちの頃はD♯音が普通に使われていたのですよ」と説明しているように感じてしまう私なのでした。
トッカータ第8番の他の個所です。ここは低音はBですが、和音はD♯(つまり長和音)の使用を避けて短和音(Bm)にしています。
そしてここ。短い音符で気を使いながらD♯を入れているようにも感じます。
さらにここ。比較的長いⅤ(B)の和音は、Aの音を加えて属七の和音とし、かつ下のBと上のD♯を1オクターブ離しています。次の小節も下のBと上のD♯を離してますが、オルガンで最後の2分音符のD♯を伸ばしすぎると耳障りかもしれないですね。
その他、下記のように、このトッカータでは、V(B)の和音を(響きに気を遣いつつも)ふんだんに使っており、特筆すべきは、最後をV(B)-Ⅰ(E)の終始法で終えているところです。
ホ短調のトッカータでこの終始法を最初に使ったのがフローベルガーであるのならば、フローベルガーは「大胆な勇者」、「歴史を変えた男」、「ホ短調トッカータの改革者」と言えるのかもしれません。一方で、この頃のオルガンのD♯音が「修正されたD♯音」であったのならば、フローベルガーの書法は「使うべくして使った」、「別に偉くはない」、「当然の結果」etcとなるので、この「鶏(曲)が先か卵(音律)が先か?」問題は、作曲者の名誉等からすると結構重要な問題なのでは、とも思えます。
次はトッカータ11番です。この曲は、8番より規模が大きく(演奏時間5分半程度)、タイで接続された持続音も多いので、よりオルガン演奏を意識した曲と言えそうです。手持ちCDでも8番がチェンバロ、11番がオルガンで弾かれています。
そのせいなのか、D♯音の使い方が、8番に比べてより慎重になっている印象を受けます。具体的には、長く伸ばすところはこのようにD音(Bm)とし、
B7のところはD♯と下のB音が3度になってますが、一応A音で緩和してますし、次もBmですよね。ただ、最後だけは(D♯の音を短くしつつも)V→Ⅰパターンを貫いてますね。
(続く)
GW特別編(続5)~収穫の時は来た!~前期バロックは宝の山だ!!-(続)実演による検証 [純正ミーントーン(ノーマル中全音律)]
(続き)
という訳で演奏upします。生チェンバロだと練習や調律替えに余りに時間がかかりすぎるため(汗)、今回は調律替えのできる電子チェンバロ(ローランドの「旧」製品(笑)のC20)+シーケンサーです。
まずは初学者モードです。当然ながら、初学者は、最初から速く弾くことは到底不可能です(笑)ので、取りかかりは、「ゆ~~~っ・・・くり」の速度で練習することになります。
最初に、出来るだけアーティキュレーション(≒各音間に入れる「隙間」)を入れないように機械的に、かつ思いっきりゆっくり弾いたときに、ノーマル・ミーントーンでどのような響きになるかを調べてみます。 なお基準ピッチはいずれもA=415Hzです。
そうだそうだ、D♯位置の確認の便宜のため、楽譜再掲しておきますね(なんて優しいんでしょう私(爆))。
では行きます。
〔1〕チェンバロの場合(テンポ52)
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
〔2〕オルガンの場合(テンポ52)
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
いかがでしたでしょうか? チェンバロではD♯の部分の響きがなんとか我慢できた方でも、オルガンでは「これはちょっと・・(汗)」と感じた方が多いのでは?
次に、E♭キーをD♯音に下げて調律替えするとどうなるか?について調べてみます。(いやぁ「旧」製品のC20は、ワンタッチで基音変更できるので、本当、すっごく便利ですよね~w。) こんどは順序を逆にします。
〔3〕オルガンの場合(テンポ52)
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
〔4〕チェンバロの場合(テンポ52)
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いかがでしたでしょうか? このようにゆっくり且つ無配慮(極力機械的)に弾く場合は、E♭をD♯音に下げた(調律替えをした)方が好ましく(自然な演奏であると)感じる人が多いのではないでしょうか。
しかしながら、人間は日々成長して行きます(笑)。この曲は舞曲系ですので、もっと速い速度で、もっと活き活きと弾くべきであり、そのような演奏になるように努力して行く(または師匠からハッパをかけられる)でしょう。
で、その後の努力研鑽により、アーティキュレーションを考慮し、速い速度で弾いたときに、ノーマル・ミーントーンでどのような響きになるかを調べてみます。(but未だ改良の余地ありと感じるので、「完成度」については突っ込まないでいただきたい(爆))
〔5〕チェンバロの場合(テンポ144)
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
〔6〕オルガンの場合(テンポ144)
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
いかがでしたでしょうか? 前回とはうって変わって、D♯音の響きがそんなに気にならなくなったのではないでしょうか。(「なんだ、オルガンでも聴けるじゃん」と感じる方もいるのでは?)
最後に、これと同じ演奏でE♭をD♯音に下げた調律替えミーントーンだとどうなるか?について調べてみます。
〔7〕チェンバロの場合(テンポ144)
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
〔8〕オルガンの場合(テンポ144)
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
あれ、D♯音が「凄く低く感じる!!!(驚)」と感じた方が結構いらっしゃるのではないでしょうか。特に①の音(Eの導音)や②の音は短く弾いても結構目立ちますよね・・。
※PCスピーカーやイヤホンだとそんなに違いが分からないかもしれませんが、私がこの楽器のスピーカーを通して直接聴き比べたとき、〔7〕〔8〕のD♯音のあまりの「低さ」にビックリしました。ですので、違いを感じられない方は是非ご自分でお試しいただければと思います、はい。
この状態の耳で、ゆっくりモードのノーマルミーントーン〔1〕〔2〕の演奏を再度聴いてみると、新たな白鍵もとい発見があるかもしれません。いやぁ人間の聴覚って面白いですねぇ。
(続く)
GW特別編(続4)~収穫の時は来た!~前期バロックは宝の山だ!!-(続)楽譜調査の旅 [純正ミーントーン(ノーマル中全音律)]
(続き)
前回記事の最後に
>この頃の最も一般的な音律が「通常の純正なミーントーン」であり、その音律だとD♯の音が「不正」すなわちE♭音なので(特に持続音のオルガン用の曲としては)D♯音は「使えない音」と考えられていたから。
と書きましたが、「じゃあフレスコバルディは、ホ短調の鍵盤曲ではD♯音を一切使わなかったのか?」というと、それは違っていて、いわゆる舞曲系の曲については、D♯音、Ⅴ(B)の和音、さらにはV→Ⅰの終止法を大胆に(普通に?)使っています。
これはフレスコバルディのホ短調のバレットの出だしと最後です。
8小節の短い曲ですが、D♯音を当たり前のように使い(鉛筆で①②③④と書いたように、4つも使っている!)、Ⅰ(Em)→V(B)で始まって、V(B)→Ⅰ(EmまたはE)で終わっています。これは一体どういうことなのでしょうか。
まず考えられることは、このような舞曲系の曲は、専らチェンバロやクラヴィコード用、つまり、減衰音の楽器、調律変更が可能な楽器のための作品であって、オルガンで弾かれることを想定していないのではないか、ということです。
で、仮にそれが正解だとしても、さらなる問題として、「では、フレスコバルディ自身、さらには当時の人たちは、こういったD♯音を使うホ短調曲を演奏する時は、調律替え(E♭キーの音の高さを調節して正規のD♯音の高さまで「下げて」おくこと)をしたのだろうか?(或いは、チェンバロやクラヴィコードに対しては、当時から「妥協的な音律」が使われていたのだろうか?)」との疑問がつきまといます。そしてこれは、結論を出すことが可成り難しい問題と感じます。
この曲に対する現段階での私見としては、楽譜を見る限りでは、
フレスコバルディからの以下のようなメッセージ、つまり、
「D#音を調整可能な環境であるならば、そうしても構わない。ただ、私としては、D#音の使用法には気を使っていて、そのまま(つまりE♭音)で弾けるように作曲している。だから、まずはE♭音のままで練習してみてくれ。そして、どう弾いたらより好ましくより自然に感じるかを研究してみてくれ。そうすれば貴殿は、舞曲に対する演奏テクニックのノウハウを会得することができるだろう。」
というメッセージが込められているように思えてならないですね、少なくともこの曲に関しては。
どういうことかと言うと、4つのD♯音の内訳につき、①は弱拍の音、②はタイ音Bの前の音、④は繋留の解決音で弱拍かつ短い音符じゃないですか。
で、弱拍とかタイの前とかの知識が無い人でも、①②④のD♯音は汚い響きであることが手伝って、繰り返し練習している内に「ここは短く弾くべき音だ」って気付くはずなんですよ。
一方で、強拍にある③のD♯音が問題ですが、ここはアクセントというか苦悩の表現というか、そんな感じじゃないですかね。だから無理に短くしようと意識する必要はなく堂々と弾けば良いのではないかと。もともと短い音符ですし。
その他、①②③④のいずれのD♯も下のB音から1オクターブ以上離していて、しかも前半の最後と後半の最初はV(B)ではなくて、Ⅲ(G)の和声ですよね。これはD♯の使い方に可成り気を使っているなぁと感じます。
この曲については、近いうちに弾き比べ演奏upしてみたいですね、、、今日中に録音できるかな。
(こうご期待?)
GW特別企画!収穫の時は来た(3)、前期バロックは宝の山だ!!-(続)実際の楽譜を調べてみる。 [純正ミーントーン(ノーマル中全音律)]
(続き)
いやぁ、その後、久しぶりにチェンバロを純正ミーントーンに調律して弾いてみたのですが、やっぱこれ良いですよ、最高w! 一方で、「あぁ、こりゃぁまだ録音アップにはほど遠いな」と思い知らされましたが(自爆汗)。
では写真再掲。
これは、フレスコバルディのトッカータ集(第1巻)より第6番のトッカータで、ホ短調の曲です(ちなみに奥に見えるのはピラミッドパワー実験用のジェネレーター(笑))。
楽譜中に書き込んであるように、リナルド・アレッサンドリーニのチェンバロ演奏(CD:ARCANA A904)だと6分26秒くらいの曲です。先ほどの記事でトッカータ演奏にあたっての9つの指針についてちょっと書きましたが、このCD(トッカータ集第1巻、2枚組)の日本語解説書には、その内容が非常に詳しく解説されてます。なので、このCDは学習者には凄くおすすめです。
で、楽譜中に答えを書きましたように、最初の記事で予告メモしておいた
>驚愕! ホ短調の大曲で属和音(B)さらにはD♯音、それどころかBのオルゲルプンクトすら一切使わない曲を発見・・しかも作曲者はあの有名な巨匠※※※※(笑)
の答えはこれです。但し、その直前の曲(トッカータ第5番ホ短調)も同様です。
これが第5番の出だし。
(曲の開始が和音でないので珍しい型といえそう。)
で、ホ調の曲で「属和音(B)を使わないのならば、曲の終わり(終止の進行)はどうするんかいな?」という疑問が当然に出ますが、この両曲では、V(B)→Ⅰ(E)の進行ではなく、Ⅳ(A)→Ⅰ(E)の進行で終わらせています。これが第6番の最後の小節。
これに対して、他のトッカータは全て、Ⅴ→Ⅰの進行で終わっています。
証拠を挙げると、下記が第1番から第4番(いずれもト短調曲)の最後の小節。どれもⅤ(D)→Ⅰ(G)の進行で終わっていることが分かります。
(←トッカータ第1番)
折角なので、トッカータ第1巻の全12曲の最終小節をすべて載せておきます。
これが第7番ニ短調、Ⅴ(A)→Ⅰ(D)で終わります。
第8番ヘ長調、やはりⅤ→Ⅰ(つまりC→F)
第9番イ短調、これもⅤ→Ⅰ(つまりE→A)
第10番ヘ長調、やっぱりⅤ→Ⅰ(C→F)
お疲れ様でした(笑)、最後の第12番ハ長調も予想を裏切ることなくⅤ→Ⅰ型です。
最後は堂々たるⅤ(G音)の長大なオルゲルプンクトの後に主和音で綺麗に終わっています。
トッカータ集第2巻の方も、写真は載せませんが、第1、第2番がト短調で第5、第11番がト長調(いずれもD→G)、第3、第7番がニ長調で第10番がニ短調(いずれもA→D)、第4番がイ短調(E→A)、第6、第8、第9番がヘ長調(いずれもC→F)です。
つまり、ホ短調の第5,第6番以外は全てⅤ→Ⅰの進行で終わる曲です。何故ホ短調曲だけがⅣ→Ⅰの進行で終わらなければならず、しかも導音であるD♯の音を1個も使っていないのか? それはもう答えを書くまでもなく明らか(笑)。 この頃の最も一般的な音律が「通常の純正なミーントーン」であり、その音律だとD♯の音が「不正」すなわちE♭音なので(特に持続音のオルガン用の曲としては)D♯音は「使えない音」と考えられていたから。これで決まりでしょ(笑)。
逆に言うと、ホ短調の第5,第6番のトッカータは、純正なミーントーンで弾いて初めて真価が発揮される曲であり、ウェルテンペラメント系の均質化された音律で弾いても面白みがない曲と言えそうですよね。
(続く)
GW特別企画!収穫の時は来た(2)、前期バロックは宝の山だ!!-実際の楽譜を調べてみる。 [純正ミーントーン(ノーマル中全音律)]
そういうわけで続きです。いやぁ関東地方は昨日から(陰謀暴露論者から突っ込みが来そうな(謎))凄い雨ですね。
先ほどネット検索してみたら、下記サイトを発見しました。5月26日(土) 18:00から「鍵盤音楽史 in 門仲 VI~調律を、換えるひと / 脱「平均律」クラヴィア元年~」と題されたコンサートがあるようです。
http://www.enjoytokyo.jp/concert/event/591523/#pankzu
「全ての半音を均一にした平均律ではなく、 美しい倍音と歪んだ音程を共存させた「古典調律」で、 過去500年の鍵盤音楽を奏でます。」とのことですね。これは是非行ってみたいですね、、家族サービスさえクリアできれば(笑)。(ちなみに先ほどまで、息子2人にせがまれて「廻り将棋」をやってました(汗)、、結果は私がビリでした(泣)。)
ええと、そんな訳で、まずはこちらを。
これは、前期バロックの巨匠であるG.フレスコバルディ(Girolamo Frescobaldi, 1583年 - 1643年、イタリア)が1637年に発表した曲集(第1巻)の一部で、ベーレンライター社による楽譜(BandⅢ、BA2203)に載っているタイトルです。このうち、タイトルを黄色で塗った曲がホ短調の曲で、ここでは4曲ほど含まれていることが分かります。
では早速調べて行きましょう。
・・・と思ったのですが、一番下の子から「パパそば作って~」とのリクエストが来たので(汗)、これから麺を茹でに行ってきます。
・・・蕎麦ではなく結局スパゲッティを茹でることになった、、、、こだわりの男koten(笑)はアンダンテもとい「アルデンテ」に挑戦するが、結果や如何に?・・・
作ってきました、、やっぱりアルデンテは難しいですね。今日は硬さを確かめながら、標準茹で時間(今日のは5~6分)の1分前(つまり4分後)で火を止めてみたのですが、その後の作業を余程てきぱきとやらないと、あっと言う間に芯の硬さが無くなってしまいますね(泣)、「こりゃあ未だちょっと硬いかな(汗)」のレベルの内から引き上げ作業を開始する「勇気と決断力」が要るなぁと改めて感じました、、、まぁ食事の間のびることが無いレベルに茹でられたのでやれやれですが(自慢w)。次からは2分前で火を止めて作業してみます。(かなり前に裏技番組で「アルデンテを作るなら沸騰時間は1分&余熱で仕上げろ!」って言ってたけど、もしかしてあの方法が一番の王道なのかも(汗))
・・・・で、何でこんなことをうだうだと書いているのかというと、麺は「ゆで加減が『命』」じゃないですか、特に細くて繊細な麺であればあるほど。 どんなに高級な素材だろうと、スープ(つゆ)が絶品だったとしても、麺が伸びていたら『全てが台無し』じゃないですか、「こんなの食べる気がしない(ぷんすか!)」って思うじゃないですか。店でそんなの出されたら『ふざけるな! おまえ、それでもプロか!!』って激怒したい感情に駆られるじゃないですか。この逆に、麺のゆで加減が絶妙であれば、『これ、いくらでも食べられるよ、最高!!』って感じるじゃないですか。食べる人も作った人もみんなハッピーになれるじゃないですか。
これって鍵盤楽器演奏でも全く同じだと思うんですよ。私、鍵盤楽器演奏では、演奏以前に、調律(音律の選択)が『命』だと思うのです、特に、繊細な楽器、古い曲であればあるほど。 どんなに高級な材料を使って心を込めて丹念に製作された楽器であろうと、演奏者が目茶苦茶上手であろうと、音響の良いホールを使おうとも、調律(使用音律)が悪ければ『全てが台無し』だと思うのです、「こんなミスマッチの調律じゃ曲(作曲者)が可哀想だ」、「この人の演奏はうまいんだけど、調律があれでは、もうCD買う気が起きない、コンサート聴きに行く気がしない」って思っている人は実際すごく多いと思うのです。逆に、調律が曲にマッチしていれば、多少のミスは全く気にならないし、『これ、いくらでも聴いていられるよ、最高!!』って感じるし、「このCDなら他人に布教(笑)する気になる」、さらには「この調律なら(演奏者が誰であろうとかまわないから)コンサート聴きに行ってみたい」ということになるはずだし、実際、現代人は耳が凄く肥えて来ているので、もう「そういう時代」になっていると思うのですよ。
で、今回前期バロックを改めて勉強することになって感じているのは、「前期バロックの曲は純正ミーントーンを中心とした「より純度の高い」音律で弾いてあげないと可哀想だよなぁ」、「(社会の情勢がこれでは)前期バロックの作曲家は未だ未だ浮かばれない状況が続くだろうなぁ」ということなわけです、はい。
自分で書いていて何か悲しくなって来ましたが(汗)、愚痴ばっかり書いても幸せになれないので、そろそろ本題に移りましょう。
---小休憩 → 本題---
さて、前期バロック(バッハ以前)の鍵盤楽器曲の作曲家で最も重要な作曲家は誰か? と問われれば、やはり真っ先にフレスコバルディの名前が挙げられるのではないでしょうか。一方で、フレスコバルディの曲、特に彼の代表作かつ金字塔である「トッカータ」は、難解かつ長大で譜読みし難いものばかりであり、(時間も生命力も奪われる現代社会における)社会人のアマチュア愛好家が(一から勉強して)弾くには多くの困難(ぶっちゃけ「精神的苦痛」)を伴うものと思われます。小生も何回かレッスンを受けたことはあり、そのときは「何か分かった(掴めた!&祝喜)」ような感覚になれるのですが、その後(厳しい)社会人生活に戻ってしばらく経つと、レッスン時の感覚が綺麗さっぱりどこかへ行ってしまい(汗)、「この曲どう弾くんだっけ~?」、「こんな曲とても弾ききれないよ(泣)」モードに陥ってしまう訳です。あぁ、結局愚痴モードになってしまう私(自爆)。
余談ついでに書いておきますと、トッカータを演奏するにあたってフレスコバルディ自身が9つほど指針を述べており、それが上記楽譜に載っている下記文章です(クリックで拡大可能)。これは非常に重要です、試験に出ます(爆)。
で、試験に出るというのは勿論冗談ですが(※但し音大古楽科の学生さんは除くw)、たとえアマチュアでもチェンバロを習う人は必ず勉強する(させられる)事項ですので(←違ったらご指摘ください)、機会があったら記事にしてみたいです。
折角なので少しだけ書くと、指針の「3.」で、トッカータの始まりはゆっくりと、かつ、”アルペジオ”で弾くべき旨が述べられております。 つまり、フレスコバルディのトッカータの始まりは
このように重厚な和音が並んでいる場合が多いのですが、この重厚和音(この例では5音)を楽譜通りに同時に鳴らすのではなく、作曲者フレスコバルディは「分散和音にして弾きなさい」と言っています。また、「トッカータの始まりはゆっくりと」に従って、最初の和音は(相対的に)長い時間鳴らすことが許容ないし推奨されていると考えられます。
これらの事項は、古楽の演奏CDを聴くことで確認できますが(本当、良い時代になりましたよね(しみじみ))、初学者、特に「クラシックの曲は楽譜通りに弾くことが必要十分条件」と信じて来た人にとっては、曲の最初でいきなり高いハードルにぶち当たる(汗)ことになります。というのも、古楽演奏者は、この曲の冒頭部を、単純なアルペジオで弾くことにとどまらず、自分の感性に従った自由な音型のアルペジオで、しかも楽譜に無い音まで使って非常に自由(即興的)に弾いているからです。これは、CD演奏を聴いて真似しようと思ってもナカナカ上手く真似できないのではないか、と思います。さらには、このトッカータの冒頭部は「演奏者によって弾き方(アルペジオの音型、楽譜に無い音の使い方、音の引き延ばし方や間合いの取り方、など)が大きく異なる」ため、初学者は「色々な人の演奏を聴けば聴くほど悩みが増える」(笑)ことになるといった事態が生じます(実際、私がそうでした(汗))。こういったところで「絶妙な間」、「情念」、「ゆらぎ感」などを出すためにはそれなり(or可成り?)の音楽経験が必要ではないかと思ったりする今日この頃、、、、ちょっと筆が滑って来たのですが、要するに子供が「遊んでくれ~」とせがんでいるんです、すみません、少し休憩します。
(休憩)
では、長くなってきたので、続きは次の記事で書きましょう。
GW特別企画!- 収穫の時は来た、前期バロックは宝の山だ!!-その1 [純正ミーントーン(ノーマル中全音律)]
というわけで、今回もやって来ました祝日特別特集、随時更新シリーーーーズ(やんややんや!)。
今回はミーントーンと前期バロック鍵盤曲との関係を徹底解剖したいと思うのであります。
まずはこちらの写真をご覧ください。
例によって手書きで汚くてアレなのですが(汗)、これは今朝どういうわけか天から啓示(笑)が来まして、その啓示内容が「お主、ミーントーンと前期バロックを極めたいのなら、まずは『ホ短調』について研究するが良い。そうすれば今まで分からなかったことが、目から鱗が落ちるように分かるようになるであろう、ふっふっふ・・」とのことだったので、各種ミーントーン(中全音律)についての音程の違いを確かめるべく、行きの通勤電車中で書いた資料な訳です。
左から、
①通常のミーントーン(1/4シントニックコンマ×11,以下①または「純正MT」)
②プレトリウスの修正ミーントーン(以下②または「PT」)
③シュニットガーの修正ミーントーン(以下③または「SG」)
④REIKOさん発案によるウルフ3分割型の修正ミーントーン(以下④または「R3」)です。
いずれもウルフ5度の位置を動かさないこと(つまりG♯-E♭固定)、分割鍵盤は対象外(D♯はE♭音を使う)として、以下調べていきます。
まず、ウルフ5度の広さ(唸りの酷さ)は、①(+36.5、単位はセント、以下同様)→②(+25.5)→③(+14.5)→④(+8.5、但し3カ所に出来る)の順で、大幅に改善されて行きます(ウルフを挟むG♯音とE♭音の両方をずらして行くため)。
次に、ホ短調の和音を考えた場合、①②③④のいずれも幹音(白鍵、ナチュラルキー)の高さ関係は同じなので、Ⅰの主和音(Em和音)の響きはどれも同じになります。
他方、最も重要かつダイナミックに変化するのは、Ⅴの属和音(B和音)とピカルディ終止で使うⅠの長和音(E和音)の『長3度の純正度』です。(何故にダイナミックに変化するかと言うと、VではB-「D♯(つまりE♭)」を、ⅠではE-「G♯」を使うため。「 」は各音律間でシフトする音。)
つまり、
①の純正MTでは、属和音が+42(セント、以下同様)→終止和音が±0(純正)、故に「落差」は42セント
②のPT型では、属和音+36.5→終止和音+5.5、落差は(36.5-5.5=)31セント
③のSG型では、属和音+31 →終止和音+11、落差は20セント
④のR3型では、属和音+28 →終止和音+14、落差は14セント
となります(数値誤りがあればご指摘ください。)。
これから分かるように、不快な属和音(いわゆる「鞭(ムチ)」)と心地よい終止和音(いわゆる「飴」)との『落差』が最も大きいのが①の純正MTで、②③④になるにしたがって緩やかになって(馴らされて)行きます。
(余談:ぶっちゃけたイメージとしては、「地獄(大貧民的Ⅴ)から天国(大富豪的Ⅰ)に一気に昇れる」のが①、それ以外の②③④は、「それほど酷くない地位(貧民Ⅴ)からまあまあの地位(富豪Ⅰ)に落ち着ける」的な感じでしょうか(?))
ともあれ、①②③④のいずれの音律であっても、ホ短調の属和音(B)と終止和音(E)の3度の響きに「差別化」がされていることが分かります。
これに対して、24調すべてを演奏することを目指した所謂「ウェルテンパラメント」系の音律では、ホ短調の属和音(B)と終止和音(E)の3度の響きに差別化がされていない設計のものが多いのです。で、またもや汚い手書き資料を(汗)
左の「WMⅢ」が有名なヴェルクマイスター第1技法第3法、右の「KBⅠ,Ⅱ,Ⅲ」がキルンベルガー音律(第1、第2、第3番とも同じ)です。その右にケルナー音律の図を書こうとしたのですが、ここで通勤最寄り駅に着いてしまったため断念しました(汗)。
図に書きましたように、
WMⅢでは、ホ短調の属和音、終止和音とも+16(12ETより2セント劣化)⇒落差0
KBでは、ホ短調の属和音、終止和音とも+20(12ETより6セント劣化)⇒落差0
です。
ちなみにケルナー音律では、1/5PC(つまり4.8セント)狭い5度が1個含まれるので、ホ短調の属和音、終止和音とも12ETより(8-4.8=)3.2セント劣化することになり、ええとつまり(汗)、(14+3.2=)+17.2セント(落差0)になるはずです(数値誤りがあればご指摘ください、以下同様)。
このように、ウェルテンパラメント系の有名な音律では、ホ短調の属和音(B)と終止和音(E)の3度の響きの差別化(鞭と飴)を考慮していない(←悪く言えば「ピカルディ終止の意義が半減ないし没却される」)ものが多いという点で、ミーントーンとは明確に区別することができます。
追記:チェンバロ業界から文句が来るかも知れないので(汗)一応フォローしておくと、現在のチェンバロ界で「万能音律」的に扱われているヴァロッティやヤングの音律では、ホ短調の属和音(B)と終止和音(E)の3度の響きに差別化がなされています。但し、その「落差」は4セントなので、ミーントーンよりもずっと小さい値です。
(余談:音律関係書籍やサイトなどで「WMⅢは出来るだけミーントーンのイントネーションを残すように考慮されて作られた音律である」などの見解を見かけることがありますが、少なくともホ短調に関しては????(←疑問度極大化モード)ですね(そもそもヴェルクマイスターは12ET擁護論者ですし))。
そんなこんなで、基礎知識としてこれだけでも知っておけば可成り役に立つであろうと思われます。
では次に、前期バロックのホ短調の鍵盤曲について調べてみましょう。続きは明日ということで。
みなさま幸せなゴールデンウィークを!!
執筆予定メモ:
驚愕! ホ短調の大曲で属和音(B)さらにはD♯音、それどころかBのオルゲルプンクトすら一切使わない曲を発見・・しかも作曲者はあの有名な巨匠※※※※(笑)
スウェーリンクは極力回避の姿勢か。
フローベルガーの工夫。
ケルルは両刀使い?(オルガン用とチェンバロ用の違いか)
ヴェックマンは大胆だった。
など盛りだくさん、こうご期待
・・・復活します [純正ミーントーン(ノーマル中全音律)]
あの原発事故が起きてからは、新聞、書籍、インターネット情報など、資料や動画やデータなどを色々調べてみたのですが、、、知れば知るほど恐ろしくなりますね、原発と放射能は。勉強すればするほど心がずーーーんと沈んで行きました。
小生、反原発宣言をしたからには、替え歌(反原発ソング)等作って何か行動するのが人の道?と考え、実際幾つか作ってみたのですが(例:①タランテラ形式による「浜岡を停めて!」、②前に作ったバッハアルマンド歌詞付き歌の更なる変え歌「放射能漏らすな!」など)、どうもイマイチしっくり来ない、、、、加えてPCやミクの調子も悪くて、せっかく作った作業データが何回かお釈迦になったりしました(泣)。
それと、前に話題にしていたチェンバロ発表会は5月22日に延期になりました。現在、発表曲(バッハWTK第2巻第6番の前奏曲とフーガ)の暗譜用の資料作りなどしているところです。
GWもそろそろ終わりに近づいてきて、いつまでもウダウダと内にこもっているのも私らしくないかと思い、こうして復活宣言してみました。
まだ精神的に色々と引きずってますが、何とか「明るく楽しい生活」に戻して行きたいです。
先ほど、ヨハン・アントン・ロジー作曲の「パルティータ」よりサラバンドを演奏してみました。
ミーントーンフレットによる弦長580mmのpepeギターによる演奏です。(ギター演奏録音は半年ぶりくらいかも。ブランクが長くてギターの弾き方を大分忘れてしまっている(汗)。)
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最後にあらためて、今回の震災で亡くなった多くの方のご冥福を心からお祈りいたします
meantone(中全音律) forever! ~「ピエトロ・アロン賛」特別録音~「遺言」シリーズその4~終末まであと「1日」! [純正ミーントーン(ノーマル中全音律)]
ミーントーン・フォーエヴァー「ピエトロ・アロン讃」:世界初?&社会的価値が絶大?「中全音律(ミーントーン)のモダン・ピアノ」で弾く(主に)バッハ以前!!!
【副題】:(「上の人」が実行してくれないので、仕方なく、しゃぶしゃぶ、、、もとい!しぶしぶ)「下の者」が決行した記念碑?的録音 ~ 但し一社会人が平日勤務後の疲れ切った状態で弾くのでミス多発&へろへろ。しかしそれでも「平均律での完璧な演奏より良い」という噂があるかも(笑)~
------------------久しぶりの「ひそひそモード」なのです!(笑)---------------------------------
(・・・ひそひそ【イッテツ】:何だよ上の副題!? あまりに長いって(怒)、、、、本当センス無いよなぁ、このシナリオライター
・・・ひそひそ【koten】:ややや! 御無沙汰ですねイッテツさん(笑)
【イッテツ】:(今更何を・・サーヤちゃん登場させている間にワシをほったらかしにしおって(怒)&「汚れ役」が必要になると、ここぞとばかりにワシを使うのな・・・ワシって一体・・(悲))
まぁ良いけどさ、、、ともあれ、今から50年後くらいの「後世の人」がこの記事見たら何て言うかな?(爆)
【koten】:そうですねぇ~『何この記事!?、初っぱなから「品」がなさ過ぎ!(あきれ顔)』って感じですかね(笑)
【イッテツ】:それだけ「下の真人間」が鬱憤たまっている状態だってことを感じ取って欲しいよな、「後世の人」には。
【koten】:そうですね。現在の「上の人」にはあまり期待できそうにないですからね(汗)。この記事&演奏から少しでも「何か」を感じてもらえることを祈るばかりですよ(悲&合掌)。)
------------------ひそひそモード終わり---------------------------------
曲目:
J.P.スウェーリンク(Jan Pieterszoon Sweelinck, 1562年 - 1621年10月16日 オランダのアムステルダム):
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A4%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%94%E3%83%BC%E3%83%86%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%82%BE%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AF
楽譜サイト(IMSLP)
http://imslp.org/wiki/Category:Sweelinck,_Jan_Pieterszoon
演目は「トッカータ イ短調」です、どうぞ!
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W.バード(William Byrd, 1543年? – 1623年7月4日、英国) :
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%89
楽譜サイト(IMSLP)
http://imslp.org/wiki/Category:Byrd,_William
・・・で、次にこの作曲家をと思ったのですが、今回はちょっとプログラム変更ということで(汗)
G.フレスコバルディ(Girolamo Frescobaldi, 1583年9月 - 1643年3月1日、イタリア):
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%A2%E3%83%BB%E3%83%95%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%82%B3%E3%83%90%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%A3
楽譜サイト(IMSLP)
http://imslp.org/wiki/Category:Frescobaldi,_Girolamo
演目は「ラ・フレスコバルダ(アリアと変奏、ニ短調)」でございます
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J.パッヘルベル(Johann Pachelbel,1653年9月1日(受洗) - 1706年3月9日(埋葬)、ドイツ):
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A8%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%91%E3%83%83%E3%83%98%E3%83%AB%E3%83%99%E3%83%AB
楽譜サイト(IMSLP)
http://imslp.org/wiki/Category:Pachelbel,_Johann
G.ベーム(Georg Bohm,1661-1733,ドイツ):
楽譜サイト(IMSLP)
http://imslp.org/wiki/Category:B%C3%B6hm,_Georg
・・・すみません、この2人も今回はパスということで(汗)・・・ナカナカ構想通り行かないものですね(泣)。
代わりと言っては何ですが、J.A.ラインケン(独:Johann Adam Reincken, 蘭:Jan Adams Reinken, 1643年12月10日 - 1722年11月24日)の曲を弾いてみました。やや!下記wikiのサイト、ラインケンの解説がやっったら詳しいですね(驚!)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A8%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%80%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B1%E3%83%B3
先日ogawa_jさんのブログでラインケンの記事が書かれており、私が「この作曲家はもっとメジャー化して欲しい」とコメントしたところ、ogawa_jさんからは「メジャー化は難しいのではないか」的な返事が来たので、「仕方ない、私がやるべか!」となった訳です(爆)。
当初は比較的短くて簡単なサラバンドあたりを演奏しようと思ったのですが、面白い「音型」があったので、この曲にしました。
組曲第2番ハ長調のアルマンドです、どうぞ(ミス多発ですが「序盤」だけでも聴いてやってください(汗))
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さぁ、序盤の「音型」で何か気づいた点はありましたでしょうか?(ヒントは「G線上のアリア」)
・・・10秒・・・・20秒・・5,6,7,8,9,ブブー!!! 残念、時間切れです m(_ _)m
では答えです、こちらの楽譜抜粋写真をご覧ください。
どうです、分かりましたでしょうか? 低音に「G線上のアリア」で使われる音型があるではありませんか!(驚)・・・この音型につき「バッハが最初に「発明」したものだ、流石はバッハ!」的な趣旨の記事がどこかのブログに書かれていたので、「それは違うぞ!」ということを述べたいがために、今回この曲を弾いてみました(笑)。
では次。
J.K.F.フィッシャー(Johann Kaspar(又はCaspar) Ferdinand Fischer, 1670年ごろ - 1746年)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A8%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%82%B9%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%8A%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%BC
楽譜サイト(IMSLP)
http://imslp.org/wiki/Category:Fischer,_Johann_Caspar_Ferdinand
次の演奏では3曲分入ってますが、1曲目(組曲第8番ニ長調の前奏曲)の次にフーガ(フゲッタ?)を2曲弾いてまして(←ミス多発です、すみません(汗))、それぞれバッハのBWV★★★★(笑)の元ネタと思われる曲と、同じくバッハのBWV★★★の元ネタと思われる曲です。このブログ読みに来るレベルの人であれば直ぐに分かると思います。ではどうぞ!
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元ネタ、分かりましたでしょうか? えっ「演奏が下手すぎて分からない?」(汗)・・・・すびばせん、、、では下記楽譜の一部を見れば分かる人は分かるでしょう・・ということで。
時間に余裕のある方?は、こんなのもいかがでしょうか(比較的有名なシャコンヌ(f-dur)です)
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----第2部-------------------------
J.S.バッハ(Johann Sebastian Bach, 1685年3月21日 - 1750年7月28日、ドイツ):
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A8%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%BC%E3%83%90%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%83%E3%83%8F
というわけで、ラインケンやフィッシャーなどから大いに影響を受けたバッハの曲をここで少しばかり・・・まぁ分かりますよねこれは(笑)
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次です。同じト長調でもハイドンの初期作品ではどうなるか、という例です。ソナタ第1番の第1楽章、凄くシンプルですが非常に澄み切った感じがして好きな曲&ミーントーンにピッタリだと思います。
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では最後、ミーントーンと言えばやっぱりこの人(笑)
G.F.ヘンデル(Georg Friedrich Händel, 1685年2月23日(金)ドイツ- 1759年4月14日(土)英国):
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B2%E3%82%AA%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%92%E3%83%BB%E3%83%98%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%AB
今回は時間が無くなってしまい、ソフトペダルで弾きました。5分10秒くらいに出てくるウルフ音程和音に「違和感がない」と感じられる人は、もう立派な「ミーントーンマニア」と言えるのではないでしょうか(笑)。
オルガン協奏曲ヘ長調より第2楽章(変ロ長調)
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と言うわけで、名残惜しいのですが、ミーントーンピアノ、これでお別れです。明日からはキルンベルガー第Ⅱ音律で新たな境地を切り開いてくれるでしょう・・・さようなら、ミーントーンピアノ。ありがとうピエトロ アロン!!
Goodbye!中全音律ピアノ~いつかまた調律する日まで(笑)~「遺言」シリーズその3~終末まであと「2日」! [純正ミーントーン(ノーマル中全音律)]
いやぁ、「勤務&帰宅後演奏」シリーズ、平日夜3日目ともなると、も~うヘロヘロですわ(泣汗)・・・夜の演奏もそうですが、今日はとにかく朝が辛かったですね(泣)。
というわけで、今日は、KBⅡになった時に「弾き比べる」ための資料作り(?)も兼ねて、昨日のブルグミュラーの続きを弾いてみました・・あぁぁ、説明&言い訳を書いていると疲れるのでサッサと行きますわ(汗)。
ええと、まずはKBⅡとの比較が楽しみな後半から・・第19番の「アベ マリア」(イ長調)と、第18番の「心配」(ホ短調)と、第16番の「小さな嘆き」(ト短調)の3曲です。
最初の「アベ マリア」は、最初が4声のコラール風で、静か(宗教的)に始まりますが、途中から低音に動きが出てきて、より感情&人間的(?)になります、、、、流石はロマン派というところか(笑)。この曲、主和音の長3度が厳しいKBⅡよりは「MT寄り」かなと思うのですが、中間部でC♯の和音が出てくるので、MTでも最初は違和感がありました(今はへっちゃらですが(笑))。ちなみにこれはペダル使いました。
次の「心配」は、ホ短調だけあって、流石にこれはKBⅡに軍配が上がりそうな気がします。まぁMTでも全然OKですが(笑)。
3曲目の「小さな嘆き」はト短調ですよね・・MTでも得意な調ですし、どちらに軍配が上がるのかは正直分かりません(汗)。
では3曲続けてどうぞ!(ああ書くの疲れた(汗))
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では次、第15番の「バラード」(ハ短調)の『途中まで!』と、第13番の「なぐさめ」(ハ長調)と、第12番の「さようなら」(ハ長調)です。
最初の「バラード」は、「低音が響きすぎて2階まで音が来る&子供が寝付けない!」ということで嫁さんから途中でNGが来てしまいました(汗&泣)・・流石はMTというべきか???
ではまた3曲続けてどうぞ!(もう疲れがピーク&これ説明できないわぁ(泣))
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さて次、第10番の「やさしい花」(ニ長調)と第3番の「牧歌」(ト長調)です。
♯系はMTに軍配が上がりそうな気がしますが、実際はどうでしょうかね。
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最後、第4番の「子供の集会」と第9番の「狩猟」です(どちらもハ長調)。最後の曲は前に純正律演奏をupしたことがあるので、比較的指が動きました(実際は結構トチッているけど(汗))
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それではまた!
2/9誤字訂正:さよならMTピアノ~ボクは君に夢中だった~「遺言」シリーズその2~終末まであと「3日」! [純正ミーントーン(ノーマル中全音律)]
平日の勤務&帰宅後の夜にミーントーンのピアノを弾く。大変だけれども、それを補って余りあるだけのものがあるなぁと、しみじみ感じます。
今日の1曲目はこれ、バッハ(1685-1750、独)の無伴奏ヴァイオリンソナタ・第2番より第「3」楽章アンダンテ(C-dur)です。(※すみません、第2楽章って誤記していたので直しました(汗)。)
少し前に「究極の選択」で、「5度と3度のどちらか一方しか選択出来ない、さあどちらを選ぶ?」と問われたら「私は迷わず3度を選ぶ!」というようなことを書きましたが、私のこの選択の「ルーツ」は、バッハの無伴奏ヴァイオリン曲集(の楽譜)にある、と言えるかも知れません。この曲集では、明らかに3度(ないし6度)を最優先しており、5度を「捨てる」姿勢が見られます。それでもこんな「音楽史に永遠に残るような名曲」が出来てしまうのです・・・・まぁ「バッハだから(こそ)こんな奇跡的な名曲が作れた」と言ってしまえばそれまでですが(汗)。
使用楽譜が「クラシックギター」用の編曲楽譜ということもあり、原曲と比較すると「余計な5度(汗)」が結構足されている感があるのですが、チェックしている時間もないのでそのまま弾きました。
例によって「ペダル不使用」&ミスありです。それでもミーントーンであれば「平均律での完璧な演奏」を上回るだけの「何か特別な力」があると思います。
ではどうぞ・・・あぁ前置きが長かった(笑)
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2曲目も同じくバッハの無伴奏ヴァイオリンソナタより、第3番の第「3」楽章ラルゴ(F-dur)です。
(※すみません、ここも第3楽章が正しいです。いかんな、「ソナタ」っていうとどうも古典派の3楽章形式のものが固定観念にあって(汗)・・・「教会ソナタ」形式は「緩・急・緩・急」の「4楽章」形式なんですよね(反省))
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3&4曲目はブルグミュラー(1806-1874,独)の有名な25の練習曲から選んでみました。
和声的で「極めてミーントーン的」と思われる「清い流れ(第7番、G-dur)」と、「どちらかと言うとキルンベルガー的かな?(汗)」とも感じる「アラベスク(第2番、a-moll)」です。2曲目がいかにも「平日夜でもう限界(泣)」的な雰囲気を漂わせておりますが、まぁこれも「青春?の1ページ」ということで(爆)。ではミーントーン&ペダル一切無しのガチンゴ勝負ピアノ演奏です、どうぞ!!
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あぁぁ、やっぱり最高だよ、ミーントーンピアノ(しみじみ)
さらばMTピアノ①~私は貴方を忘れない~世紀末遺書(爆)シリーズ(笑)~終末まであと「4日」! [純正ミーントーン(ノーマル中全音律)]
というわけで、またも来ました、「遺書シリーズ」です~(爆)。
残りわずかの期間ですが、思い残すことのないように、ミーントーン調律によるピアノを存分に弾いておきたいと思います。
と言うわけで、今日はこれ、シューマンの「ユーゲント アルバム」を取り上げてみたいと思います。
この曲集、43曲からなる比較的易しめの曲集で、(♯4つのホ長調曲が幾つかありますが、)♭は3つまでだし、「殆どがミーントーンで弾ける曲」だと思います(きっぱり!)。私見では、この曲集にあたってはシューマンは明らかにミーントーンを意識して書いていると感じるし、過去にmixiの某コミュで「この曲集の最適音律はミーントーンだと思う!」と叫んで?しまったこともあるので(汗)、今日はそれを実証?してみたいと思います。
言い訳:ただ、平日夜に弾くのは流石に辛いですわ(泣)。 以下、ミスタッチ多発ですが笑って許してやってください(汗)。
ちなみに今日の演奏、ペダルは一切使っていません(指ペダルのみ)。それでもこれだけ美しい響きが出ますよ~&平均律でこの響きが出せますか~?(ふふふ、どんなもんだい!(笑))ってことで。
最初の3曲(「メロディー(ハ長調)」(←いきなりミスってるし(泣)!)、「兵士の行進(ト長調)」、「はなうた(ハ長調)」)
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
抜粋4曲(「コラール(ト長調)」、「小曲(ハ長調)」、「楽しき農夫(ヘ長調)」、「草刈り歌(ハ長調)」)
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それではまた!!
オールミーントーンコンサート実現なるか? &オイラー記事修正情報 [純正ミーントーン(ノーマル中全音律)]
【その1】:「オールミーントーンコンサート」(?)のご紹介
mixiマイミクのえみさん(チェンバロ奏者の中村恵美さん)が、来る2月16日(水)に、「ウィリアム・バードの庭園」と題したオール イギリスバロックのプログラムでのチェンバロ(スピネット)リサイタルを行います。
(会場:横浜の「大倉山記念館」、19時開演、チケット1,500円(安い!))
中村恵美さんのブログ(1月23日付け記事に今回のコンサートの予定詳細が説明されております。)
http://blog.emi-cembalo.com/
「大倉山記念館」へのアクセスのサイト
http://o-kurayama.jp/resume/index.html
で、コンサート情報につきmixiの日記でも案内されていたので、私が
>オール イギリスバロックってことは、それ即ち「オール ミーントーン」ってことですかね(?)・・・であるならば、何か凄く行きたいなぁとも思ったりします。
とコメント(というかリクエスト(汗))したところ、えみさんから、
>オールミーントーンでも可能ですね。その方向でやってみます。
とのレスをいただき(祝&歓喜!)、「こりゃあ、聴きに行かな&MYブログで紹介せな罰当たるな」と思いましたので(汗)、ここで紹介させていただきます。
という訳ですので、ミーントーン好きの方、是非行きましょう!
【その2】:オイラー記事修正情報
オイラーの純正律につき、最近Enriqueさんが記事を書かれており、どうも以前に書いた私の記事内容に誤りがあるように感じましたので(反省)、先ほど補足修正しました。詳しくは下記サイトの記事の修正部分、及び下記サイト中でリンクしたEnriqueさんのブログ記事及びそのコメント欄を参照していただければ幸いです。宜しくお願いいたします。m(_ _)m
http://meantone.blog.so-net.ne.jp/2010-11-03
チャイコフスキーの「古いフランスの歌」:ミーントーン(中全音律)pianoによるロシア曲シリーズその4! [純正ミーントーン(ノーマル中全音律)]
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【koten】:あ”~疲れた。今週もようやく終わりましたね・・(いやぁ眠い・・)
〔M〕:ちょっとちょっと(汗)今日は火曜日ですって、まだ前半戦じゃないですか。
【イッテツ】:明日が祝日なんで勘違いしてるんだろ。寝ぼけているみたいだし。
【koten】:ねむい~。今日はこれで寝ます、お休みなさい~。
【イッテツ】:こやつ、昨日の記事書いて燃え尽きたんじゃね?
〔M〕:最初から飛ばすからですよね。もう良い歳なんだからホドホドにしておけば良いのに(笑)。
【koten】:むにゃむにゃ・・どうも11月は仕事が忙しくなりそうで、あと、もうすぐ寒くなって冬眠モード(?)に入る予定なので、芸術の秋の今の内に「逃げ切って」おこうと思ったんですよ・・。
〔M〕:一体何から逃げるんだか・・(汗)
【イッテツ】:ま、どうでも良いけど、早く寝たいなら本題行こうぜぇ。ワシも今夜は一杯飲みたいしな。
【koten】:いやぁ、もう私限界、目がしゅわしゅわ、、お休みなさい~
【イッテツ】:ありゃりゃ、寝ちゃったよ(汗)、職場放棄かい(笑)。
〔M〕:(ぼそぼそ・・イッテツさんも今まで散々無断欠勤しましたけどね・・)で、今日はこれですか。チャイコフスキーの「古いフランスの歌」
http://www.youmusic.jp/modules/x_movie/x_movie_view.php?lid=6761
〔M〕:あっ、これは有名ですよね、沢山の人がyoutubeで投稿してるみたいだし。何か郷愁を誘う曲ですよね。
【イッテツ】:ワシ、この曲聴いていると何故か「ドナドナ」を連想しちゃうんだよな・・・何故だろうか?(下記サイト参照)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%8A%E3%83%89%E3%83%8A
〔M〕:言われてみると、そことなく雰囲気が似てる気もしますね、どちらも儚げというのか何というのか・・。それにしても上のドナドナの解説、結構物騒なこと書かれてますね(汗)。
【イッテツ】:昔は色々あったみたいだからな、ま、今も色々あるけどさ・・・
〔M〕:・・・・(黙祷)・・・
【イッテツ】:・・・・(熟考)・・・
〔M〕:ち、沈黙はいけませんわね。ここ「明るく楽しい」ブログですので、何か明るい話題でも振ってください(汗)。
【イッテツ】:そ、そうだな。そういえばさぁ、koetnの奴、もう早々と大トリのチャイコを出しちまったな。ロシアの作曲家のピアノ曲まだまだ沢山あるのに。
〔M〕:A.P.ボロディン、 M.A.バラキレフ、 A.K.グズラノフ、 A.リャードフ、 N.Y.ミャスコフスキー、 R.シチェドリン、 カバレフスキー、ムソスグスキー・・・確かに沢山いますね。でもテクニック的にそろそろ限界だって言ってましたね(笑)、「後はプロの先生に託した!」ですって。
【イッテツ】:あれま、何とも逃げ足の早い奴(汗)・・あっ、それで「今の内に逃げ切って・・」とか言ってたのかなアイツ。
〔M〕:あっそうかも、って言うか上手いですねイッテツさん(笑)!
【イッテツ】:そんなわけで、奴も寝ちゃったし、この辺で終わりにするか。今日は音律の話題に全然ふれなかったけど(笑)
〔M〕:そうそう、チャイコフスキー(1840- 1893年)の時代は、正にピアノが大量生産&平均律化される過渡期の頃ですものね。でもこの曲、ミーントーンで全く違和感ないですよね。
【イッテツ】:そういえばkotenの奴、「チャイコフスキーは絶対ミーントーンが好きだったはずだ!」って叫んでいたな(汗)。
〔M〕:まぁ、その辺のことは視聴者の感想を待ちましょう・・・と言うわけで、皆さま良い芸術の秋を!
(11/1補足)マイカパルの「小さな隊長さん」/ミーントーンpianoによるロシア曲その3! [純正ミーントーン(ノーマル中全音律)]
〔M〕:これはこれは、冒頭からいきなりどうしたんですか?
【イッテツ】:新しい「入り」の型だね、お主、何かウケ狙ってるの?(笑)
【koten】:いや、笑い事じゃないんですって・・・今日の曲をyomusicにupして、その後確認しようとしてサイトにアクセスしたら、5秒だけ演奏音が出た後、ずっと音が出ない状態になってしまって、、、もう大慌てですよ(汗)
【イッテツ】:何だか事態が良く分からないんだけど、事の顛末を気が済むまで書いてみ(笑)
---以下、しばらく余談です。時間に余裕の無い方は一番下までスクロールしましょう(笑)------
【koten】:・・・それで、yomusicのサーバ側の故障かと思ったんだけど、ちゃんと再生状態は続いているので、「これはファイルの変換ミスか?」って思って、うちのHDDに入っている変換済みのmp3データ(投稿用データ)をPCで再生してみたんですよ。
〔M〕:ほうほう
【koten】:そしたら案の定、投稿用データも5秒しか音が出なかったんですよ。これはファイル変換ミスってことですよね。で、とりあえず投稿データは削除して、それからが大変だったんですよ。
【イッテツ】:ふむふむ。
【koten】:なんと、変換元のWAVデータまで同じように壊れていて、しかも、ウチのPC側にバックアップのWAVデータが残って無かったんですよ!・・もう顔面蒼白、「うわぁ~、この場に及んで、一から録り直しかよ~」って叫びそうになりました(汗)。
〔M〕:それは災難でしたわね。で、録り直しされたんですか?
【koten】:もうそんな気力はとても残って無かったので、仕方なく泣き泣き諦めかけたんです・・・でも、ふと「ん、まてよ?」って思ったんです。
【イッテツ】:何か名案があったのかい?
【koten】:もしかしたらWindowsの「ゴミ箱」内にデータが残っている可能性あるんじゃないかって!
〔M〕:それであったんですか?
【koten】:一生懸命探したら・・・あったんですよ(祝)。いやぁ、「ゴミ箱」があんなに有り難いものだと感じたことって今まで無かったですね。こういうケースの時に「ゴミ箱」が役立つんだなあって、しみじみ思いました。もう感動ものでした(笑)。
〔M〕:なるほど。ともあれ無事でよかったですね~
【イッテツ】:それで再度mp3に変換し直して再度投稿したって訳か。話しは分かったけどさぁ・・長いよ導入が(汗)。
【koten】:すみません。いやぁ、でもこれで気が済みましたので(笑)。あぁ良かった。デジタルデータって何があるか分からないから、チェックとかバックアップとか色々マメにやらなあかんね~って話題でした。
-----余談終わり、以下本題です。---------------
〔M〕:じゃあ時間も押しているので、本題入りましょう。
【koten】:そうですね。では今日はマイカパル作曲の「小さな隊長さん」ハ長調です、危うく「幻のデータ」になりかねなかった演奏です。どうぞ!
【イッテツ&M】:本題早!(汗)
http://www.youmusic.jp/modules/x_movie/x_movie_view.php?lid=6751
〔M〕:おお~ 「元気」っぽい曲ですね、全体としては。
【イッテツ】:これもハ長調だもんな。音律は平均律以外なら何でもOKだよな。
※以下11/1補足:
【koten】:そうですね。平均律の楽器で弾くと「この曲幼稚!」って感じる典型的な例ですよね、こういう曲って。
〔M〕:「悪いのは曲じゃなくて音律」ってことですか・・・
【イッテツ】:古典派のソナチネ(クレメンティ、クーラウ、さらにはハイドンやモーツァルトまで!)も、平均律の楽器で弾くと「幼稚」って感じる人多いはずだよな・・・
【koten】:御多分にもれず私もそう感じていた一人でした(汗)。今思うと恥ずかしい限りですね、まったく。
〔M〕:逆に言うと、こういう曲を平均律の楽器で「格調高く」表現できる人って、もの凄くレベル高い奏者ですよね。
【koten】:それは本当、同感です。そういう人には素直に脱帽&降参ですね・・・私には到底無理です(汗)。
※補足終わり:
【koten】:余談ですが、ウチのミーントーンピアノ、高い方の音の調律が若干ずれ始めているので(読者の方、見破れる(というか聴き破れる)かな?)、そろそろ調律師の方に来ていただこうかなと思ってます。
という訳で今日はこの辺で。皆さま良い芸術の秋を!
Lyubarskyの「うた」:ミーントーン(中全音律)pianoによるロシア曲シリーズその2! [純正ミーントーン(ノーマル中全音律)]
〔M〕:今日は何か静かに始まりましたね。導入音も無いし・・
【koten】:現在子守中で、やっと子供(11ヶ月)が寝たところなので、そのノリで静かに開始しました(笑)。
【イッテツ】:今日は台風でどこにも外出できないしな。久しぶりにのんびりやろうぜ!
【koten】:いや、そうも言ってられないんですよ。何せ0歳児の子供なんで、もう少ししたら起きてギャーギャー泣き出しますからね(汗)。ちゃっちゃと書いちゃいましょう。
〔M〕:社会人パパさんは大変ですねぇ(しみじみ)。
【イッテツ】:ワシも十数年前はそんなだったな、そういえば(回想)。
【koten】:というわけで、今日はこの曲・・・ロシアのリュバルスキー(Lyubarsky)作曲の「うた」です。どうぞ!!
http://www.youmusic.jp/modules/x_movie/x_movie_view.php?cid=6&lid=6747
〔M〕:おぉ~良い感じですね~。この曲も私好きです!!
【イッテツ】:Mさんは何でも良いって言うからなぁ(笑)
〔M〕:良いものは良いんです! それと、「私好きかも~」と言う軽い(?)人とは一線を画しているつもりですので(笑)
【koten】:それはそうと、youmusicの解説欄にも書きましたけど、この曲の最適音律はミーントーン系で決定ってことで良いですよね? 4小節目で禁則5度D-Aが出てきちゃうし。
【イッテツ&M】:異議な~し!
【koten】:では賛成多数(?)で可決されました。この曲はミーントーンベースです(笑)。
〔M〕:あ、赤ちゃん起きましたよ・・・早速泣いてますね。
【koten】:ほらね、だから言ったでしょ(汗)
というわけで、皆さま良い芸術の秋を!(くれぐれも台風にはお気を付けください)
ミーントーンで弾けそうなロシアのピアノ曲(その1:ゲディケのエチュードC-dur) [純正ミーントーン(ノーマル中全音律)]
【イッテツ】:おぉ~確かに久しぶりだなぁ~そういえば、こんな企画あったよな(笑)
〔M〕:あーあーっ! イッテツさん。このシリーズでは私が先に茶々を入れるんですってば!(泣)。 kotenさんも最初に「ぱふっぱふっ」とか何か導入音を入れてくれないと・・
【koten】:ゴメン、久しぶりなんでパターン(導入形式)をすっかり忘れてしまいました、、てへへ(ぽりぽり)
【イッテツ】:Mさん細かいことは言いいっこなしだって! 「形式は壊すためにある!」って言うじゃん。誰だっけ言った人、ベートーベンだっけ?
〔M〕:(ぼそぼそ・・・そうやって「なぁなぁ」を許している内に、鍵盤楽器の音律が平均律になってしまったんじゃぁ・・・・ぼそぼそ)
【イッテツ】:ん?Mさん何か言った?
〔M〕:い、いぃえぇ~、何でもないですわ。おほほほ・・
【koten】:(最近、Mさん、何か変わったよなぁ・・) ま、いいや、もうこんな時間だし、早速本題行きましょう。
【イッテツ】:今回は「ミーントーンで弾けそうなロシアのピアノ曲」か・・・お前さん、「ロシアは社会主義(共産主義)だから平均律」っていう見解述べてなかったっけ?
【koten】:平均律が社会主義(共産主義)と「密接に関係している」というイメージは、今でも持ち続けているんですけどね・・・歴史的にも両者(さらには12音主義など)が急速に台頭したのが同時期のようだし(←これってシンクロ現象?)。12の音の「完全平等」、「没個性」、「音の主従関係無し」等の点も何か象徴的ですし。ただ、、「ロシア(旧ソビエト)は社会主義(共産主義)だから平均律」とまで短絡的な論理付けはしてないですよ私(笑)。
【イッテツ】:まぁ、歴史に名を残すような音楽家は、色々な音律を学んだ上で曲を書いているはずだよな。音律に対する好き嫌いはあるにせよ。
【koten】:それは本当、同感です。大作曲家が純正律やピタゴラス律やミーントーンを知らないなんて、絶対あり得ないですよね。平均律しか知らないで曲を書いているなんて、それこそモグ※ですよ(笑)。トップクラスの作曲家だったら、「色々な音律の可能性を試してみたい」とか考えるのが当然ですよね。
〔M〕:・・・で、実際のところ、ロシアのピアノ曲って音律的にどうなんですか?
【koten】:まだまだ勉強中の身なので何とも言えないところがあるのですが、少なくともミーントーン調律で弾いて美しく感じる曲が結構沢山あるとは感じてます。これは「私の中」での動かしがたい事実ってことで。
【イッテツ】:ここに至って「まだまだ勉強中の身」とか謙(へりくだ)ったこと言ってるけどさぁ、、、、今まで散々色々なことを「偉そう~」に書いてきたよな、このブログで(爆)
【koten】:あははは、それって良く考えてみると、「アマチュア」だからこそ許される特権、とも言えますよね。アマチュアであれば、自分の述べたいことを何の「しがらみ」もなく世界発信できますからね。そう言う意味では、音楽について、自分はアマチュアの身で良かったなぁと思いますね。こんなこと書くとプロの先生から怒られるかも知れないけど(汗)。
(〔M〕:ぼそぼそ・・・kotenさん、本題、本題!)
【koten】:あ、すみません(汗)。ということで、今日はこの曲集からです。
【イッテツ&M】:おぉ~~、これはこれは、「全音楽譜出版社」の「ロシア ピアノアルバム2」かぁ~!(笑)
【koten】:いや、そうですけど、、、、、、イッテツさんMさん、全音に何か「借り」でもあるんですか?(汗)
【イッテツ&M】:別に~ & ひ・み・つ・です。
【koten】:・・・・ま、良いです(汗)。 その中の「A.ゲディケ」という人が作ったエチュードをミーントーン音律ピアノで演奏upしてみました。どうぞ!!
http://www.youmusic.jp/modules/x_movie/x_movie_view.php?cid=6&lid=6745
〔M〕:良い響きだと思います。私、この曲良いと思います。
【イッテツ】:ま、ハ長調だからなぁ。ミーントーンでも純正律系でも、どちらでも行けそうだよな、これなら。
【koten】:私が帰宅後に弾けるのはこういうシンプルな曲だけですよね、、、難しい曲は沢山練習が必要ですし。だから、ロシア曲で残りの難しい作品はプロの先生に演奏up等を御願いしたいので、その旨をyoumusic中に書いておきました。
〔M〕:あ、確かに、そんなことが書かれてますね、説明欄に。
【イッテツ】:演奏upしてくれるかな?プロの先生。
【koten】:できれば古典調律の楽器で御願いしたいです(笑)。
〔M〕:古典調律の良さを多くの人に分かってもらいたいですよね・・・
【koten】:というわけで、皆さま、良い芸術の秋を!
【一同】:良い秋を~!!
秋の夜長のメヌエット(クリーガー) [純正ミーントーン(ノーマル中全音律)]
【koten】:さぁさぁ、今夜もやってまいりました、、「芸術の秋、古典調律での演奏upシリーズ!」(どどどどーん!)
【イッテツ】:・・・「今夜も」とか言って、中1日空いてるじゃん。
【koten】:いやぁ、イッテツさん、細かいことは無し無し! うだうだ言ってもしょうがないので、早速本題行きましょう。
(〔M〕:ひそひそ・・・明日、家で無線LANの工事があるんで浮かれているわねkotenさん(笑) 【koten】:ひそひそ・・・そうそう、Enriqueさんに後押しされて、ipadも先ほど入手・・・って、良いんですそんなことは今は!(汗))
【イッテツ】:何を二人でチ*繰り合ってるじゃい?
【koten&M】:「*チ繰り合ってません!!」(←ハモっている)
【koten】:という訳で、雑談エントロピーが増大してきたところで(?)、今日の一曲です。 今日は、有名なクリーガーのメヌエット(イ短調)です。誰でも1回は聴いたことがある曲ではないでしょうか。
使用楽譜は、音楽之友社の「バロック・アルバム1 36の小品集(当時の定価900円)」の第1曲目です。楽譜に書き込みを入れて、繰り返し2回目は装飾音を入れてみました。例によって、ミーントーンのピアノです。ではどうぞ!
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
〔M〕:なるほど。装飾音を入れると随分と雰囲気が変わりますね~。
【koten】:この曲、殆どが2声部で書かれているので、和声構造が分かり難い感があるんですよね。なので、それを補うと非常に分かりやすくなりますね。あと、旋律に装飾を入れると弾いている側も何だか活き活きとしてますね(笑)。
【イッテツ】:でもさぁ、低音の裏拍の伸ばし方とか、チェンバロの師匠(N久先生)に「もっと3拍子が感じられるように活き活きと上手く弾きなさい」とか文句言われそうだよな、今日の演奏だと(笑)。ミスタッチも結構あるし。
【koten】:あ”~、、イッテツさん、それは言わないお約束ですって(汗汗汗)。
良いんですよ、私は自分の演奏を自慢したいんじゃなくて、古典調律(ミーントーンなど)を普及(布教?)するのが目的なんですから。
〔M〕:・・・遂に開き直りましたねkotenさん(汗)
【koten】:いいんですよ、アマチュアなんだから粗製濫造モードで。そうでもしないとやってられないですよ、こんなこと・・・イジイジ(←いじけている)。
〔M〕:と言うわけで、演奏者がイジけてしまったところで、今日はこの辺で。皆さま、良い芸術の秋を!
D.ツィポーリのVersoニ短調その1(IMSLP楽譜379頁) [純正ミーントーン(ノーマル中全音律)]
【イッテツ】:・・・とか言って、中2日空いたじゃん。毎日演奏up出来んのかいな?
【koten】:いやぁ、4,5年前くらいなら毎日でも出来た(&某MLで実際にやっていた)んですけどねぇ、、、流石に歳には勝てないですね(泣)。
〔律子〕:ねえねえパパ、今日は何の曲なの?
【koten】:ありゃりゃ、りっちゃん、まだ起きてたのかい・・・子供はもう寝なさい!(←優しく叱るイントネーションで)。
〔律子〕:え~~、じゃあ曲名だけでも教えてよぉ~
【koten】:「ツィポーリ」という作曲家が作ったverso(ヴェルソ)という曲だよ。
〔律子〕:ええと・・「しっぽり」?
【koten】:しっぽりじゃなくて「ツィポーリ」ね。ハイハイ、早く寝る寝る。
〔律子〕:もぉ~、パパのイジワル~(ぷんすか)
【イッテツ】:りっちゃん久しぶりの登場だな(笑)
【koten】:月曜夜(≒辛い労働後)は癒しが必要ですしね(謎)
〔M〕:・・・あのぅ、、、、わ・た・し・じゃ・役不足なんですかぁ~?(←不満顔)
【koten】:あわわわっ、Mさんいたのね。。。いえいえ、決してそういう訳では(汗)
〔M〕:どういう訳でも良いので、早く曲に行ってください。
【koten】:では・・・曲名、楽譜、演奏データ等は下記サイトをどうぞ!
http://www.youmusic.jp/modules/x_movie/x_movie_view.php?cid=6&lid=6665
【イッテツ】:短いけど密度がある曲だな、これ。
【koten】:そうなんですよ。たった12小節でわずか1分足らずの曲なんですけど、4声で書かれているし凄く充実してますよね、この曲。
〔M〕:このくらいの長さなら、平日夜でも演奏upできそうですね。
【koten】:まさにそうですね。「社会人にフレンドリーな曲」とも言えますね(笑)
【イッテツ】:でも結構練習したんだろ?
【koten】:ううんと、15回くらい練習しましたかね。でも時間的には、楽器を弾くよりも楽譜に書き込んでいる時間の方が長いですね。
〔M〕:mixiの日記でupした「脳内に楽譜回路を作る」方法ってことですね?
【koten】:そうです。細かいこと書いている時間が無いのであれですが、下記の写真を見れば脳内楽譜回路作成にあたって「どのような作業をしているか?」が分かると思うので、興味ある方は解析してみてくださいね。写真部分をクリックすると拡大される&書き込みや色分け内容が鮮明に分かりますので・・・・って、あぁもうこんな時間だ(泣)。
【メンバー一同】・・・というわけで、それでは皆さま、良い芸術の秋を!!
秋のスケッチ(ミーントーンピアノ) [純正ミーントーン(ノーマル中全音律)]
【koten】:読者の皆さま、ご無沙汰しております。
・・・・・・
〔M〕:・・・・・
・・・・・・
(〔M〕:あれっ? ええと、イッテツさんのツッコミは?(汗))
・・・・・・
【koten】:今日はイッテツさん、お休みみたいですね。
〔M〕:また仲間内で飲み会ですか、、、(あきれ顔)
【koten】:まぁ、そうですねぇ、、、そう言えばこのメンバーもだんだんマンネリ化してきたので、気分転換も兼ねて、近い内に「メンバーチェンジ」でもしますか(笑)
〔M〕:ま~たまたまた、悪いご冗談を(汗)・・。さぁさぁ、早いところ今日のお題に行ってください。
【koten】:(いや、わたし半分本気なんですけどね、メンバーチェンジ・・)まっ、良いです。早速行きましょう。ええと、ようやく本格的な秋になりましたよね。
〔M〕:なりましたねぇ~ 「芸術の秋」いよいよ到来ですよね(しみじみ)。
【koten】:そう、芸術の秋です!・・・「ここで演奏upしなければ何時するんだ!?」って感じの季節が来ましたよね(笑)
〔M〕:なるほど、そう来ましたね(笑)。
【koten】:と言うわけで、私、「芸術の秋、古典調律での演奏upシリーズ!」というのをやりたいと思ったんですよ。
〔M〕:それは良い企画ですね! ナイスですよkotenさん。
【koten】:それでですね、今日は「秋本番」ということで、先ほどこの曲をミーントーンピアノで演奏録音してみました。最近の私のお気に入りの曲です。 後半が多少ギクシャクしてますがご勘弁を、ということで。
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
〔M〕:おぉぉ、いかにも秋っぽい曲ですわね・・・というか、既に冬の寒さを思わせるような寂しさ、切なさを感じますね。誰の曲ですか?
【koten】:W.L.ギロック(1917-1993、米)の「秋のスケッチ」という曲です。「叙情小曲集」という曲集(全24曲)の中の1曲ですね。この曲集の楽譜は、全音楽譜出版社から出てます(1200円くらい)。ギロックは有名かつ、シンプル(短め)で弾きやすく親しみやすい曲を沢山作っていることもあり、youtubeに行くと色々な人の演奏を聴くことができますよ。
〔M〕:でも、1917-1993ということは、平均律ピアノの時代ですよね?
【koten】:そうですね。でも、これだけシンプルな曲(調も♯2つでロ短調)だと、ミーントーンで弾いても全く違和感ない、っていうか、むしろミーントーンの方が曲の良さを弾き出しているのではないかとすら思うんですよね、私。
〔M〕:まぁ、その辺は視聴者の方の感想待ちでしょうかね。
【koten】:そうですね。感想お待ちしております(笑)。 あ、ちなみに、秋を表現したピアノ曲で、下記の曲も以前に演奏upしてます(さりげなく宣伝)。
http://www.youmusic.jp/modules/x_movie/x_movie_view.php?lid=2785
〔M〕:なるほど、これもいかにも秋、フォール(fall)って感じ出てますよね。これはピアノがケルナー音律(5分割法)だった頃の演奏upですよね?
【koten】:そうです。この曲は♯4つの嬰ハ短調なんですが、ケルナー音律(5分割法)だと凄く綺麗に響きますね。試しに先ほどこの曲をミーントーンピアノで弾いてみたら、流石にちょっと響きが辛かったようにも感じました(汗)。
〔M〕:嬰ハ短調はミーントーンでは厳しいんですかね?
【koten】:何かそんな感じがしますね。この曲も平均律ピアノの時代に作られたからってのもあるかも知れませんが。機会があればこれも比較のために録音upしたいと考えてます。
〔M〕:最初に録音upした「秋のスケッチ」は、クラシックギターにも編曲できそうな感じしますよね。
【koten】:そうなんですよ。誰か既に編曲してませんかね・・シンプルで美しい曲なので、探せば出てくるかも知れませんね。
〔M〕:では、今日はこんなところでしょうか?
【koten】:そうですね。こんなところですかね。
【koten&M】・・・・と言うわけで、それではまた!!
私とオーケストラ団員(等)との『温度差』について考えてみる。 [純正ミーントーン(ノーマル中全音律)]
【M】:あ、読者の方ですか・・・これはこれは、お読み頂いてありがとうございます!(ぺこぺこ) え? ここ数日、kotenさんの言葉にトゲが多いですって? すっ、すみませんすみません、本人に良く言っておきますので(ぺこぺこ)。本人が言うには、「古典調律の書籍を何冊か読み返している内に、平○律への憎しみが増幅してきて、自分を抑え切れなくなってきた!」らしいんですよ(汗)。本当に申し訳ありませんね、kotenさんは、体は一応(?)大人なんですが、精神的には未だ未だ子供でして・・・はい、そうですね、これからも大きな心で見守っていてあげてください。ありがとうございます、あなたのような心の広い読者の方がいて、彼は本当に幸せ者です(ぺこぺこ)。
----本論(別名:2声フーガ(?))-------
【イッテツ】:今日は主役が休みらしいな。
【M】:「古典調律関係の本は刺激が強すぎるので体に悪い!!」って絶叫して、部屋に引きこもっちゃいましたね(汗)
【イッテツ】:何だダラシナイ奴・・じゃ、せっかくだから、ここで本人の私生活を有ること無いこと暴露しちまおうぜ!(爆)
【M】:いやいや、イッテツさん、それは人としてやっては駄目でしょ、個人情報保護法にも触れる(?)し・・・(でも実は少し楽しみかも(笑))
【イッテツ】:奴の家のアップライトピアノは「純正ミーントーン」に調律されているんだってな?
【M】:そうみたいですね。去年くらいからミーントーンにしているみたいですよ。最初は「現代社会では純正ミーントーンは禁止されている」んだって本気で信じていて(笑)、調律するのに凄く勇気が必要だったんですって(汗)。事前に色々な人に聞いて回ったみたいですよ・・「ミーントーンは禁止されているんですか?」って(爆)
【イッテツ】:馬鹿な奴(笑)、何でそんな思考回路になっちゃう訳?
【M】:調べれば調べるほど、今の音楽業界で余りにもミーントーンがないがしろに(=不当に無視)されているので、気味が悪くなって色々と妄想しちゃったみたいですね。
【イッテツ】:そう言えば、非平均律(うねうね)フレットギターの第一人者である西垣氏の有名な「N-SYS」のサイトも、ミーントーンについてだけは「取り扱い注意」みたいに記載されているよな。
http://www.koube.jp/goods/nsys/nsys.html
【M】:
>ミーントーンのように幅が大きいと収束は困難になり、BrowserをClashする確率も高くなります。
・・って記述されてますよね。kotenさん、これも相~当に気味悪がってましたね(笑)。
【イッテツ】:確かにミーントーンって「ある意味特別」だもんな。これにハマっちゃうと「二度と12平均律には戻れなくなる」可能性が高くなるもんな(汗)。
【M】:『だから、12平均律が圧倒的支配力を占める業界の「上の人」は、例え古典調律を支持する立場であっても、色々と気を遣わないといけないんだろうなぁ』ってkotenさん呟いてましたよ。
【イッテツ】:そういえばさぁ、先日紹介した「響きの考古学」の238頁に、「(日本で)ピーターゼルキンがミーントーンに調律したピアノでコンサートを行った」って書いてあるよな。記事のサイトも結構あるし。
http://blog.goo.ne.jp/pocknsan/e/fd8bf7bfec41b8e7e77311f178494363
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2006-09-16
http://www.excite.co.jp/world/english/
【M】:でも、良く調べると「1/7コンマミーントーン」ですよね。純正ミーントーンは1/4コンマなので、1/4と1/7とでは偉い違いですよ(汗)。
【イッテツ】:そうか、そうすると純正ミーントーンに調律されたピアノって、結構珍しい部類に入るんだな(笑)。
【M】:調律師の方からも「色々なピアノを沢山調律してきたけど、「(純正)ミーントーン」にしてくれって言って来たのはアナタが初めてだ」って、あきれ顔されたらしいですよ(笑)
【イッテツ】:でも今回の人はちゃんと調律してくれたんだろ?
【M】:その話しはmixiの脱・平均律コミュの(マイミクのゆはえさんが立てた)「雑談トピック」に書いておいたんですって。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=31956782&comment_count=173&comm_id=85864
【イッテツ】:おいおい、奴は今度は純正律まで考えてるのかよ?(爆)、クレイジーだね全く!
【M】:「ミートーンにしたら前よりピアノが良く鳴るようになった&前より家族がハッピーになった。」、「次は純正律しかないっしょ!」って言ってますわ(汗)。実際、今は、チェンバロを純正律にして、8月の発表会で弾くバッハを練習しているようですし。
【イッテツ】:だけど今でも、音が遠く(2階の寝室)まで良く届いてしまって、「頼むからピアノはソフトペダルして弾いてくれ」、「チェンバロは蓋を閉めて弾いてくれ」って嫁さんから文句言われてるらしいじゃん(爆) この先ピアノを純正律なんかにしたらどうなることやら・・・
【M】:「現代ピアノは「平均律で一番良く鳴るように設計されている」って広く言われているが、あれは『全くの大嘘』だ!」って叫んでますね(汗)
【イッテツ】:そういえば奴の嫁さんって、ミーントーンピアノの和音に違和感生じなかったのかね?
【M】:「オケに入っていたせいなのか、全く違和感を訴えなかった。ウルフ5度や減4度でさえ全然OKだった」んですって。 「mixiで議論した時も思ったけど、「平均律の権化」の業界とそうでない業界との『温度差』を凄く感じた」って言ってますよ。
【イッテツ】:なるほど『温度差』ね。いやいや、あ~~~!、ようやく今日のタイトル(キーワード)にたどり着いたな(汗)、いやあ長かった。
【M】:やっぱり3人で会話した方が流れがスムースに行きますわね・・早くkotenさんに復帰してもらいましょう(笑)
【イッテツ&M】:というわけで、・・・・・・それではまた!
チェンバロ業界の「常識」をモダンピアノにシフトさせてみようとした話(物語風小話) [純正ミーントーン(ノーマル中全音律)]
チェンバロを習って古典調律の良さが分かってきた青年は、自宅のアップライトピアノも「これは古典調律しかないでしょ!」と考えはじめました。調律師さんにその旨の電話をかけてOKをもらい自宅にやってきたピアノ調律師さん。「これから家のピアノがどんなに美しい和音になるのだろう?」とワクワクして期待に打ち震える青年。
ところが、意外にも、調律師さんは直ぐに調律を開始してくれません。そして、調律師さんから「この青年はどれだけ本気か?」を試す問いかけが、何回にもわたって発せられるのです。幾重にも張り巡らされた罠(笑)、古典調律というゴールへ辿り着くための高い高いハードル。さて、この青年はこの試練を乗り切ってゴールに辿り着くことができるのでしょうか?
本ブログのクライマックスが今まさに始まろうとしています!
(ここで、「続きは明日」とか書いたら読者の方怒るかな?(爆))
【キーワード】(別名:各調律師さん共通の「古典調律にして欲しい」対策マニュアル
※以下はあくまでkotenの推測です。ピアノ調律師の皆様方、内容に誤りがありましたら、正しい内容を教えてください。)
<ベースとなる考え方>
「平均律は、クラシック音楽史上『最高』の音律である。」
<「ユーザがどれだけ本気か?」試験:レベルその1>
「現代のピアノは、平均律で一番良く響くように設計されている。」
「だから直ぐに元の平均律に戻したくなると思うんだけど、それでも良いんですか?」
⇒合格したらレベルその2を試す。ユーザがひるんだら平均律で調律
<「ユーザがどれだけ本気か?」試験:レベルその2>
「現代のピアノは、ピッチ(各音程、各弦のテンション)的にも平均律が一番ぴったりくるように設計されている。」
「それゆえ、平均律で調律されているピアノを古典調律にすると、ピッチが直ぐに平均律に戻ろうとする。」「それでもやろうとするんですか?」
⇒合格したらレベルその3を試す。ユーザがひるんだら平均律で調律
<「ユーザがどれだけ本気か?」試験:レベルその3>
各調律師の自由に委ねられる??
例:「平島さんの本の影響により、古典調律にすべきという意見は昔から出ていて、音大の学生でもそういう人が時々現れるんですが、結局は静まって行って、最後はみんな平均律で調律しますね。」
ファイナル・クエスチョン:『あなたはそれでもやりますか?』
⇒合格したら紳士的に情報をユーザに提供し、古典音律で調律すること。なお、調律師の信条や技量に基づいて、特定の音律(例えば、純正律、純正ミーントーンなど)については調律を拒否することができる。
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登場人物
Mさん(今回も語り手役)
kotenとイッテツ(今回も解説役)
【M】:昔々、あるところに、一人の少年がいました。少年は、子供の頃にピアノを習っていましたが、ピアノの先生が恐くて、ブルグミュラーの途中で辞めてしまいました。確か小学校3年生くらいでした。
(【イッテツ】:なんだよ、前回と全く同じ出だしじゃん、工夫がないなあ。 【koten】:シナリオライター曰く、「クライマックスに備えて余計なエネルギーを使わないようにしている」んですって。 【イッテツ】:前回のを上書きしていることが丸わかりじゃんか(汗))
【M】:その後少年は大きくなって青年となり、アマチュアオケでフルートを吹く人と出会・・・・う5年前くらいには、既にチェンバロを習っていて、自宅(実家)にチェンバロがありました。
(【イッテツ】:ありゃりゃ、もうここで分岐か。殆ど楽できなかったな(汗) 【koten】:独身の頃でしたね、そういえば。)
【M】:チェンバロレッスンの話を少しだけしますと、最初のレッスンで楽器についての説明があり、とりわけ、『平均律では楽器が美しく鳴らない』ということをまず最初に教わりました。 青年は、「なるほど、これがチェンバロ業界では常識なのか」と思いました。
【M】:青年は、チェンバロレッスンが進む内に、次第に古典調律の良さが分かって来ました。そして、青年は、自宅の「アップライトピアノも古典調律にしたい!」と考えはじめるようになりました。青年は、子供の頃は平均律3度について何の疑問も抱いておらず、平均律3度は「美しい和音である」とさえ思っていました。その価値観が、次第にゆらぎ始めたのです。
【M】:その頃の青年は、親元で暮らしており、自宅のピアノの調律師への連絡は母親が行っていたので、まず親に言う必要があります。青年は、勇気を出して母親に次のように告げました。「次にピアノを調律してもらう時は、「古典調律」で御願いして欲しいんだけど・・」。
(【イッテツ】:おいおい大げさだな、そんなに「勇気」の要ることなのかよ、これ? 【koten】:私的には結構勇気が要りましたね(汗))
【M】:そして、次の調律の機会は、意外にも早くやって来ました。これは運命のいたずらなのかも知れません。いやいや、それとも音楽の神様が手助けしてくれたのかも知れません。すべては読者の皆様のご想像にお任せします。
(【イッテツ】:ピアノの調律って、普通1年周期くらいで調律師の方から連絡来るんじゃなかったけ? 【koten】:確かこの時は、母親から調律師の方に電話掛けてくれたんですよね。私の決意に何かを感じてくれたのかもしれませんね。)
【M】:以下、母親が調律師に電話を掛けている内容等を実況いたします。
【母H】:「ウチの息子がピアノの調律を古典調律で御願いしたいって言っているんですけど・・ええ、そうです・・・大丈夫でしょうか? え、「出来る」、そうですか。それでは次回はそれで御願いします。息子ですか? ええ、いますよ。 じゃあちょっと代わりますね」、、ほらあんた、電話に出なさい!調律師の人が話したいことがあるってさ。
青年:「もしもし、代わりました・・・(中略)・・そうです、今チェンバロを習ってまして、家にチェンバロもあります。古典調律が良いと思ったもので、家のピアノも・・・はい? 調律の時に私も同席するんですね。えぇ、○月○日なら大丈夫です、家にいます。・・・(以下は割愛)」
(【イッテツ】:これって十数年前のことだろ、お前、何でこんなことまで覚えているの?(←あきれ顔) kotenn:ま、大体ですよ。細部のイントネーションまでは流石にちょっと(汗))
-----休憩~後半開始----------------
【M】:そして、待ちに待った調律の日がやってきました。約束の時間に「ピンポーン」と玄関のベルが鳴り、ピアノ調律師さん(髭面の中年男性)が来ました。名刺をもらい、お互いに挨拶をし、ピアノ(Y社製アップライト)の前に調律師さんが来て楽器を調べます。青年は、「これから家のピアノがどんなに美しい和音になるのだろう?」とワクワクして期待に打ち震えています。
【M】:ところがです、1分たっても2分たっても調律が始まりません。青年は「どうしたのだろう?」といぶかしがっています。調律師さんは意を決したように喋りはじめました。「調律をする前にちょっとお話をしましょう・・」
そうです、『ユーザの本気度テスト』が今まさに開始されようとしているのです!
【調律師】:「現代のピアノは、平均律で一番良く響くように設計されているんですよ・・・(細部割愛)・・・・だから直ぐに元の平均律に戻したくなると思うんだけど、それでも良いんですか?」
【青年】:「・・・(コクリと頷く)」
【M】:この頃の青年は、古典調律の価値について今ほど分かっていませんでした。そのため、「当然です、当たり前じゃないですか!」とは言えませんでした。青年は「今さら何言っているんだこの人、そのために来たんでしょう貴方?」と思ったのですが、この頃は内気でシャイだったので、言葉にすることはできませんでした。
(【イッテツ】:古典調律「しか使わない」ようになってからは、お前さん、性格がずいぶん開放的になったよなぁ 【koten】:「平均律人生」時代はまさに「四畳半フォーク」的な世界を作ってましたね自分で。「いいんだいいんだ、分かる人だけに分かってもらえればそれで・・・(いじいじ)」って感じで。)
【M】:調律師は、青年の様子をじっと伺います。そして判断しました。「レベル1は合格かな」と
(【イッテツ】:こんな風に本当に考えたのかいな? 【koten】:いや、これはあくまで私の想像です。でも、実際にこんな問答が繰り返されたのは誓って事実ですよ。)
【M】:そして、次の「本気度」試験が始まりました。
調律師:「現代のピアノは、音程の面でも平均律が一番ぴったりくるように設計されているんですよね・・・(詳細割愛)・・・だから、平均律で調律されているピアノを古典調律にすると、弦のテンションの関係で、結局はピッチが平均律の方向に戻ってしまうんですよね。 それでもやろうとするんですか?」
【M】:青年はだんだん決意がゆらぎ始めます。ここでも「やります!」と明確に言葉を発することが出来ません。ただ、決してひるむことはありませんでした。
(【koten】:確かこのとき、「それならば、Aのピッチ(Hz)を(平均律に戻りにくいようなピッチに)変えたら良いんじゃないですか?」って言い返したんですよね。それが結構ポイント高かったかもしれませんね。)
【M】:調律師は判断しました。「レベル2も合格かな」と
そして、いよいよ最後の試験です。
【調律師】:「平島さんの本の影響により、古典調律にすべきという意見は昔からちらほら出ていて、音大の学生でもそういう人が時々現れるんですが、結局は静まって行って、最後はみんな平均律で調律しますね・・・(以下は割愛、古典調律の悪口が延々と述べられたのですが、思い出したくありません)・・・」
【M】:青年は、悔しくて泣き出しそうになりました。「調律一つで何でここまで言われないといけないのだろう?」と思いました。けれど、青年は、最後までじっと黙って耐えました。
(【イッテツ】:「たかが調律、されど調律」だよな 【koten】:ですね)
【M】:そして、調律師は、遂に最終的な判断を下したのです・・「よし、この人ならやってやっても良いかな」と。 青年は厳しい試練を乗り越え、試験に合格したのです。
(【イッテツ】:何か格好良いこと書いてるけどさあ・・・実際は、お前さんが泣き出しそうになったんで、「可哀想だから、もうこれくらいで勘弁してやろう」って思っただけなんじゃないの? 【koten】:御免なさい、全くその通りだと思います(自爆))
【M】:もっとも、直ぐに調律が始まる訳ではありません。まずは、調律する具体的な音律(+基準ピッチ)を決める必要があります。調律師さんの音律レクチャーが始まりました。
(【koten】:このレクチャーはインパクトあったなぁ)
【M】:調律師さんは語り始めました。
詳細については、音律関係書籍に書いてある内容と大差ありませんので割愛しますが、以下の点を強調されていました。
「西洋音楽では、3度の純正が重んじられてきたこと」
「鍵盤楽器の世界では、「純正」とは即ち「長3度」の純正を意味すること。」
「長3度がどれだけ純正に近いか否かが最も重要なポイントであること。」
「鍵盤楽器の世界では、最も純正な音律はミーントーン(中全音律)であること。」
そして調律師さんは、顔を歪めて苦しげに呻く(うめく)ようにこう述べたのです。
「それでも、・・・それでも調律学校では、「平均律は、クラシック音楽史上『最高』の音律である。」と教育されるんです」と。
そして、調律師さんはこうも言いました。
「色々な調律法があるが、私は、ミーントーン(中全音律)だけは頼まれても絶対にやりません」と。
(【イッテツ】:これってさぁ、最初に述べた内容と完っっっ全に相反(矛盾)してない? 【koten】:良く考えてみるとそうですね(汗)。 【イッテツ】:おいおい(汗)、ちょっと考えれば直ぐ気が付くだろうに! 【koten】:冷静に考えられる雰囲気じゃなかったんですよ、この時は! あと、ミーントーンの調律を断る理由として「現代とは全く違う響きで、違和感が大きすぎるから」ということを述べられてましたね。)
【M】:この頃の青年は、チェンバロでミーントーンを試してみたことが全く無く、ミーントーンの価値、即ちこの音律がどれだけ素晴らしいものかについて全く分かっていませんでした。
(【koten】:チェンバロレッスンでもミーントーンは扱わないんですよね、なぜだか。 【イッテツ】:何でだろうな? 【koten】:さあ、なぜでしょうね。プロを目指すような人にだけ教えるってことですかね?
【イッテツ】:でもさぁ、仮にチェンバロレッスンで「最初にミーントーンから教える」ような教育体系になったら、お前のような奴が一気に激増すると思わない?(笑)
【koten】:あ、それはそうかも(笑)
【イッテツ】:それにさぁ、ミーントーンって、長い間、西洋音楽の「標準音律」だったんだろ? それなら、むしろ「ミーントーンを中心として物を考える」方が合理的かつ正論なんじゃないか? 【koten】:そう思います。ですので私、実際ここ数年は、そうして物を考えて来ましたよ。
【イッテツ】:そう思うと、何か変な世の中だよな・・まさかとは思うけど、もしかしてミーントーンって法律で禁止されているのかな? 【koten】:あはは、それはあり得ないでしょ、だって現に電子チューナーや電子鍵盤楽器にプリセットされているし。
【イッテツ】:業界の不文律とか? 【koten】:私、それも色々な人に質問したんです「ミーントーンって禁止されているんですか?」って。 【イッテツ】:そしたら? 【koten】:YES(禁止されている)と答えた人は誰もいませんでした。 【イッテツ】:単にミーントーンの良さを知らないだけってこと? 【koten】:どうもそうみたいですね。先日、別の件で色々な人にメール出したのですが、少なくとも、調律師の梅岡さんからの返答メールでは、そのことが伺われますね。ただ、梅岡さんからはもっと専門的かつマニアックな答えをいただきました。【イッテツ】:梅岡さん何だって? 【koten】:秘密(笑)、読者からのリクエストあれば書きます。あ、ちなみに梅岡さんのHPとブログのサイトはここです。とにかくエネルギッシュな方ですよね梅岡さん! 素晴らしいですよ。
HP
http://homepage3.nifty.com/umeoka-gakki/
ブログ
http://umeokagakki.cocolog-nifty.com/blog/
)
【M】:あのぅ、・・・そろそろ次行って良いですか?(汗)
(【koten&イッテツ】:あぁ、ごめんなさい、続けてください(謝))
【M】:もう1回読みますね・・この頃の青年は、チェンバロでミーントーンを試してみたことが全く無く、ミーントーンの価値、即ちこの音律がどれだけ素晴らしいものかについて全く分かっていませんでした。
そのため、調律師が述べた説明の論理矛盾にも気がつきませんでした。ミーントーンをチェンバロで実際に試すのは、この数年先になります・・ああ、私の音楽人生どうしてくれるんだぁ~!!・・・って、文句ならご自分で言って&私の口から言わせないで下さいよ(怒)
(【イッテツ】:調律師としては「論理矛盾があるかもしれないけど、何も嘘は言ってないぞ。チェンバロ持っているんだったら、ミーントーンがどれだけ良い物であるかは自分で試してみろ」ってことじゃないの? 【koten】:今考えるとそうかも知れないですね。実はピアノ調律が終わった後、「チェンバロの調律の仕方についても教えてあげましょうか?」って言ってくれたんですよ。 【イッテツ】:おぉ、凄く親切&良い人じゃないか! 【koten】:そう思います(←基本的には「音楽をやる人に悪い人はいない」と信じている)。でも私「いや、いいです」って断っちゃったんですよね、、、そのときチェンバロルーム(自分の部屋)が凄く散らかっていて、人に見られるのが恥ずかしかったんです。 【イッテツ】:馬鹿だな~勿体なすぎ!! もしかしたら、ミートーンだけでなく、最近知ったキルンベルガー1とか2とかも、その時に教えてもらえた可能性あったのに。 【koten】:そうかも知れないですね。全くお恥ずかしい限りで。 【イッテツ】:その調律師さん、ミーントーンについて他に何か言ってた? 【koten】:そうですね・・・パイプオルガンについては今でもミーントーンの物が残っているとか仰ってましたね。何か、平均律のパイプオルガンだと、「低音(足鍵盤?)の和音を鳴らしたときに唸りが酷いから」みたいなことを仰ってました。 【イッテツ】:そういえば、その調律師さん、Just Intonation(純正律)については何も言ってなかったの?
【koten】:何も言ってなかったですね。純正律=ミーントーン的なニュアンスが感じられました。梅岡さんも純正律=ミーントーン的に捉えていらっしゃる感じがします(梅岡さん、違う場合は御指摘ください。))
【M】:す・み・ま・せ・ん! 続き読んで良いですか?(怒)
(【koten&イッテツ】:御免なさい~(謝))
【M】:おほん(←咳払い)、そうして、調律師の方から具体的な音律が提案されました。
【調律師】:「では、内田光子(さん)がモーツァルトのピアノソナタ全集を録音したときの調律でやってあげましょうか? ここにデータ表がありますので、これを差し上げますよ。」
【M】:調律師さんは、1枚の紙(確かA6くらいのサイズ)を青年に差し出しました。12個の音の音程(確かセント値)とピッチが記載されていました。後で調べたら、それは普通のヴェルクマイスター法(=第1技法第3番)でした。御免なさい、Aのピッチは忘れてしまいました。少し低かったかも知れません(430くらいだったか?)。
(【イッテツ】:そのデータ表ってまだ残っているの? 【koten】:家中探せば出てくるかも知れませんね、調律師さんの名刺とともに。 【イッテツ】:そういえば、このデータ表の話について、mixiの脱平均律のコミュに投稿したら、いつの間にか消えていたんだよな投稿内容が(笑) 【koten】:そうですね、不思議ですね(笑)。ギター関係者も、ギターの「非」平均律の記事について一度は(勇気を出して?)投稿したのに、自主的に消しちゃう人が多いみたいですね。【イッテツ】:お前さんは消さないの? 【koten】:消すわけないでしょ!! 私、自分の説に自信持ってますもん。それくらい考えに考えて考え抜きましたもん。)
【M】:そうして、そのピアノは、美しい和音を奏でる楽器へと変身したのです。あぁ、何て綺麗な和音なのでしょうか(うっとり)。それ以降、青年がピアノの調律を平均律に戻すことは、決して、「2度と」なかったことは言うまでもありません。
(【koten】:最後、凄い強調の仕方だね(笑) 【M】:これ、貴方が書いたんでしょうが(汗))
【M】:めでたしめでたしm(__)m
--------フリートーク!---------------
【M】:いやぁ、今日はさらに重苦しいテーマでしたよ、もう私、途中で何度も帰ろうかと思いました(泣)。
【イッテツ】:いやいや、御苦労さまでした。さて、昨日と同じ質問だけど、この小話の真意は、あの調律師さんに文句を言いたいって訳じゃないんだろ?
【koten】:文句どころか、もう本当、めっっっっっっちゃくちゃ感謝してます!! 繰り返しになりますが、
「西洋音楽では、3度の純正が重んじられてきたこと」
「鍵盤楽器の世界では、「純正」とは即ち「長3度」の純正を意味すること。」
「長3度がどれだけ純正に近いか否かが最も重要なポイントであること。」
「鍵盤楽器の世界では、最も純正な音律はミーントーン(中全音律)であること。」
これを教えてもらえたことが凄く大きいんです、今の私にとって。これ、一生の財産にしますので。本当に有り難うございました。
(【M】:今回は「ああ、私の音楽人生どうしてくれるんだぁ~!!」って文句言ってたくせに・・・)
【koten】:えっ、Mさん何か言った?
【M】:いえ別に・・。
【イッテツ】:さて、今日は長くなったんで、このくらいにしとく?
【koten】:まだまだ話したいことが沢山あるんですけど、キリがないですしね。
【M】 :今日は私、声が枯れちゃいましたので、これで失礼しますね(そそくさ)。
【koten&イッテツ】お疲れ様~また宜しくね~!!(【M】ひえぇ~ん(泣))
P.S.:マイミクのといさん、mixiでの2年前の議論、これで納得していただけましたでしょうか? といあえず、これが私の答えです(でもまだ全然言い切っていないんですけどね(汗))。
今後の執筆予定
※この「3度音程重視」の考え方がギター業界にも通用するのか?
※平均律を「標準音律」として統一させた国際会議(1939年ロンドン国際会議でしたっけ?)以降に一体何が行われたのか? あなたが為政者なら何をするか?(キーワード:「理科年表」の音律のページ参照、社会主義(共産主義)の台頭と12音技法との類似性、日本人の平和ぼけ、人間の「綺麗な一面」しか見ない音楽業界の人、「白人」の気質→原爆投下(1945年)、G.レオンハルトは何故に「音律は、楽譜から解読するしかない」と言い切ったのか?、社会主義(共産主義)は崩壊したのに何故12平均律だけは生き残っているのか?)
ギタレレをミーントーン(中全音律)にしてみました(まずはソルのOp35-4)。 [純正ミーントーン(ノーマル中全音律)]
koten(小生)
音 律子(おと りつこ、愛称「りっちゃん」、kotenの娘で小学6年生くらいという設定(汗))
律子 :パパ、「ギタレレ」って何?
koten:これのことだよ、りっちゃん。(註1:)
律子:へ~ウクレレみたいなのね~
koten:まぁそうだね。名前からして文字ってるし。
律子:この変な針金は何?
koten:ミーントーンにするために付けた仮フレットさ。
律子:ミーントーンって何?
koten:うーん、話せば長くなるからその内にね(汗)
律子:もぅ、パパのケチ!(ぷんすか)
koten:まぁまぁ、とりあえず1曲弾くからさ・・
(註1:YAMAHA製のミニギターでして、ウクレレのような小型ボディーでありながら弦がちゃんと6本張ってある楽器、私の持っているのは「GL-1」という材料が安いタイプ(いわゆるベニヤギター))
というわけで、下記サイトです。
http://www.youmusic.jp/modules/x_movie/x_movie_view.php?lid=6130
しかも勢いに任せてYouTubeデビューまでしてしまった(上記サイトから行けます)。
それにしても、ギタレレに仮フレットを付けて弾くのは結構しんどいですね(泣)
普通のギターだとニッパ等でフレットを引き抜くことが出来るのですが、このギタレレだけは少し特殊なフレットのようで(指板にもの凄~く深く打ち込んである(汗))、どうしても抜くことが出来ませんでした。
ま、抜けないのなら太い針金を足すだけですけど(笑)
今日の一句:
「ベニヤでも 配置変えれば 美(よ)く鳴るね」
初日から脱線!? [純正ミーントーン(ノーマル中全音律)]
などと書いたのですが、未だ試してません(汗)。
というか、いきなりこんなのを録音&投稿してしまいました。
http://www.youmusic.jp/modules/x_movie/x_movie_view.php?lid=6121
前からこの曲の「ミーントーン妥当性」を是非問いかけてみたかったんですよね・・。
あと、シューマンでは「ユーゲントアルバム(Op.68)」もミーントーンが滅茶苦茶合ってるように感じますね。使っている調も凄く常識的ですし。