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KBⅡピアノで弾くクリスマスソング [キルンベルガー第Ⅱ音律ピアノ演奏紹介]

 折角なので、今年もクリスマス曲の演奏upをしました。

 幾つか案があって、例えば「1曲を各種音律のギターで弾き比べ演奏up!」みたいなこともしようかと思ったのですが、ちょっと今回は時間と余裕が無いですね(泣)。

 で、結局、「KBⅡピアノで簡単な(クリスマス)曲を弾く」という企画がてっとり早くできそうなので、今回はこれにしました(でもテイク5くらい録り直したけど(汗))。

 演目は「もみの木」と「アメイジング・グレース」の2曲です。
 ではどうぞ!
http://www.youmusic.jp/modules/x_movie/x_movie_view.php?cid=6&lid=8334

 ちなみに写真中のツリーにある短冊は次男が書いたもので、「プレゼントは~が欲しい」という内容なのですが、変な字なので読めないですね(汗)。で、写真中の左側にある袋2つが子供らへのクリスマスプレゼントです。今、嫁と子供3人が嫁方の実家に行っていて、明日帰って来たら「あぁ!、ツリーの近くに何故かプレゼントが!?(驚)」という仕掛け(笑)になっている訳です。

 それでは皆様、良いクリスマスを!



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今度こそ確定か!? 19世紀ギターの再フレッティング(「プラスMT五度」型) [純正律(Just Intonation)]

前回、古典派時代のギターフレッティングとして下記のシントニックコンマを2つ入れた型のものを実験し、
H231220暫定_ギター「広域」純正律-音律サークル-JPEG.JPG

 ジュリアーニの曲を演奏upしてみたが、全体的に音程が変に感じるところ(特にD♯音)があったことと、何よりF♯-C♯間のシントニックコンマの位置がソルの記述とは異なってしまうことから、再度シントニックコンマの位置をB-F♯間にして再考実験した。

 最初は、2つめのシントニックコンマをG-D間に入れたフレッティング実験をしたが、流石にG-D五度が(約)22セント狭くなると厳しかった。調弦的には②弦と③弦を純正長三度で合わせれば良いので非常に好都合なのであるが、③弦開放音(G)と④弦開放音(D)が22セントずれると、上図の④弦と⑤弦が22セントずれた場合よりも「唸り」が可成り目立って聞こえた。

 次に試したのがこれ。

H231226ジュリアーニこれで確定か_ギターイ長調純正律型-音律サークル-JPEG.JPG
 すなわち、シントニックコンマをG-Dの一箇所にせずに、4箇所のミーントーン五度としてバラしてしまう方法である。これだと、Gの和音の長三度は12等分律(以下「12ET」)よりも約2.5セント劣化するのだが、Cでは約3セント改善され、Fで約8.5セント改善され、B♭では純正長三度が得られる。

 まだ全てフレッティングした訳ではないが、上記音律でフレッティングした現在の19世紀ギターの状態である。
1226_19世紀イ長調純正プラスMT5度型フレットギター 001.jpg

 何か「大怪我治療中」状態という感じである(汗)。ちなみにフレット材は1.1mmの牛腸ガット、テープは高級(笑)絆創膏を使用している。

 この音律につき、試す前は、ギターでは余り使わない(ないし苦手な)「♭系」の三度の方が(良く使う)CやGの三度より「綺麗」になってしまうので若干違和感があった&有る意味「癪だった」が(笑)、試してみたら結構いける、というか「あれ?これが『決定版』では!?」と感じてしまった次第。例えばジュリアーニの代表曲のように、「イ長調曲なんだけどハ長調にも転調する。」、「ト長調曲だけどもGマイナーやB♭の和音も使う。」ような場合にも十分対応していると感じる。

 前回実験したジュリアーニのソナチネ第1番の第2楽章を今回も弾いてみた。
下記楽譜の低音の「D♯音」に注目(←注耳?)である。(1分4秒あたり)


 1226_19世紀イ長調純正プラスMT5度型フレットギター 002.jpg
但し、音程の設定の正確さが未だ十分とは言えないことと、弾いている最中にフレットが動いてしまい(泣)、4弦のF音が低くなってしまった(←最後の方で分かる)のはご愛敬ということにしてほしい(汗)。
 という訳で演奏。 


 比較のため、これが前回の(超激安ギター&シントニックコンマを2つ入れた音律での)演奏である。



 おまけ:
上記曲の第1楽章(一応最後まで弾いた)


ジュリアーニの名曲「大序曲」の出だし(イ長調)


同「大序曲」のハ長調部分



この音律だとA♯音が(本来B♭音であるため)やや高いのが少し気になる場合があるが、それが気に入らない場合はB♭-F間を純正5度にすると改善されるだろう(但しこうするとB♭和音の純正長3度が無くなるが)。

 ともあれ、この音律は19世紀ギターの代表的な音律として実際に使われた可能性が非常に高いのではないか、との「確信に近いもの」を感じる今日この頃である。


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細部に改善の余地あり!! 19世紀ギターの再フレッティング(「プラスMT五度」&シントニックコンマ分配型) [ [純正律(Just Intonation)]

前回、下記音律で19世紀ギターのフレッティングを行い、ジュリアーニの曲を再度演奏upした。
H231226ジュリアーニこれで確定か_ギターイ長調純正律型-音律サークル-JPEG.JPG

 この音律は、使える調も広く全体として非常に良好なので、「これで確定か?」と思われた。
 しかしながら、その後も他の色々な曲を弾いてみたところ、ホ調の曲を弾いた時にF♯音が可成り「低い」ことが気になり出し、徐々に不満が出て来た。(もう解説不要であろうが、この音律ではシントニックコンマの配置の関係でEF♯の2度が小全音(9:10)になるため、ホ調での2度音が非常に低い(狭い)のである。)ホ調はギターでは非常に良く使う調なので、この問題は何とかしなければならない。

 思考、検討の末、この不満を解消するためには、やはりB-F♯5度の1シントニックコンマ(約22セント)分をF♯-C♯に分配するしかない、という結論になった。但し、こうすると、「完全なイ長調純正律」はこの瞬間に崩れる。
 分配の仕方としては、まずはキルンベルガーⅡのように1/2シントニックコンマずつ分配することが考えられる。この場合、Dの長三度が一気に11セント劣化するので、それを補填するために、D-A5度を以下のようにミーントーン5度に狭くすることが考えられる。
H231229ジュリアーニこれで許して1_ギターイ長調純正律風-音律サークル-JPEG.JPG

 かくしてこのような音律が脳内で作られた(笑)。この音律であれば、EF♯の2度は「(1/4ミーントーンの)中全音」となるので、上記不満が解消されることは明らかである。
(余談:キルンベルガーⅡのCDEの全音幅はC<大>D<小>Eであるが、同音律のGABの全音幅はG<中>A<中>Bである(ハ長調純正律やキルンベルガーⅠではG<小>A<大>B)。 つまり、キルンベルガー第「Ⅱ」音律は、「旋律面」では純正律の体系に一部「中全音律(1/4ミーントーン)の考え方を導入した」音律と評価することができる。)

 さらに、この音律であれば、その前の音律と比較して、ト長調、ハ長調、ヘ長調の長3度がそれぞれ5.5セントずつ改善され、Fの和音も純正三度となる。正に良い事ずくめ! なのでこれで確定か!?
・・・と思ったのだが、図をよく見ると、やはりDの和音の長三度が純正でないのがどうも気になる。ニ長調はギターにとって非常に重要な調だし、4弦4フレットのF♯音は弦長の1/5の所にフレット設定したいと思うのが「いたって正常な(=普通の)音楽家」の感覚だろう。そう思わないクラシックギター&和声・調性音楽「演奏者」さらには「製作家」(笑)がいたら、ハッキリ言ってその人は「モグリ」だ(爆)。少なくとも古典派時代の人はみんなそう思ったはずである。現代が謂わば「異常」なのだ。大体、今の音楽や楽器・・・(以下割愛(笑))。

 そういう訳で、最終的(←?)に辿り着いたのがこの音律である。
H231229ジュリアーニついにやったか_2_ギターイ長調純正律風-音律サークル-JPEG.JPG

 シントニックコンマの分配具合を工夫することで、見事にニ長調主和音の長三度を純正にすることができた(自分祝!)。図を見れば明らかなように、純正短三度は1個減ったが、純正長三度を6つ確保することができ、イ長調についても、旋律面では、ABC♯がA<大>B<小>C♯なので、この部分で純正律構造が維持され(但し他は純正律構造ではない)、和声面では主、属、下属和音の全ての長三度が純正なので(5度も主、属で純正、下属は惜しくもミーントーン5度)、かろうじてではあるが純正律「系」としての威厳(?)を保持できた感がある。やれやれである。

 この場合、EF♯の2度は、中全音と小全音との中間の、謂わば「小中全音」ともいうべき音程だが、これなら許容範囲内にあるような気がする。勿論これからフレッティング&各曲の入学(笑)試験を行わないと何とも言えないが、これで可成り「正解」に近づいたと実感している。
(ちなみにこの音律の第5弦のフレットとハーモニクスとの関係は、『2フレット上で(大全音に対応する)ハーモニクスが鳴る、4フレット上でハーモニクスが鳴る、1フレットと3フレット(の真)上ではハーモニクスが鳴らない』という「ソルの記述」とも一致している。)

 いよいよクライマックス&フィナーレとなるのだろうか?・・・我ながら目(耳?(笑))の離せない展開となってきたこの頃である。

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