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WMとKBの「第3」の悲劇~秋の夜長のミステリー~ [音律(調律)の基礎知識]

WMとKBの「第3」の悲劇~秋の夜長のミステリー~

 A.ヴェルクマイスター(1645-1706、独、以下「WM」)の考案した音律である第1技法第3番(いわゆる第3法、以下「WM3」)とJ.P.キルンベルガー(1721 - 1783、独、以下「KB」)の考案した音律である第Ⅲ(以下「KB3」)を以下に比較してみる。

要点:
 どちらも「第3」だが意味合いが違う。
 一見、内容が似ているようで実は結構違う。
【共通点】
 ①純正5度(ピタゴラス5度、周波数比2:3)が沢山ある(KB3は7個、WM3は8個)。
 ②狭くした5度の内、C-G、G-D、D-Aが狭い点では共通する。
 ③完全純正和音(周波数比4:5:6)が一つも無い。
 ④純正短3度音程(周波数比5:6)も無い。
 ⑤「12の調のいずれでも演奏可能」と一般には言われている(ようだ)。
   ※但し、ローランド社の最新の電子チェンバロ(C-30でしたっけ?)の説明書では、「WM3は12の調すべてで演奏可だが、キルンベルガー第3はハ長調以外は厳しい」というようなことが書かれていた(と思う)。当時キルンベルガー贔屓だった私は思わず「むっ!」ときたので強く印象に残っているのだ(笑)。
 
 (訂正)いずれも、C♯・D♯・E♯(=F)・F♯・G♯・A♯・H♯(=C)・C♯がピタゴラス音階になる・・・と昨日書きましたが、違いますねこれ、すみません(汗)。
 WM3はピタゴラス音階になりますが、「KB3」は、F♯-C♯の5度にスキスマを配置してしまったため、ピタゴラス音階によるドレミファソラシドを生成するのに必要となる「6つのピタゴラス5度の連鎖」に一つ足りないんですね・・(ちなみに「KB1」、「KB2」ならば、C♯からDまで7つのピタゴラス5度を積み重ねるので、G♯ベース及びD♯ベースによる2種類のピタゴラス音階ができます(ですよね皆様?))。
【相違点】
 ①WM3は、ピタゴラス・コンマ(約24セント、531441/524288、以下「pc」)を4分割して4箇所の5度に配置している。
 ②KB3は、シントニック・コンマ(約22セント、81/80、以下「sc」)を4つに分けて4箇所の5度に配置し、スキスマ(約2セントの余剰値、32805/32768)をfis-cis間に配置した。
 ③WM3には純正長3度が全く無いが、KB3には純正長3度がある(c-eの一つだけだが)。
 ④WM3ではC♯ベースでのピタゴラス音階(ドレミファソラシド)ができるが、KB3では出来ない。

【音律に対するWMとKBの考え方、価値観等の違い】
【分割基準、比率に対する価値観など】
 WMは、徹底した「pc分割」主義といえる。「sc(単純整数比)+スキスマ」を考慮しておらず、結果的に、和音の「比率」に対するアプローチに欠けている。
 補足:(下記サイト参照。至る所にルート記号が出てくる(汗)。このルート記号はヴェルクマイスターの意図したもの(理想像=イデア)とは思われないが、結果的に狭い5度のイデアが「無理数」になってしまっている。 以下は私見だが、それが故に、WM音律の狭い5度は「耳障り」であり、この5度を美しく調律するのには相~当に高い技術が必要であると感じている。少なくとも私には無理だ(泣)、、各5度の唸りの数を聴いて、どうにかして整数比に丸め込んだりする技術が必要なのではないか。)
http://en.wikipedia.org/wiki/Werckmeister_temperament
 これに対して、KBは、一貫して「比率(整数比)」を重視している(すなわちイデアが有理数)。
 補足:上記のように、scはpcに比べるとシンプルな整数比であって、スキスマの方は複雑な比率となっている。scを4等分して配置したミーントーン5度は無理数(1.49534878122・・・)のようだが(野村満男著「チェンバロの保守と調律」第151頁を参照)、後述のように、キルンベルガーは、scを4等分にはせず、4カ所の5度をあくまで整数比で構成しようとした。
 スキスマについての私見:スキスマは、上記のように非常に複雑な比率ゆえ本来「ノイズ」の要因なのだが、約2セントと小さい値なので、これを5度内に組み込んでもそれほど耳障りにはならないと理解すべき、と最近考えるようになった。少し前までは、スキスマ=「長3度を純正に近づけるための『ありがたい貴重な2セント』」と位置づけていたが、人間変われば変わるものである(笑)
 以前、とあるサイトで「(pcを分割する)1/6分割法(ヴァロッティやヤング)と、(scを分割する)1/6ミーントーンと、では全然違う。後者の方が美しい!」というような記事を拝読したことがあるが、これはこういう意味だったのかぁ!(凄く納得&恐れ入りましたm(_ _)m)と改めて感じた次第である。(※補足:ただ小生、両音律の違いを未だ実際に試していないので、いずれは実験する必要があろう。音律論者は往々にして、このように実験の裏付けなしに発言することがあるので、読者は注意が必要であり、決して全てを鵜呑みにしてはいけない(笑)。結局、信じることのできる最後の拠り所は、他でもない自分の耳(音楽的な素養や経験等に裏付けられた聴覚)なのである。)

【純正長3度】
 WMは、発表した音律で純正長3度をことごとく放棄している。これに対して、KBは、発表する毎に純正度が低い妥協的な音律となって行ったが、それでも最後まで純正長3度を放棄しなかった。(但し、「第3」にすることで、ピタゴラス音階、ドミソ等の完全純正和音、純正短3度のいずれも失われてしまった。)
【vsミーントーン】
 両者ともミーントーン(中全音律)に対抗ないしこれを打破する音律(全ての調で演奏可能な音律)を作ろうとした姿勢が伺える。
 キルンベルガーは、「純正作曲の技法」中でミーントーン(中全音律)に全く言及していない(ミーントーンが好きでなかったのか?)。しかしながら、第3を発表することで、KBは結果的に大衆のミーントーン人気に「屈した」形になったと捉えることもできるのではないか(一種の敗北宣言?)。

【「第3」による悲劇】
 WM「第3」の普及によって何が起こったか?
 WM「第3」の(6セント狭い)耳障りな5度により、『受忍限度5度』の基準がここで確立されてしまったのではないか。
 言い換えると、純正律(Just intonation)やキルンベルガー第1などの22セント狭い(D-A)5度、キルンベルガー第2の11セント狭い(D-A)5度は、「あの(6セント狭い)WM3よりさらに狭いんだから、これは『試すまでもなく』聴くに堪えない(に違いない)」というイメージが植え付けられてしまったのではないか。
  ⇒私はこれを『Wの悲劇』と呼びたい(笑)。

 (補足:「純正作曲の技法」中でKBは、5度の受忍限度は「半コンマまで(←ここでは1/2sc(約11セント)の意である。)」ということを述べている。蛇足で言うと、KBは、この記述で、D-A、A-Eがそれぞれ半コンマ狭められた「KB2」の正当性を強く主張しているのだが、それと同時に、D-Aが1コンマ狭められた「KB1」を自己否定(少なくとも間接的に自己批判)してしまったことになる。)

 しかし、純正律及びキルンベルガー1,2などの狭い(D-A)5度は、「整数比」である。
   キルンベルガー1の狭い(D-A)5度の周波数比は、27:40
  (40/27=1.48148148・・の循環数である。)
   一方、キルンベルガー2の狭い(D-A)5度の周波数比は、けっこう複雑な比である(と書いてお茶を濁す(汗)・・・ちなみに「純正作曲の技法」中でKBは、「第2」におけるAの音程は、(Cの周波数を1として)「270/161」と定義している(同訳本(東川清一訳、春秋社)の第18頁参照)。つまり、長6度のC:Aの比率が161:271である(純正音程だと3:5)。
 とすると、・・・・ええとですね(汗)、「第2」におけるD(9/8)とA(270/161)の比率は、
(9×8/8):(270×8/161)だから、
 9:(2160/161)になって、これは即ち、
(9×161):(2160×161/161)になって、
1449:2160だけど、これはどちらも9で割れるから、
161:240か・・・これで合ってるよね(汗)。結構シンプルかも!(笑))

 (蛇足:上記のように、KBは、数の比率を非常に重要視しているのですが、一方で、「純正作曲の技法」中で、大全音(「8:9」の比率)には「協和性」が認められ難い旨を述べているんですよね・・・これはちょっと書きすぎじゃないか(ぷんすか!)と思うのは私だけでしょうか?(小生、最近になり、「大全音の音程は非常に美しい」と思えるようになりました。) これに対して、エマヌエルバッハの曲には、あたかも「この記述を批判しているのでは?」と思えるような書法が結構出てくるんですよね・・・これ、分かる人には分かりますよね?)

 それと、下記参照サイトにもあるように、ヴェルクマイスター自身は、白鍵の多い曲ならば「第3」ではなく「第2技法4番」を使うべき旨を示唆しているにも関わらず、現在では「第3」がオールマイティな音律として扱われ、WMの他の音律は全て忘れ去られてしまったのも、ある意味「悲劇」といえるのかも知れません。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1229648842

 KB「第3」の普及によって何が起こったか?
 上記WM「第3」の悲劇と相まって、より純正度の高いKB「第1」「第2」の存在が完全に忘れ去られてしまった。特に、KBが「純正作曲の技法」中で「最良のもの」と力説している第2の存在が忘れ去れたのみならず、「純正作曲の技法」中に書かれているのは「第3」であるとの誤解まで広まってしまった。これは悲劇以外の何ものでもないでしょう。

 【補足】:それと、上述のように、「第3」ではC-G-Dの5度も純正で無くなってしまったため、これによりピタゴラス音階も無くなってしまったのは悲劇ですよね。あと、第3音律を最初に提案した1779年のフォルケルへの手紙での提案は、4つの5度が「ミーントーン5度」じゃなかった可能性がありますね。下記は、ケレタートの「音律について(下巻)」の第213頁です。(「5度の縮小」の所をご参照あれ!)
IMG_4676.jpg

上記のように、4つの5度の縮小度が「不均等」になっていて、D-Aが一番狭く、C-Gが比較的純正に近いですよね・・・もしかしてキルンベルガーは、自分の音律が「ミーントーン化」することに最後まで抵抗したということでしょうか(?)。 ちなみにケレタート著「音律について」の上巻では、キルンベルガーが提案した各5度の比率値が明記されております。

IMG_4682.jpg

 これら各5度の広狭度も計算で確認せなあかんですかね(汗)・・・いやぁ、面倒ですわこれ(泣)、、、音律研究って大変でんがな(自爆)。

 話しの落ちとして、KBの「第1」「第2」は本当に使えない音律なのだろうか?というところまで言及したかったのですが、そろそろ制限時間がやって来ました(泣)。と言うわけで、今日は「秋の夜長の「第3」の悲劇」を書いてみました。

 それではみなさま、良い芸術の秋を!

【補足】:ケレタート著「音律について」の上巻の第59頁では、
 『自分の<<正しい作曲技法>>はバッハの理論であるというキルンベルガーの主張は、キルンベルガーによって提示された音システムはバッハのものであるということを意味するが、この主張はバッハの作品の音程を分析することによって、真実であることが証明された。』
 とか、色々書いてありますね。 これが本当だとしたら、鍵盤楽器奏者は、「キルンベルガー第2をもっと研究せな、お話しになりまへん!!」ってことになりますがな。 あんはん、こりゃあ、えらいこったっせ~!!

 というわけで、最後にキルンベルガー「第2」による演奏upをそっと加えておく私でした(笑)。

http://www.youmusic.jp/modules/x_movie/x_movie_view.php?lid=6046

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前回の記事内容の反省会~別名「比率の世界は乗・除算を使うべし」の巻~ [たわごと]

【koten】:いやぁ、前回の記事は、初めて「何度でも校訂する形式」を採用してみたのですが、もぅ泥沼にハマッテしまい大変でしたね(汗)

【イッテツ】:お前さん、最後には「ピタゴラスコンマは無理数」とか叫び出すしな(笑)
〔M〕:スキスマについても「無理数」って記述されてましたしね(笑)

【koten】:いやぁ、後で野村氏の「チェンバロの保守と調律」(東京コレギウム、当時の定価1500円 ※注:「補遺篇」の本(茶色かつ小さい本)です、以下同様。)のデータ表を見て真っ青になりましたよ(汗)。どちらも複雑な比率だけども、ちゃんと整数比(故に有理数)なんですね、びっくりしました(汗)。先ほど訂正しておきましたので・・・あと、ヴェルクマイスターについても、もう少し好意的な表現にしておきました(汗汗)。

【イッテツ】:ピタゴラスコンマ=(3の12乗)/(2の19乗)=531441/524288=1.01364326477・・・か。
〔M〕:スキスマは、(5×3の8乗)/(2の15乗)=32805/32768=1.00112915039・・・みたいですわね。

【イッテツ】:で、ピタゴラスコンマとシントニックコンマ(81/80)との差がスキスマなんだろ。お前さん、検算してみたら?
【koten】:ぐへえぇ!? この疲れがピークの木曜夜に精密計算ですか、勘弁してくださいよぉ(泣)

〔M〕:検・算・、け・ん・ざ・ん!(笑)
【イッテツ】:KENNZAN、ケ・ン・ザ・ン!

【koten】:(何だこのノリは!? 「一気」コールじゃあるまいに・・)わかった、わかりましたよ(汗)、やれば良いんでしょ?
〔M〕:分数計算は酷なので、データ表に載っている小数点の計算で許してさしあげますわ、おほほほ。
【koten】:(今日は変なノリだなMさん・・・何かに目覚めたとか?(汗))ええと、とりあえず、pcの1.01364326477からscの1.0125を単純に引いてみますね(pc-sc)・・・っよっと! 答えは0.00114326477かぁ。
【イッテツ】:駄目じゃん!
〔M〕:スキスマの上記値(1.00112915039・・)になりませんわね。
【koten】:あ”~、音律計算の場合、「差」と言っても単純に足し引きで値が求められる訳ではないんですよね。単位がセントならば足し引きで良いのですが。
【イッテツ】:比率同士の場合、乗算・除算を使う必要がありそうだな。

【koten】:というわけで、今度はpc/scの計算式でやってみましょう。
1.01364326477/1.0125・・っよっと! 答えは1.0011291503901・・
【イッテツ】:おっ今度は一致したじゃん。
〔M〕:しましたね!
【koten】:おおぉ、超気持ちいい~!(笑)

【イッテツ】:コンマを分割するためには、「冪乗(べきじょう)」の計算をする必要があるみたいだな。これはいよいよ「無理数」の世界に突入だよな。
【koten】:あのルート記号は勘弁してほしいですよ(汗)。手計算で出来ない世界はあんまり想像したくないですね。

〔M〕:でも、ヴェルクマイスターだけでなく、ミーントーン(中全音律)もケルナーもジルバーマンも、狭い5度は、無理数なんでしょ?
【koten】:上記野村氏の「チェンバロの保守と調律」のデータ表を見るとそうなってますね・・・引用するの面倒なので、興味ある方は書籍を買いましょう(爆)。

【イッテツ】:しかしこのデータ表、面白いな。ピタゴラスの長3度が整数比(81/64)ってのは知ってたけど、ミーントーンの広すぎる3度(減4度、いわゆる「ウルフ長3度」)までもが整数比(32/25)ってのは驚きだよな(笑)。
【koten】:あ、それは同感です。オクターブは、2つの純正長3度(5/4)と一つのウルフ長3度(32/25)に分けられるので、これ全部足すと「2」になるんですかね?
〔M〕:分母を100に統一すれば足せそうですね。
【イッテツ】:だから「足し」たら駄目なんだって! 全部「掛け合わせる」んだってば。
【koten】:そ、そうでした(汗)。 ええと、(5/4)×(5/4)×(32/25)だから、(25/16)×(32/25)になって、25が消えて32/16だから、ぴったり「2」ですね!(喜)
〔M〕:おお、有終の美ですね。

【イッテツ】:じゃあ、今夜はこの辺にしておくか。
【koten】:え、まだまだ書きたいこと沢山あるのに・・・あの記事、書きたいことが次から次へと浮かんできて、書き綴っていたら最後は収拾が付かなくなってきて、補足のつもりが「蛇足」だらけになって、とにかく大変だったんですよ。

〔M〕:前回の記事、kotenさんが執筆に悪戦苦闘したので、「第3の悲劇」じゃなくて「執筆者の大悲劇」ってオチにしたら良いんじゃないですか?(笑)
【イッテツ】:おぉ、上手い、Mさん座布団一枚!(笑)
【koten】:あははは、そりゃぁ傑作・・・っって、それは余りに酷いオチですよ(泣)

(ナレーター)かくして、秋の夜はゆっくり過ぎて行くのでした・・ともあれ、やはりこのブログは、こうして面白おかしく語っているのがお似合いかな、とも思う今日この頃なのでした。 最近めっきり寒くなって来ました。もうすぐ冬です。皆さま風邪には十分気をつけてお過ごしください。

ミーントーンで弾けそうなロシアのピアノ曲(その1:ゲディケのエチュードC-dur) [純正ミーントーン(ノーマル中全音律)]

【koten】:というわけで、・・・・久しぶりに復活しました、芸術の秋、古典調律による演奏upシリーズ!!
【イッテツ】:おぉ~確かに久しぶりだなぁ~そういえば、こんな企画あったよな(笑)

〔M〕:あーあーっ! イッテツさん。このシリーズでは私が先に茶々を入れるんですってば!(泣)。 kotenさんも最初に「ぱふっぱふっ」とか何か導入音を入れてくれないと・・
【koten】:ゴメン、久しぶりなんでパターン(導入形式)をすっかり忘れてしまいました、、てへへ(ぽりぽり)

【イッテツ】:Mさん細かいことは言いいっこなしだって! 「形式は壊すためにある!」って言うじゃん。誰だっけ言った人、ベートーベンだっけ?

       〔M〕:(ぼそぼそ・・・そうやって「なぁなぁ」を許している内に、鍵盤楽器の音律が平均律になってしまったんじゃぁ・・・・ぼそぼそ)

【イッテツ】:ん?Mさん何か言った?
〔M〕:い、いぃえぇ~、何でもないですわ。おほほほ・・

【koten】:(最近、Mさん、何か変わったよなぁ・・) ま、いいや、もうこんな時間だし、早速本題行きましょう。

【イッテツ】:今回は「ミーントーンで弾けそうなロシアのピアノ曲」か・・・お前さん、「ロシアは社会主義(共産主義)だから平均律」っていう見解述べてなかったっけ?
【koten】:平均律が社会主義(共産主義)と「密接に関係している」というイメージは、今でも持ち続けているんですけどね・・・歴史的にも両者(さらには12音主義など)が急速に台頭したのが同時期のようだし(←これってシンクロ現象?)。12の音の「完全平等」、「没個性」、「音の主従関係無し」等の点も何か象徴的ですし。ただ、、「ロシア(旧ソビエト)は社会主義(共産主義)だから平均律」とまで短絡的な論理付けはしてないですよ私(笑)。

【イッテツ】:まぁ、歴史に名を残すような音楽家は、色々な音律を学んだ上で曲を書いているはずだよな。音律に対する好き嫌いはあるにせよ。
【koten】:それは本当、同感です。大作曲家が純正律やピタゴラス律やミーントーンを知らないなんて、絶対あり得ないですよね。平均律しか知らないで曲を書いているなんて、それこそモグ※ですよ(笑)。トップクラスの作曲家だったら、「色々な音律の可能性を試してみたい」とか考えるのが当然ですよね。

〔M〕:・・・で、実際のところ、ロシアのピアノ曲って音律的にどうなんですか?
【koten】:まだまだ勉強中の身なので何とも言えないところがあるのですが、少なくともミーントーン調律で弾いて美しく感じる曲が結構沢山あるとは感じてます。これは「私の中」での動かしがたい事実ってことで。

【イッテツ】:ここに至って「まだまだ勉強中の身」とか謙(へりくだ)ったこと言ってるけどさぁ、、、、今まで散々色々なことを「偉そう~」に書いてきたよな、このブログで(爆)
【koten】:あははは、それって良く考えてみると、「アマチュア」だからこそ許される特権、とも言えますよね。アマチュアであれば、自分の述べたいことを何の「しがらみ」もなく世界発信できますからね。そう言う意味では、音楽について、自分はアマチュアの身で良かったなぁと思いますね。こんなこと書くとプロの先生から怒られるかも知れないけど(汗)。

  (〔M〕:ぼそぼそ・・・kotenさん、本題、本題!)
【koten】:あ、すみません(汗)。ということで、今日はこの曲集からです。

IMG_4685.jpg

【イッテツ&M】:おぉ~~、これはこれは、「全音楽譜出版社」の「ロシア ピアノアルバム2」かぁ~!(笑)
【koten】:いや、そうですけど、、、、、、イッテツさんMさん、全音に何か「借り」でもあるんですか?(汗)

【イッテツ&M】:別に~ & ひ・み・つ・です。
【koten】:・・・・ま、良いです(汗)。 その中の「A.ゲディケ」という人が作ったエチュードをミーントーン音律ピアノで演奏upしてみました。どうぞ!!

http://www.youmusic.jp/modules/x_movie/x_movie_view.php?cid=6&lid=6745

〔M〕:良い響きだと思います。私、この曲良いと思います。
【イッテツ】:ま、ハ長調だからなぁ。ミーントーンでも純正律系でも、どちらでも行けそうだよな、これなら。

【koten】:私が帰宅後に弾けるのはこういうシンプルな曲だけですよね、、、難しい曲は沢山練習が必要ですし。だから、ロシア曲で残りの難しい作品はプロの先生に演奏up等を御願いしたいので、その旨をyoumusic中に書いておきました。
〔M〕:あ、確かに、そんなことが書かれてますね、説明欄に。

【イッテツ】:演奏upしてくれるかな?プロの先生。
【koten】:できれば古典調律の楽器で御願いしたいです(笑)。
〔M〕:古典調律の良さを多くの人に分かってもらいたいですよね・・・

 【koten】:というわけで、皆さま、良い芸術の秋を!
 【一同】:良い秋を~!!
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Lyubarskyの「うた」:ミーントーン(中全音律)pianoによるロシア曲シリーズその2! [純正ミーントーン(ノーマル中全音律)]

【koten】:(ぼそぼそ・・・今日も来ました・・・芸術の秋、古典調律による演奏upシリーズのコーナー!!)
 〔M〕:今日は何か静かに始まりましたね。導入音も無いし・・
【koten】:現在子守中で、やっと子供(11ヶ月)が寝たところなので、そのノリで静かに開始しました(笑)。

【イッテツ】:今日は台風でどこにも外出できないしな。久しぶりにのんびりやろうぜ!
【koten】:いや、そうも言ってられないんですよ。何せ0歳児の子供なんで、もう少ししたら起きてギャーギャー泣き出しますからね(汗)。ちゃっちゃと書いちゃいましょう。
〔M〕:社会人パパさんは大変ですねぇ(しみじみ)。
【イッテツ】:ワシも十数年前はそんなだったな、そういえば(回想)。

【koten】:というわけで、今日はこの曲・・・ロシアのリュバルスキー(Lyubarsky)作曲の「うた」です。どうぞ!!
http://www.youmusic.jp/modules/x_movie/x_movie_view.php?cid=6&lid=6747

〔M〕:おぉ~良い感じですね~。この曲も私好きです!!
【イッテツ】:Mさんは何でも良いって言うからなぁ(笑)
〔M〕:良いものは良いんです! それと、「私好きかも~」と言う軽い(?)人とは一線を画しているつもりですので(笑)

【koten】:それはそうと、youmusicの解説欄にも書きましたけど、この曲の最適音律はミーントーン系で決定ってことで良いですよね? 4小節目で禁則5度D-Aが出てきちゃうし。
【イッテツ&M】:異議な~し!

【koten】:では賛成多数(?)で可決されました。この曲はミーントーンベースです(笑)。
〔M〕:あ、赤ちゃん起きましたよ・・・早速泣いてますね。
【koten】:ほらね、だから言ったでしょ(汗)

 というわけで、皆さま良い芸術の秋を!(くれぐれも台風にはお気を付けください)

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【徹底検証】整数比和音の核心に迫る!! [音律(調律)の基礎知識]

【今回の検証対象】
8:9:10(大全音と小全音)
20:25:32(1オクターヴを長三度分割した和音)

【本記事のレジュメ】
 kotenは、キルンベルガーの「純正作曲の技法」を読み、また、インド音楽の音階を調べている内に、以下のような素朴な疑問に見舞われるのであった。

①大全音(8:9)には本当に「協和性がない」のだろうか?
②純正律やミーントーンの減4度ないし増三度(25:32)は、本当に「ウルフ音程」なのであろうか?
 ※ティーブレイク(笑):増三和音(オーグメント・コード)は、本来、純正律やミーントーンで奏されるべきではないだろうか?
③総括:整数比和音を余りになおざり(ないし過小評価)していると、陰で「インド人に馬鹿にされる」のではないだろうか?

 さて、今宵の実験検証では、あなたの耳が『どれだけ平均律に毒されてしまっているか?』が分かるかもしれない。


----「音程検証劇場」 これより開幕です----------------------

【検証その1】:本当に大全音(8:9)には協和性が認められないのか?

 【イッテツ】:お前さん、今日は2回目の記事じゃん。どうしちゃったのよ、この頑張りようは?(笑)
 【koten】:いやぁ、整数比の和音について色々調べている内に、「西洋音楽、このままじゃ何かマズイんじゃないか?」と危機感が沸いて来てしまって、居ても立ってもいられなくなりましてね・・・あと、もう午前零時回っちゃったんで、ブログの日付けデータとしては31日のものですね、これ(泣)

 〔M〕:日付けデータはどうでも良いですから(汗)・・・一体、西洋音楽の何がマズイんですか?
 【koten】:古典音楽理論書の大ベストセラーであるキルンベルガーの「純正作曲の技法」を読んでいて、「長2度(8/9)」(すなわち周波数比8:9の大全音)に協和性が無い旨のことが繰り返し説明されているので、「何かおかしいな、この本」って感じ始めたんですよ。

 【イッテツ】:具体的にはどういった説明がされているんだい?
 【koten】:東川氏の訳本(春秋社)の34頁と35頁を拾い読みしますと、
『誰しも感ずるところでは、長2度には調和ないしは協和はない。・・・(中略)・・・短3度5/6はいつも協和音程と考えられるのにたいして、長2度8/9はきまって不協和とみなされる。・・・(中略)・・・耳にとっては8/9はすでに難しい・・・(中略)・・・8/9は確実に不協和なので、音程比7/8は、われわれの耳にとって、協和が終わって、不協和が始まる境界線であるように思われる。』
 と、もうこの2頁で、読者に押しつける&あたかも読者を一気に洗脳する(爆)かのように、「長2度(大全音)は不協和」ってことを繰り返し主張しているんですよ。何かオカシイと思いません?

 〔M〕:うーん、私は長2度(大全音)だけ特別に注意して聴いたことが無いから良く分からないですが・・。言われてみると、平均律の長2度(大全音)はそんなに綺麗な印象はないですよね。
 【koten】:いや、ここは平均律なんかじゃなくて、ちゃんとした「整数比」の和音の説明なんですってば。現代のモダンピアノ奏者ならスルーしてしまう記述かも知れませんが、例えば純正律やピタゴラス律をマスターされたヴァイオリン奏者とか金管奏者の方なら、この説明読んで「ふざけるなっ!!(激怒)」って憤慨するのが普通じゃないかなと、私思ったんですけど。
 【イッテツ】:ワシ的には確かにこの説明は嫌じゃな、ワシの愛するピタゴラスが冒涜されているような感じさえするな。

 【koten】:という訳で、私、居ても立ってもいられなくなって(笑)、先ほど純正律の8:9、9:10、8:9:10(大全音、小全音、大全音と小全音によるいわゆる「ド・レ・ミ」)を録音してみたんです。まずはこれを聴いて下さい。「ド・レ・ミ」→「ドレ(大全音8/9)」「レミ(小全音9/10)」の順で収録してます。電子チェンバロの音ですが、これでも十分に分かるはずです!!




 〔M〕:うーん、言われてみると、「レミ(小全音9/10)」よりは「ドレ(大全音8/9)」の方が遥かに綺麗とは感じますね。調和ないしは協和があるかどうかは、調和(協和)の定義が良く分からないのでコメントし難いですが。
 【イッテツ】:ワシ的には「レミ(小全音9/10)」はともかくとして、「ドレ(大全音8/9)」の方は綺麗に感じるぞ。これだけ綺麗なんだから「調和ないしは協和がある」って言いたいところじゃ。
 【koten】:そうでしょ、普通の感覚の普通の人だったら『ドレ(大全音8/9)は綺麗』って感じなきゃオカシイんですよ(笑)。トドメにこれ聴いてください。周波数比8:9:10の「全部鳴らし」ってやつです。




 〔M〕:あーー、これは綺麗! 何か体に「ビビっ!」て来ますね(笑)
 【イッテツ】:うぉ~痺れるな~!! 何か凄く良い感じじゃ。
 【koten】:これが「整数比和音」の本質ですよ。平均律で現代人が麻痺して失ってしまった「何か」がここに凝縮されているんです(笑)。

------------------------------------
 ナレーター:ここで10分間の休憩をいただきます。


---------第2部の開幕です-------------------------

【検証その2】:純正律やミーントーンにおける減4度ないし増三度(25:32)は、本当に「ウルフ和音」なのか?

 【koten】:じゃあ後半行きますね。次は可成り高度です。「反論者多発」は覚悟の上です(笑)。
 〔M〕:今度は何を検証するんですか?

 【koten】:純正律やミーントーンにおいて「減4度」とか「増三度」とか言われている周波数比25:32の和音を検証します。
 【イッテツ】:これは可成り複雑な和音じゃないか。これ、長三度としては「使い物にならない」和音なんだろ?
 〔M〕:「ウルフ三度」とも呼ばれてますよね。

 【koten】:そうです。この和音は私もずっと「不協和音」、「ウルフ三度」、「使えない音程」だとばかり思っていたんです。でも、昨日、この音程が「整数比」だと分かって驚愕して、さらには今日、インド音楽の音程を調べている内に、「それはちょっと違うんじゃないか?」、さらには『25:32すら音楽的に使いこなせないようじゃ、これはもう音楽家として失格(モグリ)ではないか?』とさえ感じ始めちゃったんですよ、実は(汗)。
 【イッテツ】:そりゃまた極端な説だね。反論来るよそりゃ(笑)。

 〔M〕:でも、今日、Enriqueさんへの追記レス(下記サイトのコメント欄)で説明されたように、
http://meantone.blog.so-net.ne.jp/2010-10-28
『インド音楽では長三度(4:5)と短三度(5:6)の中間の(三度)音程として沢山の種類の「中立音程」を使う』、この中立音程は『49:60, 40:49, 30:49, 49:80,・・・といった整数比で構成される』わけですよね。これって西洋音楽で使う整数比和音よりずっと複雑な比率ですものね。

 【koten】:それです、正にそれ。Mさんナイスフォロー!(笑) そうなんですよ。このインド音律の比率を見て、『インド人はこんな複雑な比率さえ使いこなしているのに、西洋人(さらにはキルンベルガーのあの(笑)記載)は一体何?、、何様なの?(爆)』って感じ始めちゃったんですよ。 それで、物は試しとばかりに、純正律(orミーントーン)のC-Cの1オクターブを3つの長三度、つまり①C-E、②E-G♯の2つの純正3度と、③G♯(A♭)-Cの所謂「ウルフ3度」に分けて弾いてみたんです・・・そしたらこれがまたビックリ!!!
 〔M〕:何が起きたんです?(汗)

 【koten】:ウルフなんて全然ないんです、G♯(A♭)-Cだけ弾いている分には。いやあ新発見ですよこれは。
 【イッテツ】:何じゃそりゃ? とりあえず音源を聴きたいところだね。
 〔M〕:同感です。聴きたいです。

 【koten】:じゃあ行きますよ。これです。あ、それから、この2つ目の音源では最後にワザとG♯(A♭)-C-D♯(E♭)のウルフ3和音を入れているので誤解しないで下さいね。ウルフとして聞こえるのはG♯(A♭)-D♯(E♭)のウルフ5度音程ですので。






 〔M〕:うーん。最後のウルフ5度は確かに酷いですね(汗)。25:32の減4度和音も、私の耳では「綺麗」には聞こえなかったです。
 【イッテツ】:ワシ的には、最後のウルフ5度に比べれば、25:32はそれ程ひどくは聞こえなかったな。

 【koten】:じゃあ最後にこれも聴いてください。前半が純正律のEの和音(E:G♯:B(H)=4:5:6)で、後半がEのオーグメント(5度を半音上げた)和音(E:G♯:C=20:25:32)です。どうぞ!!



 〔M〕:あ、なるほど、後半の和音もそんなに酷くないと言えば酷くない気がしないでもない(?)ですね。

 【イッテツ】:ワシ的には、前の和音は勿論じゃが、後の和音も何か「整数比」っぽい感じがしたな、確かに。
 【koten】:そうなんですよ!! 人間、耳が良くなればなる程、整数比に対する聴覚が、相当に複雑な比でも判別できるレベルまで研ぎ澄まされて来るはずなんですよ。実際インド音楽やっている人はその感覚持っている訳ですし。

 〔M〕:その「整数比」を嗅ぎ取る鋭敏な聴覚が、平均律ばかり使っていると「麻痺してしまう」ってことですね? kotenさんの仰りたいことは。
 【koten】:そうです、正にその通り!! 流石はMさん(笑)。 このままじゃ確実に、西洋音楽の人はインド音楽の人に馬鹿にされますよ・・・ってもう既にされているんでしょうけど(泣)。 だってインド人が、「あははっっっ、西洋音楽の奴らって、本っっっ当に頭が※(←ピー音)じゃないの!!! 『耳にとっては8/9はすでに難しい』なんて、それどんな音楽なんだよ! もぅ可笑しすぎて笑いが止まらないよ。」って陰で言っているのが聞こえるようじゃないですか(汗)。
 あと、これは補足ですが、昔の曲の楽譜を分析して実際にミーントーンのピアノで弾いてみると、上述した凄く広い3度やオーグメント(5度半音上げ)の和音を実に上手く使っている曲が結構あることが「確信」できるようになるんですよね。 ですので、近い内にそれを紹介したいなぁ、って思ってます。そんなところですかね、今日は・・。

 【イッテツ】:あと、お前さん、まだレジュメの「ティーブレイク」の内容を述べてないじゃん(笑)。
 【koten】:あ、そうか、そうですね(笑)。 ええと、今回実験してみて、上述した増三和音(オーグメント・コード)は、本来、純正律やミーントーンで演奏されるのが「筋」じゃないかなって思いました。いずれかの音律であれば、3つの音の周波数がキチンとした整数比(20:25:32)になりますので。
 逆に言うと、偉大な作曲家ならば、この整数比和音を曲の中で実に巧妙に上手く使っている訳で、それは純正律やミーントーンを勉強しつつ楽譜を分析すれば自ずと分かってくることであり、それに対して、平均律なんてインチキな音律(笑)使っていたら、この素晴らしい「知的価値」は逆立ちしても絶~~対に、分からない筈なんですよ、私に言わせれば(笑)。
  (【イッテツ】:やれやれ、調子に乗ってくると直ぐ「偉そう~」な論調になってくるよな、コイツ(笑))

 〔M〕:あれっ? オーグメント・コードって「3」和音ですよね? ミーントーンだと「純正よりも狭い5度」を使うので、整数比にならないのではないですか?
 【koten】:ちっちっち、Mさん読みが浅~い(笑)。オーグメント・コードは5度を半音上げるので、結果的に5度音程は使わないんですよ。(上述の例だと、純正3和音である4:5:6(E:G♯:B(H))の場合、E-B(H)が5度になるが、オーグメント・コードだとE:G♯:B♯(←つまりC)になるので、結果的にE-Cの「6度」となる。)
 1オクターブを3つの「整数比」の長3度に分割するのは、純正律もミーントーンも同じでしょ? オーグメント・コードでは、その分割配置された3つの音を使うことになるんです。
 〔M〕:なるほど~、納得です。
  (【イッテツ】:やれやれ、これも以前の「ピタゴラスコンマ無理数」論みたいに誤った情報だったりしてな(笑)、コイツ筆が滑りやすいから。読者の方も全て鵜呑みにするなよな、、、最終的には「アマチュアの独り言」だしな(爆))

 【koten】:ん? イッテツさん何か仰いましたか?
【イッテツ】:いやいや何でも(汗)。そろそろ気が済んだかい?

 【koten】:いやあ、おかげさまで。「喉につかえてた魚の骨が取れた」ような、そんな爽快感で一杯ですね今は(笑)。
 〔M〕:どういう例えですかそれは(汗)
【イッテツ】:じゃ、そろそろ終わろうぜ。 読者の皆さま、コイツの長文に付き合ってくれて有り難うな~!!

 【一同】:皆さま、良い芸術の秋を!!m(_ _)m
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(11/1補足)マイカパルの「小さな隊長さん」/ミーントーンpianoによるロシア曲その3! [純正ミーントーン(ノーマル中全音律)]

【koten】:いやぁ、びっくりした! 思わず心臓が止まるかと思いましたよ(汗)
〔M〕:これはこれは、冒頭からいきなりどうしたんですか?
【イッテツ】:新しい「入り」の型だね、お主、何かウケ狙ってるの?(笑)

【koten】:いや、笑い事じゃないんですって・・・今日の曲をyomusicにupして、その後確認しようとしてサイトにアクセスしたら、5秒だけ演奏音が出た後、ずっと音が出ない状態になってしまって、、、もう大慌てですよ(汗)
【イッテツ】:何だか事態が良く分からないんだけど、事の顛末を気が済むまで書いてみ(笑)


---以下、しばらく余談です。時間に余裕の無い方は一番下までスクロールしましょう(笑)------

【koten】:・・・それで、yomusicのサーバ側の故障かと思ったんだけど、ちゃんと再生状態は続いているので、「これはファイルの変換ミスか?」って思って、うちのHDDに入っている変換済みのmp3データ(投稿用データ)をPCで再生してみたんですよ。
〔M〕:ほうほう
【koten】:そしたら案の定、投稿用データも5秒しか音が出なかったんですよ。これはファイル変換ミスってことですよね。で、とりあえず投稿データは削除して、それからが大変だったんですよ。
【イッテツ】:ふむふむ。

【koten】:なんと、変換元のWAVデータまで同じように壊れていて、しかも、ウチのPC側にバックアップのWAVデータが残って無かったんですよ!・・もう顔面蒼白、「うわぁ~、この場に及んで、一から録り直しかよ~」って叫びそうになりました(汗)。
〔M〕:それは災難でしたわね。で、録り直しされたんですか?

【koten】:もうそんな気力はとても残って無かったので、仕方なく泣き泣き諦めかけたんです・・・でも、ふと「ん、まてよ?」って思ったんです。
【イッテツ】:何か名案があったのかい?

【koten】:もしかしたらWindowsの「ゴミ箱」内にデータが残っている可能性あるんじゃないかって!
〔M〕:それであったんですか?

【koten】:一生懸命探したら・・・あったんですよ(祝)。いやぁ、「ゴミ箱」があんなに有り難いものだと感じたことって今まで無かったですね。こういうケースの時に「ゴミ箱」が役立つんだなあって、しみじみ思いました。もう感動ものでした(笑)。

〔M〕:なるほど。ともあれ無事でよかったですね~
【イッテツ】:それで再度mp3に変換し直して再度投稿したって訳か。話しは分かったけどさぁ・・長いよ導入が(汗)。

【koten】:すみません。いやぁ、でもこれで気が済みましたので(笑)。あぁ良かった。デジタルデータって何があるか分からないから、チェックとかバックアップとか色々マメにやらなあかんね~って話題でした。



-----余談終わり、以下本題です。---------------

〔M〕:じゃあ時間も押しているので、本題入りましょう。
【koten】:そうですね。では今日はマイカパル作曲の「小さな隊長さん」ハ長調です、危うく「幻のデータ」になりかねなかった演奏です。どうぞ!
【イッテツ&M】:本題早!(汗)

http://www.youmusic.jp/modules/x_movie/x_movie_view.php?lid=6751

〔M〕:おお~ 「元気」っぽい曲ですね、全体としては。
【イッテツ】:これもハ長調だもんな。音律は平均律以外なら何でもOKだよな。
※以下11/1補足:
【koten】:そうですね。平均律の楽器で弾くと「この曲幼稚!」って感じる典型的な例ですよね、こういう曲って。
〔M〕:「悪いのは曲じゃなくて音律」ってことですか・・・

【イッテツ】:古典派のソナチネ(クレメンティ、クーラウ、さらにはハイドンやモーツァルトまで!)も、平均律の楽器で弾くと「幼稚」って感じる人多いはずだよな・・・
【koten】:御多分にもれず私もそう感じていた一人でした(汗)。今思うと恥ずかしい限りですね、まったく。

〔M〕:逆に言うと、こういう曲を平均律の楽器で「格調高く」表現できる人って、もの凄くレベル高い奏者ですよね。
【koten】:それは本当、同感です。そういう人には素直に脱帽&降参ですね・・・私には到底無理です(汗)。
※補足終わり:

【koten】:余談ですが、ウチのミーントーンピアノ、高い方の音の調律が若干ずれ始めているので(読者の方、見破れる(というか聴き破れる)かな?)、そろそろ調律師の方に来ていただこうかなと思ってます。

 という訳で今日はこの辺で。皆さま良い芸術の秋を!
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