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純正律で弾ける『鍵盤楽器』曲、パーセルの「トランペットチューン」ZT697 [純正律(Just Intonation)]

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前回記事の自己コメントより
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「今週の投稿ノルマ」を自分で課して・・・
・・・今週の投稿ノルマ:ミクの曲を必ず1曲は仕上げて投稿して解説を書く。  鍵盤曲で純正律が使える曲を演奏upとともに解説する。
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というわけで、自己ノルマ消化(ないし「昇華」)の時間がやってまいりました、、、あぁ、いやもう疲れたっす(汗)。平日勤務後のこれは身体に堪える(泣)

 ええ失礼しました(笑)。 という訳で、今回は表記の曲をup&解説します。

 ヘンリー・パーセル(1659-1695,英国)については以前にも純正律演奏をupしたのですが(例えば下記サイト)、
http://www.youmusic.jp/modules/x_movie/x_movie_view.php?lid=6158
純正律で弾けるパーセルの『鍵盤楽器』曲は他にも沢山あります。なぜ鍵盤楽器を『』で括るかというと、鍵盤楽器では純正律は『不可能』と豪語(?)する人が余りに多いので、それに反論&抗議する意味を込めてです(笑)。

パーセルの鍵盤楽器曲の楽譜は、例によって「Dover」社のものが、比較的手に入りやすくてしかも安価です。
表紙がこれです。(可成り前ですが1330円で入手しました。)
IMG_5691.JPG

 そしてこれが今日の曲、他にも純正律で弾けるパーセルの「鍵盤楽器」曲は幾つもあるのですが、出来るだけシンプルで弾きやすい曲を選んでみました。

IMG_5692.JPG

ご覧の通り、この曲は派生音を全く使っていません。しかもタイトルが「トランペット・チューン」っていうじゃありませんか。見るからに純正律が使えそうな曲ですよね。というか、この(思わせぶりな)タイトルで純正律が使えないっていうんじゃ思わず「ぷんすか!」ですよね?(笑)。 こういう曲って探せば結構あるんですよ。

で、今回の使用音律(ハ長調純正律)を確認するため、例によってスケールと和音と、ⅡすなわちD-Aの「狭い5度」です。今回も『旧』製品の電子チェンバロ&シーケンサー使用です。



狭い5度が確認できたところで演奏です。前半繰り返しあり、後半は力尽きたため(汗)繰り返しなしです。


この曲が何故純正律で弾けるかについては、楽譜を見れば一目瞭然だし特に解説不要ですよね(写真クリックで楽譜は拡大可能・・のはず)。狭い5度は勿論のこと、Ⅱの和音自体使用が避けられています。(3段目の最初の小節の拍頭は、和声的にはⅡすなわち「Dm7の第1転回型」ですが、A音の使用が避けられているため、狭い5度は出ません。)

余談的補足: ただ、これにも話の落ち(?)はあって、第2小節目の下からEGの各音に付いている装飾は、Eの方は「下」すわなちDから弾く装飾で、Gの方は「上」すなわちAから弾く装飾なんですよ。なので、この装飾をキッチリ真面目に弾くとD-Aが生じることになります。ここをどう弾くのがスマートなのかは今後の研究課題かも。一例としては、(本演奏とは逆に)1回目は下の装飾だけ弾く、繰り返し後の2回目では上の装飾だけとか、さらには両方弾くけど上だけ少し入りを遅らせるとか(あるいは「勝負!」とばかりに両方弾くのもあり?)とか、色々考えられるところです。バロック音楽の「バロック」とは元々「いびつな真珠」という意味があるようで、そういう意味からも、不協ないし「不快」な和音を適宜織り交ぜつつ、それを如何に上手く表現できるか、も重要な要素(いわゆる腕の見せ所)なのではないか、などと思ったりもする今日この頃なのであります。

 では今日はこんなところで。 おやすみなさい。

(あぁ何とか最後まで書けて良かった。 前回不気味な話題を記事しにしたので、出来るだけ早く更新したかったんですよ、はい。 何だかんだ言って、私も結構「小心者」な訳でして(自爆)) 


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コメント 3

REIKO

これ良いですね♪
単純な曲だけど(だから?)、響きが良いので何度も聴いてしまいました。
もしも凡音律(笑)で弾いたら、練習曲にもならないですよ。
短くても無名曲でも何でもいいから、こういう曲ばかり集めて純正律で録音したら、結構CD売れるんじゃないでしょうか。
「何かよく分からんけど、気持よくて癒される」とか、ネットのクチコミで評判になりそうな。

>この装飾をキッチリ真面目に弾くとD-Aが生じることになります

左右の手が寸分たりともズレないように、キッチリ弾くと・・・・・・
・・・悪魔が降りてくるんですよぉおぉ~~☆★(^o^)★☆
by REIKO (2012-06-13 03:02) 

koten

REIKOさん、コメントありがとうございます。( ^-^)_旦~

>これ良いですね♪
そうでしょうそうでしょう(笑)
 このDOVER楽譜では「トランペット・チューン」が3曲載っているのですが、いずれも純正律で演奏可能ですね。1曲はニ長調なのでニ長調純正律(要調律替え)ですが。
 他にも純正律で弾ける曲が目白押しなので、上記DOVER楽譜はおすすめですよ。
 現在、「短調」純正律で弾ける曲をピックアップ中です。短調純正律の方が派生音問題をクリアしているケースが多いように感じます。なので、やはりハ長調純正律のあのF♯の高さは、闇の勢力による陰謀?(爆)

>凡音律(笑)で弾いたら、練習曲にもならない
 装飾音は結構難しいので、その練習にはなると思う(それ故なのか、チェンバロ初心者用手引き書にはパーセルの曲が沢山掲載されている)のですが、ただやはり「充実感」という点では不満が残るかもしれないですよね。
 最近スピリチュアル方面を勉強して感じるのは、純正な音律で曲を弾くと、そうでない場合と比較して、その曲と「より深く繋がることができる」ということですかね。

>こういう曲ばかり集めて純正律で録音
 今年亡くなられた玉木宏樹さんは純正律研究の謂わば第一人者ですので、純正律での録音CDが結構リリースされてますよね。一方で鍵盤楽器作品の純正律録音CDは未だほとんど無い(はずです)ので、CD化は良い企画だと思いますね。是非『上の人』(笑)にやっていただければと。
 私としては、一刻も早くこの「お金の奴隷」状態から解放されたいですよ、本当、今の世の中、住みにくくってしょうが無い、、勘弁して欲しいです(汗)。

>悪魔が降りて
いやいや、ミーントーンのウルフ5度よりは全然良いと思いますよ(汗)。


by koten (2012-06-13 19:35) 

koten

補足:
>ハ長調純正律のあのF♯の高さは、闇の勢力による陰謀?(爆)
・・これに関し、例えば下記サイトでの質疑応答では、ハ長調であろうとイ短調であろうと、純正律のFis(F♯)音は、Cに対して
25/18 = 1.3889
である旨が回答されてますよね。
http://soudan1.biglobe.ne.jp/qa928192.html

 さぁて事実はいかに?
by koten (2012-06-15 17:17) 

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