SSブログ

続・適宜更新/補遺編:フローベルガーの組曲の音律を何とかして解明できないものか、その2 [最適音律を見極める基準(仮説)]

スポンサー広告
a8mat=2BY7HO+F5YIIA+33TA+609HT" target="_blank">



(続き)
フローベルガーの組曲の音律について考えてみる。

------(楽譜解析中メモ(未だ途中段階))----------------------

 第1組曲:イ短調①:dis使用(♭音なし)
 第2組曲:ニ短調①:gisまで使う
 第3組曲:ト長調①
 第4組曲:ヘ長調①:Es使用(低くてもよさそう)
 第5組曲:ハ長調①
 第6組曲:ト長調②:変奏曲でdisとEsを混用している。但しdis指向
 第7組曲:ホ短調①:ここで初めてAisが出てきた!
 第8組曲:イ長調①【唯一】
 第9組曲:ト短調①:ここで初めてAs(A♭)が出てきた!(但し「増1度」的?)
第10組曲:イ短調②
第11組曲:ニ長調①
第12組曲:ハ長調②
第13組曲:ニ短調②
第14組曲:ト短調②:As(A♭)あり、cisとdesを混用している。
第15組曲:イ短調③
第16組曲:ト長調③
第17組曲:ヘ長調②
第18組曲:ト短調③
第19組曲:ハ短調①【唯一】 fisとgesを混用している。
第20組曲:ニ長調②
第21組曲:ヘ長調③
第22組曲:ホ短調②
第23組曲:ホ短調③
第24組曲:ニ長調③
第25組曲:ニ短調③
第26組曲:ロ短調①【唯一】
第27組曲:ホ短調④
第28組曲:イ短調④
第29組曲:イ短調⑤
第30組曲:イ短調⑥
-------(以上、適宜更新)----------------------------------

【概略内訳】 : 短調が6+4+3+3+1+1=18/長調が3+3+3+2+1=12
【詳細内訳(多い順から)】 : 6つのイ短調、4つのホ短調、ト調(長/短)とニ調(長/短)とヘ長調が3つずつ(合計15)、2つのハ長調、唯一のイ長調、ハ短調、ロ短調)

【作曲対象外】:♯系長調→ホ長調(以降)、♯系短調→嬰へ短調(以降)、♭系長調→変ロ長調(以降)、♭系短調→へ短調(以降))

 以上から分かること⇒フローベルガーは、短調指向(イ短調偏愛)、♯系指向
  (※ラモーもクラヴサン曲ではイ短調偏愛である)

  フローベルガー(1616-1667)は、ルイ・クープラン(1626-1661)との交流があったので(出会いが1652年頃といわれている)、その影響もありそう。 但し、ルイ・クープランの方が作曲調性が広い(変ロ長調や嬰ヘ短調曲も作曲している)。なので、まずはルイ・クープランが使っていた音律(17世紀フランス、最大ウルフが+15.5セント)を試してみて、次にそれをもっと大胆に調整する試みを行うのが王道(または早道)か?

 想定音律模索の視点として、フローベルガーが「イ短調で最も美しいと感じていた音律」、ホ長調や変ロ長調(短調ではヘや嬰ヘ)では作曲する気力が起きない(笑)ような音律、(その他:ハ短調やロ短調やイ長調は「我慢の限界値的な響き」がある(?)音律か)

ルセのトッカータ9番(ハ長調)の終盤や組曲19番(ハ短調)を聴いて感じたが、これは「可成り面白い調律」だw
http://www.youtube.com/watch?v=gE70LdMmgqg&feature=autoplay&list=PL440B2B7D46E17A01&playnext=1

 今日はこんなところで。 


 


nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 2

REIKO

このYouTubeのルセのフローベルガー、90年代にハルモニア・ムンディに録音したのだと思いますが、CDブックレットによると音律は「18世紀フランス」ということです。
ハ長調トッカータ、冒頭和音がものすごくキレイで呆けたようになって聴いていると(笑)、途中にヘンな響きの箇所があってまたそれが面白くて、CD買った当時、何度もこの曲だけリピートして聴いてました。
フローベルガーはこのルセ盤(新録音の方は買ってない)と、ランペ盤が超特の愛聴盤です。
ランペ盤、二枚セットで激安になってます↓↓↓
http://www.hmv.co.jp/product/detail/5025201/ref/3803809_3

別記事で紹介されてたルセのルイクー(←って略すのが古楽ヲタ)も良いですね~、古風な音律が効いています。
ルイクーも結構CD持ってるので、ルセ盤買ってませんでしたが、欲しくなってしまいました。
もうCD増やさない・・・と引越の時に誓ったのに○| ̄|_

ずっと前ルセが来日した時、いわゆる「追っかけ」をやり、「チェンバロ奏者は指揮をやり始めるとソロの録音をしなくなる人が多いが、そうならないようにチェンバロの録音も続けてください!」と、手紙を書いて渡したのは他ならぬ私なので、買わなきゃ悪いですよね。(笑)
(ベーレンライーの「ラモー」の楽譜にサインも貰った~♪)
by REIKO (2012-05-10 21:56) 

koten

REIKOさん、いらっしゃいませ~( *´∇`)_旦~~お茶どうぞ

 CD情報ありがとうございます。ランペ2枚組CD、安かったこともあり先ほど購入手続きしました(爆)。

 フローベルガーのチェンバロ曲、いくつか古楽プロの音源聴く限りでは、黒鍵の音程が明らかにノーマルMTでも単なる調律替えMTとも違うので、(参照サイトでの「フランス風」組曲との指摘、そしてルイ・クープランとの交流を考慮すると、)これは明らかに「フランスの音律が怪しい」と見立てたのですが、それで正しそうですよね。

> 「18世紀フランス」
・・・17世紀フランスだとイ長調やホ長調が綺麗すぎるので、それだとつまらんって意味もあるのでしょうかね(?)。
 いずれにしても、フローベルガーのチェンバロ組曲は、ノーマルMTや単なるウルフシフト型だとイマイチ面白くないと感じる今日この頃ではあります。

 やっぱりアレですね、フランス音楽は書法やスタイルだけでなく音律も各国に「逆輸入」されたってことでしょうね(本当、鍵盤楽器にとって音律(調律法)はもの凄く重要なんですね、改めて感じます)。

>ルイクー(←って略すのが古楽ヲタ)
>ルイクーも結構CD持ってる
>いわゆる「追っかけ」をやり、手紙を書いて渡した
・・・わははは、これは筋金入りだ、私より全然上、参りました(笑)。

>ベーレンライーの「ラモー」の楽譜にサイン
・・それだけお世話になったのなら、ルセ盤全部揃えて布教活動しないとですね(爆)
by koten (2012-05-10 23:29) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました
うねうねフレットギター 古典音律フレット 非平均律フレット楽器 古典調律鍵盤楽器ブログを作る(無料) powered by SSブログ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。