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GW特別企画!収穫の時は来た(2)、前期バロックは宝の山だ!!-実際の楽譜を調べてみる。 [純正ミーントーン(ノーマル中全音律)]

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そういうわけで続きです。いやぁ関東地方は昨日から(陰謀暴露論者から突っ込みが来そうな(謎))凄い雨ですね。

先ほどネット検索してみたら、下記サイトを発見しました。5月26日(土) 18:00から「鍵盤音楽史 in 門仲 VI~調律を、換えるひと / 脱「平均律」クラヴィア元年~」と題されたコンサートがあるようです。

http://www.enjoytokyo.jp/concert/event/591523/#pankzu

「全ての半音を均一にした平均律ではなく、 美しい倍音と歪んだ音程を共存させた「古典調律」で、 過去500年の鍵盤音楽を奏でます。」とのことですね。これは是非行ってみたいですね、、家族サービスさえクリアできれば(笑)。(ちなみに先ほどまで、息子2人にせがまれて「廻り将棋」をやってました(汗)、、結果は私がビリでした(泣)。)

ええと、そんな訳で、まずはこちらを。

011フレスコバルディの第1巻(1637年)ベーレンライターのⅢ.JPG

これは、前期バロックの巨匠であるG.フレスコバルディ(Girolamo Frescobaldi, 1583年 - 1643年、イタリア)が1637年に発表した曲集(第1巻)の一部で、ベーレンライター社による楽譜(BandⅢ、BA2203)に載っているタイトルです。このうち、タイトルを黄色で塗った曲がホ短調の曲で、ここでは4曲ほど含まれていることが分かります。

では早速調べて行きましょう。

・・・と思ったのですが、一番下の子から「パパそば作って~」とのリクエストが来たので(汗)、これから麺を茹でに行ってきます。

・・・蕎麦ではなく結局スパゲッティを茹でることになった、、、、こだわりの男koten(笑)はアンダンテもとい「アルデンテ」に挑戦するが、結果や如何に?・・・

 作ってきました、、やっぱりアルデンテは難しいですね。今日は硬さを確かめながら、標準茹で時間(今日のは5~6分)の1分前(つまり4分後)で火を止めてみたのですが、その後の作業を余程てきぱきとやらないと、あっと言う間に芯の硬さが無くなってしまいますね(泣)、「こりゃあ未だちょっと硬いかな(汗)」のレベルの内から引き上げ作業を開始する「勇気と決断力」が要るなぁと改めて感じました、、、まぁ食事の間のびることが無いレベルに茹でられたのでやれやれですが(自慢w)。次からは2分前で火を止めて作業してみます。(かなり前に裏技番組で「アルデンテを作るなら沸騰時間は1分&余熱で仕上げろ!」って言ってたけど、もしかしてあの方法が一番の王道なのかも(汗))
・・・・で、何でこんなことをうだうだと書いているのかというと、麺は「ゆで加減が『命』」じゃないですか、特に細くて繊細な麺であればあるほど。 どんなに高級な素材だろうと、スープ(つゆ)が絶品だったとしても、麺が伸びていたら『全てが台無し』じゃないですか、「こんなの食べる気がしない(ぷんすか!)」って思うじゃないですか。店でそんなの出されたら『ふざけるな! おまえ、それでもプロか!!』って激怒したい感情に駆られるじゃないですか。この逆に、麺のゆで加減が絶妙であれば、『これ、いくらでも食べられるよ、最高!!』って感じるじゃないですか。食べる人も作った人もみんなハッピーになれるじゃないですか。

 これって鍵盤楽器演奏でも全く同じだと思うんですよ。私、鍵盤楽器演奏では、演奏以前に、調律(音律の選択)が『命』だと思うのです、特に、繊細な楽器、古い曲であればあるほど。 どんなに高級な材料を使って心を込めて丹念に製作された楽器であろうと、演奏者が目茶苦茶上手であろうと、音響の良いホールを使おうとも、調律(使用音律)が悪ければ『全てが台無し』だと思うのです、「こんなミスマッチの調律じゃ曲(作曲者)が可哀想だ」、「この人の演奏はうまいんだけど、調律があれでは、もうCD買う気が起きないコンサート聴きに行く気がしない」って思っている人は実際すごく多いと思うのです。逆に、調律が曲にマッチしていれば、多少のミスは全く気にならないし、『これ、いくらでも聴いていられるよ、最高!!』って感じるし、「このCDなら他人に布教(笑)する気になる」、さらには「この調律なら(演奏者が誰であろうとかまわないから)コンサート聴きに行ってみたい」ということになるはずだし、実際、現代人は耳が凄く肥えて来ているので、もう「そういう時代」になっていると思うのですよ。

 で、今回前期バロックを改めて勉強することになって感じているのは、「前期バロックの曲は純正ミーントーンを中心とした「より純度の高い」音律で弾いてあげないと可哀想だよなぁ」、「(社会の情勢がこれでは)前期バロックの作曲家は未だ未だ浮かばれない状況が続くだろうなぁ」ということなわけです、はい。
 自分で書いていて何か悲しくなって来ましたが(汗)、愚痴ばっかり書いても幸せになれないので、そろそろ本題に移りましょう。

---小休憩 → 本題---

 さて、前期バロック(バッハ以前)の鍵盤楽器曲の作曲家で最も重要な作曲家は誰か? と問われれば、やはり真っ先にフレスコバルディの名前が挙げられるのではないでしょうか。一方で、フレスコバルディの曲、特に彼の代表作かつ金字塔である「トッカータ」は、難解かつ長大で譜読みし難いものばかりであり、(時間も生命力も奪われる現代社会における)社会人のアマチュア愛好家が(一から勉強して)弾くには多くの困難(ぶっちゃけ「精神的苦痛」)を伴うものと思われます。小生も何回かレッスンを受けたことはあり、そのときは「何か分かった(掴めた!&祝喜)」ような感覚になれるのですが、その後(厳しい)社会人生活に戻ってしばらく経つと、レッスン時の感覚が綺麗さっぱりどこかへ行ってしまい(汗)、「この曲どう弾くんだっけ~?」、「こんな曲とても弾ききれないよ(泣)」モードに陥ってしまう訳です。あぁ、結局愚痴モードになってしまう私(自爆)。
 余談ついでに書いておきますと、トッカータを演奏するにあたってフレスコバルディ自身が9つほど指針を述べており、それが上記楽譜に載っている下記文章です(クリックで拡大可能)。これは非常に重要です、試験に出ます(爆)。
IMG_5588.JPG

 で、試験に出るというのは勿論冗談ですが(※但し音大古楽科の学生さんは除くw)、たとえアマチュアでもチェンバロを習う人は必ず勉強する(させられる)事項ですので(←違ったらご指摘ください)、機会があったら記事にしてみたいです。

 折角なので少しだけ書くと、指針の「3.」で、トッカータの始まりはゆっくりと、かつ、”アルペジオ”で弾くべき旨が述べられております。 つまり、フレスコバルディのトッカータの始まりは

012fbトッカータ第6番.JPG
このように重厚な和音が並んでいる場合が多いのですが、この重厚和音(この例では5音)を楽譜通りに同時に鳴らすのではなく、作曲者フレスコバルディは「分散和音にして弾きなさい」と言っています。また、「トッカータの始まりはゆっくりと」に従って、最初の和音は(相対的に)長い時間鳴らすことが許容ないし推奨されていると考えられます。
 これらの事項は、古楽の演奏CDを聴くことで確認できますが(本当、良い時代になりましたよね(しみじみ))、初学者、特に「クラシックの曲は楽譜通りに弾くことが必要十分条件」と信じて来た人にとっては、曲の最初でいきなり高いハードルにぶち当たる(汗)ことになります。というのも、古楽演奏者は、この曲の冒頭部を、単純なアルペジオで弾くことにとどまらず、自分の感性に従った自由な音型のアルペジオで、しかも楽譜に無い音まで使って非常に自由(即興的)に弾いているからです。これは、CD演奏を聴いて真似しようと思ってもナカナカ上手く真似できないのではないか、と思います。さらには、このトッカータの冒頭部は「演奏者によって弾き方(アルペジオの音型、楽譜に無い音の使い方、音の引き延ばし方や間合いの取り方、など)が大きく異なる」ため、初学者は「色々な人の演奏を聴けば聴くほど悩みが増える」(笑)ことになるといった事態が生じます(実際、私がそうでした(汗))。こういったところで「絶妙な間」、「情念」、「ゆらぎ感」などを出すためにはそれなり(or可成り?)の音楽経験が必要ではないかと思ったりする今日この頃、、、、ちょっと筆が滑って来たのですが、要するに子供が「遊んでくれ~」とせがんでいるんです、すみません、少し休憩します。

(休憩)

では、長くなってきたので、続きは次の記事で書きましょう。


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