SSブログ

ギターの再フレッティング(番外編) [純正律(Just Intonation)]

スポンサー広告
a8mat=2BY7HO+F5YIIA+33TA+609HT" target="_blank">



未だ2回目なのに既に番外編(汗)

 数日前のブログ記事で、
>・・ギターのフレッティングをいろいろイジッたりしたのだけど、イマイチ納得のいく結果が得られなかった
と書いたのですが、それをちょっと振り返ってみたいと思う訳です。

 まず実験してみたのが1/5コンマ・ミーントーン。フレッティングはこんな感じです。
フレット工作他 001.jpg

 で、これの何が納得いかなかったかというと、「1/5だと何か中途半端な感じ」がしたんですね。
つまり、1/6MTのときは、長3度が割と広いにもかかわらず、非常に響きのバランスが良いと感じられ、派生音についての(異名同音の)読み替えも割と違和感なかったのに対して、1/5MTだと、この読み替えがしっくり来ない感があり、補助フレットを付けたくなる衝動に駆られた一方で、長3度は1/4ほど綺麗でない、ということで、「これなら1/4MTの方が良いな」と感じてしまったことですね。
 (ただ、5度の唸りや弾きやすさは確かに1/4MTよりも良い感じですが。)
 現在の私のレベルでは、1/5MTに関してはこんな感想です。もう少し音律体験を積めばまた変わるかも知れないですね。


 次の実験では、超安価(某中※産バレ※シア)モダンギターでイ長調純正律型フレッティングを試しました。

 まずは超安価ギター(amazonで5千円前後)の外観です。
フレット工作他 003.jpg


 このギターにつき「フレットを簡単に抜くことが出来る」という専らの噂だったのですが、実際その通りでした。
(ぼそぼそ・・フレットを抜けない某ヤ※ハの某ギタ※レとはエライ違いですね(汗))

 まずはフレットの横顔もとい側面写真
フレット工作他 004.jpg

 フレットをニッパで挟んで軽く引き抜けば、このように楽に抜けました。
フレット工作他 005.jpg

 ものの5分であっという間にフレットレス状態
フレット工作他 006.jpg

 今回は1mmのフレットガットを巻くことにして、補助的に木工用ボンドを使って作業しました。
フレット工作他 011.jpg

 8割方完成の状態
フレット工作他 015.jpg

 で、これの何が納得いかなかったかというと、どうも弦長650mmの(相対的に低音域の)ギターだと、「ピタゴラス長3度」が『かなり耳障りだ』と感じたことです。このピタゴラス長3度の「耳障り感」は、最初に実験した4度高い子供用ギターでは殆ど感じなかったことなので、有る意味「新たな発見(←発耳?)」といえますね。そして、このピタゴラス長3度の耳障り感を考慮すると、このギター音律のスキスマは(キルンベルガーとは異なり、)「G-D」の位置に配置すべきではないか? と考えられます。つまり、以前に発表した下記のイ長調純正律型の音律表につき、
H231028暫定_ギター純正律-音律サークル-JPEG.JPG

 下記の型が「より音楽的」なのではないか、と考えられますね。
H231028確定か_ギターイ長調純正律型-音律サークル-JPEG.JPG
 
 つまり、スキスマがこの位置にあれば、ギターで良く使うB♭、F、C、Gの主和音の長3度がピタゴラスよりも2セント分狭くなり、「耳障り」感が大幅に軽減されると考えられます。わずか2セントですが、この2セントが「ピタゴラス長3度の解消(回避)」という大きな意義を持っているわけです。

 ちなみにこのギターは、現在は「広域型純正律」フレットの実験台にされています(爆)
フレット工作他 016.jpg

 このギターはフレットを簡単に抜くことができますので、フレッティング実験用として適していると思います。ネックの厚みや形状も割と弾きやすいと感じます。こちらで購入可能です。
http://www.amazon.co.jp/VALENCIA-CG-160-%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%B7%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%AE%E3%82%BF%E3%83%BC/dp/B000UYYY12/ref=sr_1_1?s=musical-instruments&ie=UTF8&qid=1324299764&sr=1-1


nice!(1)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 1

コメント 2

Enrique

なるほど,スキスマ位置の変更は良いアイデアですね。
何もキルンベルガーの場所が絶対ではないはず。
良く使う所に配置してやれば良いかと。
by Enrique (2011-12-21 20:15) 

koten

Enriqueさん、コメントありがとうございます。

 そうなんですよ。この2セントの使い方も結構重要ですよね。キルンベルガー音律のスキスマの位置(F♯-C♯間)も、KBⅢだけしか知らない人は「どうしてこの位置にあるのか分からん(悩み)!」って思うでしょうけど、KBⅠを勉強すると分かるんですよね。

私見:
 ↓
(比較的良く使う)「A」の和音の長3度がピタゴラスにならない(ピタゴラス長3度になることを回避する)ような位置に配置されているのです。
・・と私は考えます。
by koten (2011-12-21 23:34) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました
うねうねフレットギター 古典音律フレット 非平均律フレット楽器 古典調律鍵盤楽器ブログを作る(無料) powered by SSブログ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。