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昼休みつぶやきシリーズ:「ピッチ論」も回避できない? [+ピッチ論]

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REIKOさんへ伝言:先日はmidiシーケンサーの古典調律化情報を有り難うございます。おかげさまで何とか上手く行ったような気がしてます(ミーントーンのウルフ音程を確認することができました(祝))。正確なピッチで鳴っているか等は未だ確認していないので、その辺も確認した後に記事にしようかと考えております。


 今日のつぶやき:

 最近、1939年(←第2次世界大戦勃発年)のロンドンでの国際会議(A=440Hzの平均律(12等分律)を規定し、独唱、合唱、管弦楽などすべての音楽演奏でこの値を「厳守」すべきことを定めた会議(←国立天文台編の「理科年表」の昔の記述の要約。現在の理科年表ではもっと穏やかな表現(「~申し合わせがなされた。」)に変容している。)が「一体何だったのか?」 について改めて調べていて、外国のサイト等も検索した結果、どうもナチスだけでなくロックフェラーも絡んでいた(ロックフェラーが首謀者だった)という記事が出て来たので、びっくりしている。

 外国サイト検索用のキーワード書いておきますね。興味ある方はググってみてください。
Rockefeller Nazi equal temperament
 
 ざっと参照した限りでは、1939年のロンドン国際会議(の決議事項)につき、平均律(是非)論よりもむしろ基準ピッチ(是非)論の方を大問題としている記事が多いことに改めて驚いている。

 ポイントとしては、上記国際会議(の決議)が英国及びフランスの音楽家の反対を押し切って行われたものであること、「528Hz」という周波数が良い周波数であり、A=440Hzの平均律(12等分律)では「528Hz」が現れない(大幅にずれる)から悪いのであって、たとえ平均律(12等分律)であってもA=444Hz(←!!)とすれば大丈夫であること、などであろうか(他にも色々あるが(汗))。
 (補足:もしも「平均律(12等分律)であってもA=444Hzとすれば大丈夫」というのが「事実」であるのならば、私は自分の考え方を多少なりとも改めなければならない、と思っている。)

 Aの基準ピッチは「3で割り切れる数の方が良い」というようなことも最近目にするようになった。上記444Hzも3で割り切れる数だし(ちなみに「528Hz」もそうである)、最近日本で行われた(クラシックギターの巨匠である)パヴェル・シュタイドルのマスター・クラスでは、シュタイドルが
>今,どの楽器もピッチを上げるようになってきているけどギターなら435,438でもいいくらいだよ。
 と述べたようで、435も438も3で割り切れる数である。この辺は「西洋文化独自の考え方(価値観)」といってしまえばそれまでだが、バッハなどの西洋音楽を学ぶ以上は、「西洋文化独自の考え方(価値観)」も十分に勉強(ないし尊重)する必要があるのかな、などとも思ったりする。

 ともあれ、ピッチ論も、例えば旋律楽器奏者にとっては(鍵盤楽器奏者の音律論と同様に)ある意味「死活問題」なのかもしれないな、と下記サイトの記事(特にコメント欄)を読んでしみじみと感じた。
http://woodwind.at.webry.info/200512/article_5.html

 あー真面目に書きすぎた(汗)。でも私は可能な限り「明るく楽しく」音楽をやりたいなぁと考えている(ぼそぼそ・・でも「芸術音楽」を学ぶ以上、そうも言ってられないのかな(汗)、というのが今日の所感だったりもするのだが)。

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Enrique

いずれにしても,周波数の数字は胡散臭いですね。音程比率と違って周波数値は整数である必要は全くないですし,ましてその数字的意味は無いですね。

当方ついにバッハを?!
http://classical-guitar.blog.so-net.ne.jp/2011-03-09
by Enrique (2011-03-09 13:08) 

夢笛myu

バッハの作品にも、3や3の倍数に対する嗜好が見受けられます。ひょっとして「音階も8音ではなくて9音だったら良かったのに・・・」と考えていたかも。バッハ好きの私でもこの点にはどうも馴染めません。1オクターブは8音でヨカッタ。
by 夢笛myu (2011-03-09 19:16) 

ogawa_j

ピッチと音律は、全く関係がないとは言えませんが、切り離して考えた方がよいように思えます。
1939年のピッチ統一に関する議論は、むしろ楽器産業が主導したのではないかと思えるのですが。440 Hzにしろ444 Hzにしろ、統一されていないと、ピアノなどは弦楽器は別にしても、管楽器の製造者には対応が難しいでしょう。
フルートの名手クヴァンツは、その「フルート奏法」の中で、町ごとにピッチが違っていて、それに対応するために複数の替管を用意しなければならない状況について述べています。
現在バロックピッチとされている415 Hzにしても、バロック時代にこのピッチが標準であったからではなく、現在の演奏=楽器の都合から決められたものであるわけですから。
最相葉月著「絶対音感」で、音感保持者がピッチの違いに感じる不快感について書かれていますが、絶対音感のない私には、疑問に思えます。
by ogawa_j (2011-03-10 10:39) 

koten

 Enriqueさん、夢笛myuさん、ogawa_jさん、コメントありがとうございます。
 ゴメンナサイ、昼休みにレスしようと思ったのですが、レス内容が膨らみすぎて(汗)もう少し整理してからレスしたいと思います。自分としても「ピッチ論」まで手を広げるのは行き過ぎかとも思っているのですが、どうにも書かなければ気が済まなくなってしまいました(汗)。なので記事の続編も構想してます(爆)。

とりあえず、参照サイトをご紹介しますね。
凄まじい基準ピッチ論(ストラディバリの「想定(前提)ピッチ」はA=432)
http://www.fugue.us/Pitch.html

ミツバチの話(440だと攻撃的、432だと落ち着く)
http://www.mypress.jp/v2_writers/hirosan/story/?story_id=1671239

A=432Hzの音叉が購入できるサイト(小生、既に注文しました(爆))
http://perol.net/101_shop/perol_ware_disp.php?wareId=422

医療用音叉
http://www.nition.jp/main_folder/product_folder/onsa_folder/medical.html
医療用音叉の使い方の一例
http://blog.livedoor.jp/seikotsu_taro/archives/51361799.html
 どうです、結構面白いでしょ?(笑)
by koten (2011-03-10 12:51) 

koten

【補足】:電子?音叉(Tuning fork)のフリーソフトのサイトをご紹介しておきますね。
http://www.ryoxx.org/tuningfork/

http://www.vector.co.jp/soft/winnt/art/se222491.html

これで、ダウンロード&周波数「528Hz」を試すか否かが、「分岐点」(←その後の音楽人生ひいては人生そのもの?が大きく変わっちゃったりする)かも知れないってことですよね。
私ですか? 当然試してますよ(爆)

 ただ、最終的にはあくまでも「自己責任」で御願いしますね(汗)。
by koten (2011-03-10 17:52) 

koten

セント(値)から周波数(値)への計算、及びこの逆の計算のできるソフトウェアがあるようです。素晴らしい!
http://www.asahi-net.or.jp/~hb9t-ktd/music/Japan/Soft/CentKun.html
by koten (2011-03-11 12:43) 

Enrique

ピッチ論に関しては、上のogawa_jさんのコメントにある通りだと思いますね。何度か書いていますが周波数の数字的意味はありません。整数的な意味でない(ある程度の幅を持つあるいは実数)としたら、3の倍数とかも全く無意味になことになります。もともと周波数にしろ、セント値にしろそれらの整数値は便宜的に使っているだけで無意味ですね。いっそのこと、440Hzを目安としてプラスマイナス○○Hzとかにしてくれたら誤解なかったかもしれませんね。

ヨーロッパでは現在でも電球の口金とかコンセントとかバラバラですよね。単位でもいまだにヤードポンドだったり。もともと標準的なものに合わせるという発想がないのでしょう。標準ピッチにしても反発あるのは当然でしょうが、それにより便利にはなっているとは思います。私も音律とは切り離して考えるべきだと思いますね。

私のところのコメントとダブりますが、再記しますと、
はっきりいって、528Hzというのはもっと変です。444Hzの300セント上というのは、平均律音階で短3度上と平均律を100%認めることになるし、純正律で考えるなら、440×(6/5)=528ですから、今度はA音440Hzが前提になっています。

平均律計算: 444Hz×2^(1/4)=528.008 Hz
純正律計算: 440Hz×(6/5)=528Hz

その議論ですと、「どんな音律でも構わないからC音が528Hzになるようピッチを調整する!」ということになります。C音を528Hzにするのが良い何か他の(医学的など)の理由があってこじつけているのなら(まだ)別ですが、それならその真の理由が示されないとムリです。健康情報などはこの手のものが多いように思いますし、ナントカカントカ陰謀説にもアヤシゲなものが多いと思います。もちろんケネディ暗殺とか、誰が見ても陰謀以外あり得ない事象もありますが。

むしろ、kotenさんはそれを実証しようと自ら人体実験までされているのは正しい態度と思いますが。。。それは528Hzが良いとか提唱する人が誰もが納得できる理屈か実証データを示すべきことですネ。
上で挙げたように、アヤシゲなピッチ論議に巻き込まれてしまいますと、せっかくの音律論議がリセットされていまいます。「平均律でもカマワンから528Hzがヨイ!」では、「健康のためなら死んでもいい!」と言っているのと同じことになってしまいます。
by Enrique (2011-03-11 14:56) 

koten

Enriqueさん、再コメありがとうございます。

地震凄かったですね。これだけの強震&連続での揺れは初めての体験です。(まだこれから揺れる気もしてます。要ヘルメットですね。)
あ、また揺れ始めました。



by koten (2011-03-11 16:29) 

koten

続けます(交通機関がストップしていて今日は家に帰れないかも(汗))。

>標準ピッチにしても反発あるのは当然でしょうが、それにより便利にはなっているとは思います。
・・確かに便利にはなりましたよね。その点については激しく同感です。
 ただ私としては、「戦時中のゴタゴタ時に「音楽家の意見を一切無視」して定められた(のみならず『有無を言わさず強制された』)もの」に対する不信感というか、そういうものが自分の中にあるなぁと思います(本当、あの音律には苦労させられましたもの(苦笑))。そういう観点から、平均律(12等分律)のみならずA=440Hzも疑ってかかるべきかな、という立場を少し続けてみようかなと考えてます、記事を書くかどうかは別問題として(そんな訳で、今回のA=432Hzの音叉購入に至ったわけです。)。
 
>純正律計算: 440Hz×(6/5)=528Hz
 こっっ、、、、これは!!(驚愕)
 制定者はこっそり自分だけ純正律使って悦に浸っていたってオチですかね(爆)

>「平均律でもカマワンから528Hzがヨイ!」
 流石にここまでは考えてないです(汗)。特に鍵盤楽器曲は古い曲になればなるほど「非」平均律想定なので、想定音律探索の旅(?)は今後も続けて行きます。(あーまた揺れて来ました。地球大丈夫だろうか?(汗))
 ただ、今まで平均律(12等分律)をケナシ続けて来て、最近になりクレームっぽい意見もチラホラ出て来たので、少し自己反省する意味も込めて528Hzの話題に触れてみました。

 ちなみに、次のピッチ関係の記事としてこういうネタを考えていました。(次のコメントで書きます。)
by koten (2011-03-11 17:11) 

koten

 今ようやく自宅に電話が繋がって、家族の無事を確認できました。やれやれです。・・・しかし、また地震の揺れが来てます。今度は若干大きめ&長めです。
 こういう事態の時にこういう話題は不謹慎なのかも知れませんが、今回の地震では正直「死」を覚悟しました(職場のビル自体は大丈夫でしたが、あちこちの壁にヒビが入っています。今また地震の揺れが来てます。未だ安心は出来ませんね。)。 で、激震の最中にふと「1939年の頃は、国民は毎日のようにこういう死の恐怖に怯え、戦っていたんだな」と感じました(天災(地震)と人災(戦争)では意味がまるで違うのでしょうけど。後者の方が明らかに「凶悪」ですよね)。  また地震(余震)の揺れです(17時41分)。

by koten (2011-03-11 17:49) 

koten

(続けます)

次のピッチ関係の記事として、こういうことを考えていました。(計算間違いがあったら御指摘ください。)
----------------------
A=432(Hz)にするとどうなるか?

C=432*3/5=259.2Hz(3で割り切れる数)
D=259.2*9/8=291.6  (同上)
E=259.2*5/4=324(同上)
F=259.2*4/3=345.6(同上)
G=259.2*3/2=388.8(同上)
A=432(基準音、3で割り切れる)
H=259.2*10/9=288(同上)

純正律の「白鍵」 につき、全て「3」で割り切れる数字になる。

では黒鍵はどうするか?

----一例(長3度主義)------------
F#⇒Dに対して純正長3度とする
F#=291.6*5/4=364.5(3で割り切れる数、すなわち364.5/3=121.5 ←これも3で割り切れます。)

C#⇒Aに対して純正長3度とする
C#=432*5/4=540

B♭⇒(上音の)Dとの関係で純正長3度が出来るようにする
B♭=291.6*4/5=233.28(実際は2を掛けて466.56、いずれも3で割り切れる)

E♭⇒(上音の)Gとの関係で純正長3度が出来るようにする
E♭=388.8*4/5=311.04(実際は2を掛けて622.08、いずれにしても3で割り切れる)

G♯⇒Eに対して純正長3度とする
G♯=324*5/4=405(3で割り切れる。)

---キルンベルガーⅠの場合の黒鍵------------
B♭⇒(上音の)Fとの関係で純正5度が出来るようにする
B♭=345.6*2/3=230.4(実際は2を掛けて460.8、いずれにしても3で割り切れる)

E♭⇒(上音の)B♭との関係で純正5度が出来るようにする
E♭=460.8*2/3=307.2(実際は2を掛けて614.4、いずれにしても3で割り切れる。)

A♭⇒(上音の)E♭との関係で純正5度が出来るようにする。
A♭=614.4*2/3=409.6(3で割ると136.53333333333333333333333333333・・←これがA♭の神秘? 3が永遠に続くが、1+3+6+5+3+3+3・・・が、「3の倍数で有り続ける」ことに注目!!)

D♭⇒(上音の)A♭との関係で純正5度が出来るようにする。
D♭=409.6*2/3=273.06666666666666666666666・・・・・(同上、6が永遠に続くが、2+7+3+6+6+6+6・・・が、「3の倍数で有り続ける」ことに注目!!)

F#⇒Dに対して純正長3度とする(同上)
F#=291.6*5/4=364.5(同上)
---------------
こんな感じです。「3で割り切れる数を貫く」のが西洋音楽の伝統だったのかな、などと感じた訳です(計算間違いがあるかもしれませんが(汗))。

 432という数が元々9(すなわち3*3)で割り切れる数なので、「(上記結果は)当たり前ジャン!」と言われればそれまでなのですが、A=440にしてしまったことで、こういう「当たり前」のことも分からなくなってしまったのかな、というのが最近の所感です。(計算間違いが無いかが心配(汗))
by koten (2011-03-11 18:13) 

ogawa_j

今回の地震には驚きましたね。震度5か4でこれですから、7とか8が来たら、冷静でいる自信がありません。

ところで、こんな時になんですが、医療用音叉は面白いですね。2の乗数のものが多いことも興味を惹きます。十進数や麻雀の点数を思い浮かべたりして(恥)。128 Hzってどう聞こえるんだろう?
by ogawa_j (2011-03-11 18:16) 

koten

(追記):こういう非常事態時にこういう呑気な記事を書いているのも有る意味不謹慎かなとも思ったのですが、今回の地震で「人間なんてチッポケな存在なんだな(&何時あの世に行ってもおかしくないな)」としみじみ感じたので、(何時「絶筆」が来ても良いように)敢えて書いてみました。
by koten (2011-03-11 18:21) 

koten

ogawa_j さん

 どうもどうも、コメントありがとうございます。
 こんな時だからこそ、こういう話題が何かの癒しになったら幸いですよね(しみじみ)。あと、今回の地震で電話&交通が完全に止まってもインターネットだけはしっかり生きて(?)いたので、改めてインターネットの凄さ(偉大さ?)に感心した次第です(真面目な話、「感動」すら覚えましたね(笑))。

>医療用音叉は面白いですね。2の乗数のものが多いことも興味を惹きます。十進数や麻雀の点数を思い浮かべたりして(恥)。128 Hzってどう聞こえるんだろう?
・・・そうですよね、まるでコンピュータのような数値の設定の仕方に、私としては、半分は感心&半分はあきれた(爆)って感じでした。 音楽用の音叉と比べると何か相当にパワーが強いみたいですからね。一度は試して?みたい気もします(一般人には売ってくれなさそうな雰囲気を感じますが(汗))。そういえば麻雀(リアル人間対戦)は久しくやってないですね(笑)。
by koten (2011-03-11 18:35) 

koten

ただいま夜の8時過ぎ、相変わらず交通機関はストップ、外は救急車等のサイレンがワンワンなっていて(ヘルメット被って歩いている人もいます)、職場のビルも(ビル内の人の帰宅困難(帰宅難民)に鑑みて)緊急措置を講じてくれました(明日の朝まで残っていて良い&空調等使えるとのこと。)。 ただ、食料がない(コンビニ等もとっくに在庫無し)のが辛いところですかね。 非常用カンパンが机の中から出て来たのですが、賞味期限が2009年11月になっているし(汗)。まぁこの際、贅沢は言っていられないか(←喰うのか私?(汗)) 

>半分は感心&半分はあきれた
・・・今振り返ってみると、このブログ立ち上げたことも自分自身に対して「半分感心&半分あきれた」って感じですね(自爆)。ある意味クレイジーですよね。でも実際、レベルの高い人達が集まってきてくれて本当に良かった! 読者の皆様には本当に感謝しております(しみじみ)。今は、このブログ立ち上げて本当に良かったと実感しております。
 あぁ、また余震です(20時21分)。 しかし、小心者の私が良くこんなブログ立ち上げたなって思いますね、、、やはり半分じゃなくて「8割あきれ」っってところですかね(自爆)。
by koten (2011-03-11 20:25) 

Enrique

kotenさん、地震お見舞い申し上げます。帰宅出来ましたか?都内にいる私の娘もたまたま自宅にいて無事のようです。

私アタマが固いと言われても一向に構いません。このピッチ周波数値神秘論?に全然意味が無いことを心ある人は理解しています。REIKOさんとかカシコイからとうに察知して近寄りませんよね。

自然の力は偉大で人間の存在などちっぽけなものです。人為的に決めた1Hzの単位には特別な意味はありません。1Hzというのは振動が1秒間に1回サイクルするということです。1秒という時間の単位は人為的に決めたものですから、1Hzに絶対的な意味はありません。音楽的に意味があるわけでもないですよね。ですからその周波数の値がどんな数字の倍数であってもそれに特別な意味がある訳がありません。

周波数がマトモに測れるようになったのもせいぜい20世紀に入ってからではないでしょうか。A音440Hzに決めたというのも、そういう背景も大きいのでしょう。それまでは決める手だても守る手だても無かったのではないでしょうか(音叉もしくはオルゴールの櫛歯のようなもので決めた?)。いずれにせよ意味があるのはその比率のみです。百歩譲って、その数字のおマジナイに付き合っても3の倍数というだけで、ミーントーンや純正律で不可欠な5の倍数の議論がないではないですか?

A音440Hzというのはキリのいいところで決めただけと思いますよ。実際古楽は415Hz、オケは442〜444Hz位でも演奏されているようですし、高め・低めが好きと言う人があっていいでしょう。

あまりいい例えが思いつかないですが、例えば人工的に決められた1mという長さの単位を日本やアジア諸国は厳守しました。でも、決めた当のフランス始め欧米主要諸国はあまり守りません。我が国でも建築分野では尺を使っていますね。確かに、30cm前後の尺度は身の回りで扱いやすい寸法ではありますが、1尺は30.3cmだから3で割り切れる数字だから良いとは言わないですよね。1フィートも30cm前後ですから洋の東西を問わずこういう尺度感覚は共通なのでしょう。

ピッチに関しても長年の人類の嗜好で「このくらいの高さがよい」というものはあってもいいと思いますが、声の高さも人により違いますし頭蓋骨の固有振動数も異なります。1Hz単位で特定の周波数が良いというのはアリエナイですね。
by Enrique (2011-03-11 21:53) 

夢笛myu

楽器のピッチに関しては、やはり相対関係が重要で、絶対的な高さ云々は、実際に音楽を楽しむ場面においては余りシビアに捉えても意味ないのではと思います。ピッチが気温に左右される管楽器(リコーダーなど)では、長い曲の場合だと終りの方が吹き始めの時よりピッチが上がっているのはよくあることです。ギターで加わっている時はうろたえる事がよくあります。リコーダーだけならみんなしてしてピッチが上がるので特に問題はないのですが。(この場合のピッチの上がり下がりはせいぜい1ヘルツ以内の僅かな動きだとは思いますが。)
by 夢笛myu (2011-03-11 23:43) 

koten

Enriqueさん、夢笛myuさん、コメントありがとうございます。

 どうにか帰宅出来ました。帰宅後にテレビニュース(東北地方太平洋沖地震情報)を見て改めて驚いています。こんな状況ですので、ピッチ論の議論はしばらく保留にしたいと思います。 

 今回の地震の全ての犠牲者のご冥福をお祈りし、全ての被災者の皆様に心よりお見舞い申し上げます。皆様の家族・近親者・友人・知人が無事でありますよう、心から願っております。
by koten (2011-03-12 19:01) 

REIKO

>REIKOさんとかカシコイからとうに察知して近寄りませんよね

あ、いえ、そういう事じゃなくて・・・(^ ^;)
自分は数字が超苦手で、「二桁のセント値足し算引き算」だけで精一杯なんですよ。
それで三桁とか、比とか、小数とか、まして対数なんて、脳ミソの守備範囲を完全に超えてるんですね!
絶対音感もないから、415も432も440も442も、単独で聴いた時は、全く区別付かないし!(爆)

それよりも、II←→IでA音の高さが異なるキルンベルガー音律では、Aを基準にピッチを決められると、本当に困りますね。
ひょっとしてこれが、KBI&IIが駆逐された原因だったりして!?

オーケストラなどで、演奏が白熱して楽器の温度が上がってくると、管楽器はピッチが上がり、弦楽器は下がる(弦が伸びる?緩む?)って話は聞いたことありますね。
逆なんで困るそうです。
by REIKO (2011-03-12 19:06) 

REIKO

大変失礼いたしました。
私がコメントを書いている間に、kotenさんのコメントが書きこまれたようで、私も自分の投稿後、新たにkotenさんのコメントが上に表示されているのを見落としたまま、こちらのサイトを離れてしまいました。
不手際を重ねてお詫び致します。
拙コメントは削除していただいて結構です。
ご迷惑、お手数をおかけして申し訳ありません。
(まだ余震が続いていますので、ご家族共々気をつけて過ごされますように)
by REIKO (2011-03-13 16:51) 

koten

 REIKOさん、コメントありがとうございます&ドンマイっす。(遅レスすみませんです。)

 震災につき、大津波が去った後も、東北地方の被害、福島原発事故、余震注意、物品買い占め騒動、計画停電など、色々と予断を許さない状況ですね。皆様くれぐれもお気をつけてお過ごしください。
by koten (2011-03-15 21:32) 

fmfmnu

1939年ロンドンの会議で平均律が推奨されたという記述のある文献を見つけることができなかったのですが、Web上で見られるものが何かありましたらお教えください。
by fmfmnu (2011-03-20 17:16) 

koten

fmfmnuさん、はじめまして。コメントありがとうございます。

>1939年ロンドンの会議で平均律が推奨されたという記述のある文献
・・「文献」につき、私が最初に発見し且つ唯一の資料となるのが、本文中で挙げた「理科年表」(国立天文台編)の記述(物理/化学部の「楽音の基本周波数」)です。この記述と、インターネット上で度々見かけた「1939年ロンドンの会議で平均律が「標準音律」として決められた」旨の記述をもとにしております。ちなみに理科年表の記述の変遷については、下記サイトで記事にされております。
http://common.dendrocacalia.org/blog/archives/407

 ただ、平均律(12等分律)の「標準音律化」に関するインターネット上(日本のサイト)の各記述は「書いては消され」が繰り返される傾向を感じており、また、現在の日本の各種サイトの記述では、1939年のロンドン国際会議が「単に基準ピッチを決めるための会議であった」的な雰囲気を感じます。これだと「1939年のロンドン国際会議の前に既に平均律(12等分律)が標準音律として定められていた」ことにもなりかねず、「では何年頃にそう定められたのか?」という点で依然として疑問が残ります。ですので、私としても是非とも『真実』を知りたいと思っているところです。

 理科年表の「楽音の基本周波数」に載っている表では、(1点)イの値のみならず、平均律(12等分律)に基づく他の11種類の音の周波数値、及びその1,2,3,4オクターブまで下の音と、1,2,3,4オクターブまで上
の音までの周波数値までもれなく掲載されております。ちなみに2点cの値は523.25Hzとなって、本文中に記載した528Hzから可成りずれます。

 総じて、現在の私の考え(推測)としては、1939年のロンドン国際会議で平均律が「強制音律」として定められた、という(仮説的)結論になってしまう、というところです。
http://meantone.blog.so-net.ne.jp/archive/c2301159250-1

by koten (2011-03-20 22:23) 

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