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週刊(習慣?)音律マガジン第14号-キルンベルガー演奏随時up [キルンベルガー音律(第1、第2、第3)]

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 キルンベルガー第Ⅱ音律ピアノ、高音の調律が早くも狂いはじめてましたが、今日セルフで直しましたので、点検?も兼ねて少しupいたします。

 ええと、最初はこれです。Tさんからリクエストされていたのですが、これが意外とナカナカ間違えやすくて・・・この演奏もミスが頻出してますがご勘弁を(Tさん、お約束?通りupしましたので)。

 曲は「ソナチネ」曲集に入っているクレメンティの作品36の1ハ長調第1楽章です。


次はこれです。ブルグミュラーの25の練習曲から「素直な心」・・大事なところトチッてますがご勘弁を(汗)

 うーむ、以前にupしたミーントーンピアノの場合よりも、派生音の音程やFmのコードの響きが良いと感じますね。。。KBⅡの勝ちですかね。。

続きです、「アラベスク(イ短調)」・・例によってまた最後の和音間違えてしまいました(汗)


 これはミーントーンと互角ぐらいですかね・・ただ、イ短調ながらKBⅡの狭い5度も殆ど気にならない感じはします。

続き、第4曲目「子供の集会(ハ長調)」

ペダルなしで弾いているので3度音程の指ワークの荒さがバレバレですが、まぁ勘弁してください(汗)。

さて、いよいよ問題の曲、第1小節目でいきなり狭いD-Aが出てきます、第7曲目の「清い流れ(ト長調)」

 いかがでしょうか? 小生、最初の内は狭いD-Aに「うーーーん?」と疑問の感があったのですが、慣れてくるにつれて「これもアリかな」と思えるようになって来てしまいました。。。

そして最大の?問題曲、第19番「アベマリア」・・この曲は「イ長調」なので長3度が余り綺麗ではありません。しかも5度が11セントも狭いと来ています(汗)・・さぁ、どうなることでしょうか?

 さぁいかがでしたでしょうか?・・・後半のppのC♯の和音はミーントーンよりも綺麗ですよね。ただ、これは大分票が割れるのかな、という気はしてます。

 では今日はこんなところで・・・みなさま良い休日&音楽ライフを!!

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REIKO

一曲目のような「ドミソ」フレーズは平均律だと音痴になりやすいので、KBIIだと良い感じですね。
作品36-3も向いてますよ。(打って鳴らしてみました)
「清い流れ」「アベマリア」も心配したほどじゃないですね。
狭い五度は、弱く弾けば大丈夫ってことだと思います。
鍵穴近くの、人間の耳がピッチに敏感な音域(会話で使う音域)で、他の音が混じらずにある程度強く弾くと、マズイんですよ。
他の音(協和音でも不協和音程でも)と同時打鍵すると目立たないし、また「広い四度」は「狭い五度」より若干気づきにくいようです。
でもブルクミュラーは「タランテラ」が苦しいんですよね・・・D-A連打されると途中で嫌になってきます。
終止和音も汚いし・・・(せめて最後、ユニゾンや三度で終わってれば)
「天使の合唱」も、ペダルを踏むとちょっと濁るような。

ピアノ曲とKBII、昨日まとめて検証したんですが、モーツァルトの「トルコ行進曲」とk.310第1楽章が、(楽譜見てキツイと思ってましたが)意外と良好でした。
狭い五度がむしろ効いています。
ただモーツァルトは(ベートーヴェンとは違って)、狭い五度「対策」をしている形跡が全く見られないし、KBII御用達フラット4つの調では書いてないなど、「II」ユーザーとするには根拠が乏しいと感じますね。
ただ「II」でも「悪くない」程度には、考慮して書いてるかもしれません。

その他・・・
メンデルスゾーン・・・無言歌集「春の歌」⇒旋律がオカシイ、全然ダメ(彼はIIではありませんね)
ブラームス・・・ラプソディロ短調⇒(Bダブルフラットあったんですが)Iでは苦しいし、IIでも何か響きにまとまりがなく、さっぱりシマラない
リスト・・・「マゼッパ」「ラ・カンパネラ」「愛の夢第3番」⇒全てOK!旋律&和音共に良好!すごく綺麗!!
ドビュッシー・・・「子供の領分」「版画」⇒全曲OK、美しい!!特に「版画」は絶品!こんなに素敵な曲だったのかと思わず聴き惚れる♪
ラヴェル・・・「水の戯れ」⇒最高!!!!!呆けるほどの透明感と美しさ・・・!
★「版画」にしろ「水の戯れ」にしろ、印象派主義を確立した作品が18世紀のキルンベルガー音律ではマズイと思うんですが(笑)、あれだけ色んな和音をかき鳴らしておいて、不具合が出ないなんて偶然とは思えないです。
考えてみれば、チマチマと五度を調整して、ほんの少しピタゴラス長三度を「軽減」したような、しみったれた(笑)音律より、「ドーンと五度純正」の方が、はるかにスッキリしてるわ!
(私、ナイトハルトって、一緒に食事して1円まで割り勘にするような男だと思ってます、嫌い!)
長三度にこだわるなら、ミーントーンみたいに完璧にそれを優先させるべきと思います。
中途ハンパはダメよ~~~♪\(^ ^*)


by REIKO (2011-02-27 01:42) 

koten

REIKOさん、いらっしゃいませ

( ^-^)o旦~~ ♪


>一曲目のような「ドミソ」フレーズは平均律だと音痴になりやすいので、KBIIだと良い感じですね。
・・・1曲目のクレメンティ、イタリア生まれで活動は(ミーントーンの国の?)英国ですよね・・KBIIを知っていたのでしょうかね・・ま、色々な事業を手がけていたクレメンティであれば当然(大ベストセラー書である)「純正作曲の技法」くらいは入手して読んでいたと考えてよさそうですよね。

>作品36-3も向いてますよ。(打って鳴らしてみました)
・・・なるほど、帰ってから確認してみますね(このレス、某ネットカフェで書いてます(笑))

>「清い流れ」「アベマリア」も心配したほどじゃないですね。
・・・私的には、「清い流れ」は殆ど違和感なしなのですが、「アベマリア」が未だ少し違和感あるかな、って感じですね。体内調律がよりKBⅡ寄りになれば違和感なくなりそうな気もしてますが。

>でもブルクミュラーは「タランテラ」が苦しいんですよね・・・D-A連打されると途中で嫌になってきます。
・・・生ピアノで弾くとまた違うかも知れませんね(あるいはここからKBⅠとか?・・・KBⅠだとD-Aは更に狭いですが、「より単純な整数比」になりますからね。)。楽譜に「悪魔の踊り」という(レッスン時代の)書き込みがありますので、もともとD-Aの狭い5度を想定した「デモーニッシュ」な曲想をイメージしている可能性が大であると私は推測しています。なので、「調性格」論につき、少なくともニ短調については「純正律ないし純正律に近いKBⅡ」の狭いD-Aを意識した曲が沢山存在する、ということが言えるのではないか、と感じる今日このころです。
 チェンバロレッスン時代に言われたのですが、「○○さん、綺麗なだけが音楽ではないのよ!(怒)」という先生の言葉(かなり厳しい口調で言われました)は今でも心に残っております。おそらくピアノ音楽でも同様であろうと思われます。

>「天使の合唱」も、ペダルを踏むとちょっと濁るような。
・・・私、これはレッスンでやった記憶がないので、この曲に行く以前に(ピアノの先生が怖くて)辞めてました(爆)。あれは小学生の頃だったなぁ・・(走馬灯)

>モーツァルト・・・見られないし、KBII御用達フラット4つの調では書いてないなど、「II」ユーザーとするには根拠が乏しいと感じますね。ただ「II」でも「悪くない」程度には、考慮して書いてるかもしれません。
・・・うーん、深いですね、モーツァルトは。ただ、フラット4つの調では書いてないけれど、ヘ長調のソナタで(途中で)ヘ短調に転調する曲が何曲かありましたよね(?)・・・、もっとも、ヘ短調は「ミーントーンの守備範囲(でもある)」って説もありますからね・・。決め手にはならないか、、ううん。変ロ長調や変ホ長調の曲で途中に同主調転調でもあれば話が変わってきますよね。


>メンデルスゾーン・・・無言歌集「春の歌」⇒旋律がオカシイ、全然ダメ(彼はIIではありませんね)
・・なるほど。メンデルスゾーンは楽譜はあるけど、小生、少なくとも今は「想定音律」探る気にはなれないですね・・なんでだろ(笑)。それこそバロッティあたりだったりして。

>ブラームス・・・ラプソディロ短調⇒(Bダブルフラットあったんですが)Iでは苦しいし、IIでも何か響きにまとまりがなく、さっぱりシマラない
・・・ううん、ブラームスって、シューマンやショパンやリストなどと交流あったんですよね確か。「新古典派」といわれるくらいだから、何か「それらしい音律」使っていて欲しいですよね(笑)。ヴェルクマイスターとかだったら・・・って、そういえば、「ヴェルクの歴史と平均律との関係」についてもネット上で論文が公表されてますね。これも記事かかないと(汗)。

>リスト・・・「マゼッパ」「ラ・カンパネラ」「愛の夢第3番」⇒全てOK!旋律&和音共に良好!すごく綺麗!!
・・・あ、リストがKB使えることはmixiかどこかで聞いた記憶がありますね。

>ドビュッシー・・・「子供の領分」「版画」⇒全曲OK、美しい!!特に「版画」は絶品!こんなに素敵な曲だったのかと思わず聴き惚れる♪
・・・ドビュッシーについては「新証拠?」を発見しましたので、家に帰ったら表の世界で記事書こうと思います。

>ラヴェル・・・「水の戯れ」⇒最高!!!!!呆けるほどの透明感と美しさ・・・!
・・・あーーー、これも聴きたいなぁ。私じゃとても弾けないので、up期待してます。

>★「版画」にしろ「水の戯れ」にしろ、印象派主義を確立した作品が18世紀のキルンベルガー音律ではマズイと思うんですが(笑)、あれだけ色んな和音をかき鳴らしておいて、不具合が出ないなんて偶然とは思えないです。
・・・いやぁ、どうしましょうかね(笑)。あんまり「クラシック音楽界最大のスキャンダル」とか騒ぎ立てない方が良いでしょうかね(汗)。まぁ、ネット上の話題なんて、いくら騒ぎ立てても「上の人」はスルー(見てみないフリ)するだけかもしれませんが。

 (余談:このブログもあんまり「オチャラケ」ないで真面目な論調のブログにすれば良いのかも知れませんが、音律問題の余りにも大きな「根の深さ」に鑑みると、今の路線を続けていた方が無難かな、と考えています。真面目な論調での記事はREIKOさんやEnriqueさんにお任せいたします(いわゆる「手柄」はどうぞ持って行ってください)、ということで(爆))。

>考えてみれば、チマチマと五度を調整して、ほんの少しピタゴラス長三度を「軽減」したような、しみったれた(笑)音律より、「ドーンと五度純正」の方が、はるかにスッキリしてるわ!
>(私、ナイトハルトって、一緒に食事して1円まで割り勘にするような男だと思ってます、嫌い!)
>長三度にこだわるなら、ミーントーンみたいに完璧にそれを優先させるべきと思います。
>中途ハンパはダメよ~~~♪\(^ ^*)
・・・いいなぁ、ズバっと斬れるREIKOさんの性格がうらやましいですよ私。同じO型でどうしてこうも違うか(爆)
by koten (2011-02-27 15:58) 

REIKO

ベートーヴェンの「熱情」で、KBIIからIへの調律替えに気づいた経緯について、ブログ記事を書きました。
(譜例、音サンプル付き♪)
http://handel.at.webry.info/201103/article_1.html

ワルツやエチュードでKBI&IIを大いに使ってると思われるショパン、ソナタ第三番ロ短調を聴いてみたら、IIでも破綻してしまいました・・・
第一楽章、最初から何となくしっくりこない感じ(和音の響きに違和感があるなど)でしたが、長調の第二主題が出たところで完全に音痴ピアノに・・・(^ ^;)
A音に気をつけて音を配している形跡もなく、この曲はKBII&I想定でないのは確実です。
やはりソナタをKBI&IIで書くのは難しいんでしょうか・・・ここに来て「楽聖」ベートーヴェンとの格の違いがあらわになりましたね。
で、試しにKBIIIにすると劇的に改善し、クリアな響きはほぼそのままに音痴解消!
ただヴェルクIIIでもそれなりに良いし、音律特定は難しい気もします。
ヤングは若干、平均律臭い「鼻をつまんだ」ような音になり、イマイチですね。

ロ短調はベートーヴェンがソナタを書いてない調なので、もしやKBIIが苦手なのかと心配になり、例の曲集第2巻24番ロ短調を聴いてみましたが、こちらは良好、とても美しく不具合も出ませんでした。
★第2巻のベーレンライター版、全音から出ているA稿(ロンドン自筆譜)・B稿(アルトニコルの手稿譜)を併録しているのを買いました。
8番はどっちも嬰ニ短調でした・・・(ToT)
ダブルフラット出ないよぉ・・・♭♭♭♭♭
17番は、どれも変イ長調でダブルフラット箇所がありますが。
でもこの曲がKBIで演奏できるのは、単なる偶然かもしれないです。
ただ、(例えば)二長調の5番は、1巻ではKBIIだとマズイ箇所が多いが、2巻の方は上手く書かれていますね・・・う~~~ん・・・
by REIKO (2011-03-05 05:21) 

koten

REIKOさん、いらっしゃいませ~
(* ^_^)o旦~~ ♪

 記事通知ありがとうございます! 早速読ま&聴かせて&コメント書かせていただきました。ここの読者もいち早くGOです(笑)。コメント中に書かせていただきましたが、最近、本当に「想定音律」の発見(発掘?)作業は、(その作曲家(芸術家)の名誉にとっても)非っっっ常ーーーーに重要な作業だなぁとしみじみ感じている次第です。

>ワルツやエチュードでKBI&IIを大いに使ってると思われるショパン、ソナタ第三番ロ短調を聴いてみたら、IIでも破綻してしまいました・・・
>A音に気をつけて音を配している形跡もなく、この曲はKBII&I想定でないのは確実です。
 ・・・なんと! ロ短調って「(主和音が純正短三度になる)KBⅡがぴったりでは?」というイメージがあったのですが、(あの)ショパンですらそうでない場合があるという訳ですね。
>試しにKBIIIにすると劇的に改善し、クリアな響きはほぼそのままに音痴解消!
 なるほど、やっぱりショパンの楽譜買わなアカンかなこれは(笑)

>ただヴェルクIIIでもそれなりに良いし、音律特定は難しい気もします。
 ショパンは1回のコンサートで4台だか5台だか(←ここハッキリさせた方が良いですよね(汗)・・どなたか情報ください(笑))のピアノをそれぞれ違う調律にして弾いたらしいですからね。そのコンサートの「演目」や「曲順」などが分かれば、「どの曲がどういう調律だったか?」、「どういう順番でピアノ(つまりは音律)を変えていったか?」とか分かるようになるんじゃないですかね。演目については当時の記録が残っているという話をどこかで聞いたことがあります。おそらく1台のピアノで「複数曲」を弾いたはずですよね。で、音律の判別が難しい曲については、連続する演奏曲の「共通項」的ないし「最大公約数」的な音律を割り出せば良いのかなと考えております。これなら、私なんかよりずっと耳の良いREIKOさんであれば出来ちゃうでしょ?(笑)。私的にはこれにも凄くロマンを感じますね。

>ロ短調はベートーヴェンがソナタを書いてない調
・・・うわ、これも凄く意外ですね。ロ短調って「KBⅡの独断場では?」とすらイメージ(妄想?)していたのに、ベートーベンが作っていないとは! 作曲上どこがネックになるのでしょうかね・・・不思議だ。

>例の曲集第2巻24番ロ短調・・・こちらは良好
・・おお、それは良かった(笑)。私も後で試してみますね。

>8番はどっちも嬰ニ短調でした・・・(ToT)
・・・うーん、バッハはダブル♭でⅠへの調律変更示唆という考え方(表示法のアイデア)を持っていなかった&その表示法を楽譜上に「明記」し始めたのは後の作曲家だったってことですかね。

>でもこの曲がKBIで演奏できるのは、単なる偶然かもしれないです。
 いやいや、そんなに弱気になられずに(笑)・・・バッハも鍵盤楽器の白鍵をJust Intonationにする使用法を(曲によっては)採用していた(か否か)、というのは非常に重要な事項だと思いますので。

 いやぁ、それにしても本当に面白いですね。音律の研究は(しみじみ)。
by koten (2011-03-05 11:30) 

REIKO

>ロ短調/ショパン/ベートーヴェンがソナタを書いてない

ひょっとしてベートヴェンは、純正短三度が「広すぎる」のを嫌ったのかもしれないですよ。
ピタゴラス短三度に慣れると、純正~はバカ広くて明るすぎ!(笑)
ショパンの3番は、ロ短調といってもすぐにゴチャゴチャと臨時記号がつくし、調性はあまり関係ないかもしれないです。
ただ先日、ピアノ音楽関係の本を見てたら、ロマン派のピアノソナタに関し、「ベートーヴェンがソナタを書いてない調で云々・・・」な記述があり、そういう見方があるのかと思ったもので。
例えば、嬰ハ短調でソナタを書けば、「月光」と比較されちゃいますよね・・・
ロマン派の作曲家にとってベートーヴェンは、理想・目標である一方、高い壁であり、目の上のタンコブだったんでしょう。

>コンサートの「演目」や「曲順」などが分かれば

そうですね、楽譜以外の情報・記録があれば、それも有力な手がかりになりますね。
しかし、ショパンオリジナルの音律・・・とか使ってたら難しいですね。
まあ、「およそこんなタイプの音律」くらいは分かるかもしれません。

>例の曲集
1巻が、絶対にKBIIでは「ない」事例を見つけました。
20番イ短調フーガの16小節目、下からE・D・Aの同時打鍵!
どんなに耳が鈍感な人でも、ここでズッコケます。(爆)
しかもここは、音をズラして弾くような箇所じゃないので、ゴマカシ不能。

>バッハはダブル♭でⅠへの調律変更示唆という考え方(表示法のアイデア)を持っていなかった&その表示法を楽譜上に「明記」し始めたのは後の作曲家だったってことですかね

2巻17番はどの版も変イ長調でBダブルフラットがあるので、まだ望みはあります。
で、この曲のフーガで不具合(と私は感じたが、人によっては許容範囲?)和音は、構成音が「熱情」の例の箇所と同じことに気づきました。
今考えているのは・・・
●2巻がKBII想定でなかったとしても、ベートーヴェンはこの曲集(勉強したことは周知の事実)をKBIIで弾いたはずである
⇒ベートーヴェン的には、この和音の濁りが気になり、何とかならんかと思う
⇒Bがダブルフラットだなあ・・・などと思っているうち、私が「熱情」で考えたのと同じパターンで、試しにKBIにしてみた
⇒和音が綺麗になり、他に不具合が出ない、プレリュードも大丈夫
・・・「この表示法、便利やん!いつか使てみよ」となったのかもしれない、と。

このように気づいたのが、ベートーヴェンだけだったのか、それとも他にもいたり師匠から弟子へと伝授されるなどして、18世紀後半にある程度広まっていたのかは、他の作曲家の楽譜を調べないと何とも言えないですね。
なお例の曲集が全曲出版されたのは、19世紀初頭で、それまでは一部の曲を除き、手稿譜での伝承だそうです。
ハイドンって例の曲集勉強したんですかね・・・?
(鍵はハイドンだな・・・と踏んでいますが)

あ、それで「熱情」のKBI演奏、アップしました。
http://handel.at.webry.info/201103/article_2.html
音律が良いと、演奏(打ち込み)もし易い&良く出来ると思いました。

by REIKO (2011-03-10 11:35) 

koten

REIKOさん

>ひょっとしてベートヴェンは、純正短三度が「広すぎる」のを嫌ったのかもしれないですよ。
>ピタゴラス短三度に慣れると、純正~はバカ広くて明るすぎ!(笑)
・・・ぎょえぇぇ~~!!(爆) 純正短三度が「広すぎる」って感想は初めて聞きますわ(驚)・・・いやいやいやいや、何というか「発想が凄い」ですよ。これは思い浮かばなかったです。
 ううん、逆に言えばバッハは結構ロ短調曲書いてますので、純正短三度とは「上手くつきあっていた」ってことですかね。

>ロマン派のピアノソナタに関し、「ベートーヴェンがソナタを書いてない調で云々・・・」な記述
 そういえばリストもロ短調のピアノソナタ作ってますよね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%BD%E3%83%8A%E3%82%BF_(%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88)
>現在ではロマン派史上、最も重要なピアノ曲とまで呼ばれるようになった
とか書かれてますね。

>ロマン派の作曲家にとってベートーヴェンは、理想・目標である一方、高い壁であり、目の上のタンコブだったんでしょう。
・・・これについては激同ですね(笑)

>>例の曲集
>1巻が、絶対にKBIIでは「ない」事例を見つけました。
>20番イ短調フーガの16小節目、下からE・D・Aの同時打鍵!
・・・先ほど生チェンバロで確認しました。確かに相性悪そうですね(汗)。ちなみに私的には、次の2声和音、つまり下からD・Eの和音の方がより気になりました。 20番のフーガは最後に「足ペダル」がないと弾けない音(Aのオルゲルプンクト)があるので、オルガンを想定している感がありますよね。なのでミーントーン想定ですかねこれは・・・・ただ、20番はD♯とE♭の両方の音を使っているんですよね、、、、いつもながら全く悩ましいことで(汗)。

 お返し(別名「反作用」(笑))情報を書きますと、(7曲の)トッカータ集の内のト長調の曲の最終楽章のフーガの4小節目の2声部目の入りのG・Dの和音は、どうもミーントーンでは「収まりが悪い」気がしてます。ここは純正な和音が欲しいので、KBⅡを有力視してます。

★KBⅡのA音について
>⇒ベートーヴェン的には、この和音の濁りが気になり、何とかならんかと思う
>このように気づいたのが、ベートーヴェンだけだったのか、それとも他にもいたり
・・・KBⅡって、ある意味「凄く特殊」な調律方法なんですよね。
 具体的には、(「純正作曲の技法」中にも示唆されていますが、)A音を「一番最後」に調律するのです。最後の最後にA音のピッチ(いわば基準ピッチ)が決まる(!)のです。Aの音叉を持っていた場合、それでKB「Ⅰ」を調律することができますが、KBⅡの場合は、Aをその音叉の音に合わせて調律を開始しても、最後にはAがその音叉の音から「ずれる」ことになります。
 ですので、鍵盤楽器の演奏家は皆「気づく」と思うのですよ、隠された「KBⅠ」の存在に・・・「なんでAがこんな扱いなんだ!?」って、「普通の人(笑)」ならそう感じるはずなのです。

 私はこれを「キルンベルガーの仕掛けた罠(キルンベルガー・マジック)」と密かに(笑)命名しています。ですので、最初にKBⅠを発表したキルンベルガーの書籍が例え日の目を見なくても、「純正作曲の技法」を読んでKBⅡを試した人で有ればKBⅠに気づいていたはず、と推測しています。

>ハイドンって例の曲集勉強したんですかね・・・?
・・確かモーツァルトがバッハやヘンデルを知ったのは、「エステルハージ家に通ってたから」ではなかったでしたっけ?(←あぁ記憶が(汗))・・ハイドンはエステルハージ公爵家に仕えていたので、上記事項が正しければハイドンも当然知っていたことになりますね(ただ、ハイドンは「エマヌエル・バッハ」の影響うんぬんは良く聞きますが、大バッハの影響うんぬんって余り聞いたことないですね、言われてみると)。

>あ、それで「熱情」のKBI演奏、アップしました。
・・・聴かせて&コメント書いてきました~。あれ全部聴きたいですね(笑)。まさにグッドジョブですね(祝)。
>音律が良いと、演奏(打ち込み)もし易い&良く出来ると思いました。
・・・聴く方も幸せになれますよね(笑)。

by koten (2011-03-11 00:14) 

koten

ショパンとリスト(←1歳違い)との関係について非常に面白い記事を見つけました。
http://yoshim.cocolog-nifty.com/office/2011/01/post-513e.html
 いやあ面白いですね。正に(どろどろの?)人間模様(笑)。
by koten (2011-03-11 12:39) 

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