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【続】ヘンデルがチェンバロ曲で使用した音律(仮説) [最適音律を見極める基準(仮説)]

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鍵盤楽器用のミーントーンの音程(各音名)とウルフ5度(『狼』)の位置
C--G--D--A--E--B--F♯--C♯--G♯-『狼』-E♭--B♭--F--C

①『狼』を右に一つシフトさせる(=電子楽器でルート音を「G」にする)と?
C--G--D--A--E--B--F♯--C♯--G♯--D♯(←!)-『狼』-B♭--F--C
 ⇒E♭が「D♯」に変換される。(←ミーントーンの最大級の醍醐味でもある!)
  ウルフ位置が「D♯--B♭」間なので、悪い長(短)3度も右にずれる。


②さらに『狼』を右に一つシフトさせる(=電子楽器でルート音を「D」にする)と?
C--G--D--A--E--B--F♯--C♯--G♯--D♯--A♯(←!)-『狼』-F--C
 ⇒さらにB♭が「A♯」に変換される。
  ウルフ位置が「A♯--F」間なので、悪い長(短)3度も右にずれる。

③さらに『狼』を右に一つシフトさせる(=電子楽器でルート音を「A」にする)と?
C--G--D--A--E--B--F♯--C♯--G♯--D♯--A♯--E♯(←驚愕!!)-『狼』-C
 ⇒さらにFが「E♯」(←!!)に変換される。(これに素直に「驚愕」できる人はセンスが良い(爆)。ちなみに「E♯」はFより42セント低い音である。)
  ウルフ位置が「E♯--C」間なので、悪い長(短)3度も右にずれる。
  ・
  ・
 以下同様

 ※これは現在の古楽界の「盲点」であるといえる(きっぱり!)。
(理由:いわゆる古楽関係の「上の人達」は、ミーントーンのウルフの位置を移動させていたのは「ヴァージナル音楽(ルネンサンス時代)あたりまで」と考えている感がある(下記サイト参照、ちなみにgooでの質疑応答の質問者はkoten君です(笑))。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%85%A8%E9%9F%B3%E5%BE%8B#.E8.AA.BF.E5.BE.8B.E6.9B.BF.E3.81.88

http://oshiete.goo.ne.jp/qa/4246594.html

 古楽の「上の方の人」になればなるほど、電子楽器を(オモチャ扱いして)小馬鹿にする傾向が強くなる。
 ほとんどの音律関係書籍でも、ここまで懇切丁寧には書いていない。
 電子チューナーだって、ミーントーンについては、コルグ社のもので「E♭」型のみならず「D♯」型のもプリセットされている程度であり、A♭、A♯の音ですらプリセットされていない(勿論「E♯」なんて望むべくもない・・・ああ何と言うこと・・←悲嘆)。
 ヘンデルのチェンバロ組曲は、レオンハルト氏が弾かないんだから「(おそらく)弾く価値がないんだろう」、と考えている人も少なからずいる(だろう・・・少なくとも昔はその雰囲気が強かった)。
 その他、音律関係書類のレア本化など、理由を挙げればキリがない。)

 ちなみに上記事項は、電子楽器関係者にも盲点であるといえる(きっぱり!)。
(理由:「取説」にはこんなこと一言も書いていない(はずだ・・・だってみんな真面目に音律を勉強していないんだもん(笑)・・だってそうでしょ? 真面目に勉強していれば、R社の最新作の電子チェンバロから(旧作ではちゃんと存在した)「音律のルート音変更機能」が消されるはずないでしょ?(←半ば本気で怒!))。

 ※※さらなる盲点は次の事項である。
「ヘンデルのチェンバロ曲は、ミーントーンのルート音を『一つ右側』に設定しないと美しい響きが得られない!!(・・・ことが非常に多い←リスク担保記載(汗))」
 つまり、嬰ヘ短調の曲は「♯3つだからルート音はAだね」と考えると中途半端に終わる。もう少し踏み込んで考える必要あり⇒そのためには楽譜の一音一音(ひいては全ての音)を調べる必要がある←超面倒(汗)、だれが好んでやるか、こんな作業?(でもやらなければ「幸せ」にはなれない・・・かもよ?(笑))

 続けます(汗)。
④さらに『狼』を右に一つシフトさせる(=電子楽器でルート音を「E」にする)と?
G--D--A--E--B--F♯--C♯--G♯--D♯--A♯--E♯--B♯(←驚愕!!)-『狼』-G
 ⇒さらにCが「B♯」(←!!)に変換される。
  ウルフ位置が「B♯--G」間なので、悪い長(短)3度も右にずれる。
  ここまでシフトさせて初めて、第6番嬰ヘ短調で使う「D♯」、「A♯」、「E♯」、「B♯」の全ての音が出揃うのである(祝)!
 これは第1番イ長調でも全く同様である。

 イ長調や嬰ヘ短調の曲を「ルートE(ホ)」のミーントーンにして弾くというのは盲点でしょ?(笑)
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REIKO

ふむふむ・・・そうするとこの嬰へ短調組曲の場合は、通常のウルフの位置(G#-E♭)を、時計回りで4つずらせば、破綻なく演奏可能ってことですね!
その位置を探り当てるには、調だけでなく音符の変音記号が手がかりになると。
確かにめんどくさいが、慣れれば「狼の適正位置」の見当を付けるのは、意外とすぐ出来る気もします。

ただ、電子楽器やDTMならともかく、生チェンバロで4つもウルフを動かすとなると、手間が大変だと思いますが。
例えば8'が2弦列+4’も付いてる5オクターヴの楽器だと、何本調律変えする必要があるのか?
ええとええと、もう計算できない・・・(^ ^;)
「上の人達」がウルフ移動に否定的なのは、現実面もあるのでしょうね。
そう言えば、調律変えができないオルガンの場合、ブクステフーデの前奏曲嬰へ短調BuxWV.146を、ト短調に移調して演奏してる録音が多いですね。
やはり当時、普通にはこの調は厳しそうです。
バッハの「インヴェンション」にもない調ですし。
♭4つのヘ短調はあるのにな~。

★今打ち込んでる「鍛冶屋」で、昨日ウルフをA#-Fにして鳴らしてたんですが、これで破綻なく演奏できても、どうも響きのまとまりが悪く、「具合の悪い鍛冶屋」みたいなんです・・・(笑)
このホ長調組曲の他曲を見ると「E#」が出てくるので、もう1つウルフを移動させた方がいいのでしょうかね?
今夜やってみます。
by REIKO (2010-12-03 21:06) 

koten

REIKOさん、コメント有り難うございます。
重要論点なので、表の世界で回答させていただきますね。
by koten (2010-12-04 23:04) 

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