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チェンバロ業界の「常識」をモダンピアノにシフトさせてみようとした話(物語風小話) [純正ミーントーン(ノーマル中全音律)]

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【要約】
 チェンバロを習って古典調律の良さが分かってきた青年は、自宅のアップライトピアノも「これは古典調律しかないでしょ!」と考えはじめました。調律師さんにその旨の電話をかけてOKをもらい自宅にやってきたピアノ調律師さん。「これから家のピアノがどんなに美しい和音になるのだろう?」とワクワクして期待に打ち震える青年。
 ところが、意外にも、調律師さんは直ぐに調律を開始してくれません。そして、調律師さんから「この青年はどれだけ本気か?」を試す問いかけが、何回にもわたって発せられるのです。幾重にも張り巡らされた罠(笑)、古典調律というゴールへ辿り着くための高い高いハードル。さて、この青年はこの試練を乗り切ってゴールに辿り着くことができるのでしょうか? 
 本ブログのクライマックスが今まさに始まろうとしています!

  (ここで、「続きは明日」とか書いたら読者の方怒るかな?(爆))



【キーワード】(別名:各調律師さん共通の「古典調律にして欲しい」対策マニュアル
 ※以下はあくまでkotenの推測です。ピアノ調律師の皆様方、内容に誤りがありましたら、正しい内容を教えてください。)

 <ベースとなる考え方>
 「平均律は、クラシック音楽史上『最高』の音律である。」

 <「ユーザがどれだけ本気か?」試験:レベルその1>
 「現代のピアノは、平均律で一番良く響くように設計されている。」
 「だから直ぐに元の平均律に戻したくなると思うんだけど、それでも良いんですか?」
 ⇒合格したらレベルその2を試す。ユーザがひるんだら平均律で調律
 
 <「ユーザがどれだけ本気か?」試験:レベルその2>
 「現代のピアノは、ピッチ(各音程、各弦のテンション)的にも平均律が一番ぴったりくるように設計されている。」
 「それゆえ、平均律で調律されているピアノを古典調律にすると、ピッチが直ぐに平均律に戻ろうとする。」「それでもやろうとするんですか?」
 ⇒合格したらレベルその3を試す。ユーザがひるんだら平均律で調律

 <「ユーザがどれだけ本気か?」試験:レベルその3>
 各調律師の自由に委ねられる??
 例:「平島さんの本の影響により、古典調律にすべきという意見は昔から出ていて、音大の学生でもそういう人が時々現れるんですが、結局は静まって行って、最後はみんな平均律で調律しますね。」

 ファイナル・クエスチョン:『あなたはそれでもやりますか?』

 ⇒合格したら紳士的に情報をユーザに提供し、古典音律で調律すること。なお、調律師の信条や技量に基づいて、特定の音律(例えば、純正律、純正ミーントーンなど)については調律を拒否することができる。

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登場人物
Mさん(今回も語り手役)
kotenとイッテツ(今回も解説役)

【M】:昔々、あるところに、一人の少年がいました。少年は、子供の頃にピアノを習っていましたが、ピアノの先生が恐くて、ブルグミュラーの途中で辞めてしまいました。確か小学校3年生くらいでした。
  (【イッテツ】:なんだよ、前回と全く同じ出だしじゃん、工夫がないなあ。 【koten】:シナリオライター曰く、「クライマックスに備えて余計なエネルギーを使わないようにしている」んですって。 【イッテツ】:前回のを上書きしていることが丸わかりじゃんか(汗))

【M】:その後少年は大きくなって青年となり、アマチュアオケでフルートを吹く人と出会・・・・う5年前くらいには、既にチェンバロを習っていて、自宅(実家)にチェンバロがありました。
  (【イッテツ】:ありゃりゃ、もうここで分岐か。殆ど楽できなかったな(汗)  【koten】:独身の頃でしたね、そういえば。)

【M】:チェンバロレッスンの話を少しだけしますと、最初のレッスンで楽器についての説明があり、とりわけ、『平均律では楽器が美しく鳴らない』ということをまず最初に教わりました。 青年は、「なるほど、これがチェンバロ業界では常識なのか」と思いました。

【M】:青年は、チェンバロレッスンが進む内に、次第に古典調律の良さが分かって来ました。そして、青年は、自宅の「アップライトピアノも古典調律にしたい!」と考えはじめるようになりました。青年は、子供の頃は平均律3度について何の疑問も抱いておらず、平均律3度は「美しい和音である」とさえ思っていました。その価値観が、次第にゆらぎ始めたのです。

【M】:その頃の青年は、親元で暮らしており、自宅のピアノの調律師への連絡は母親が行っていたので、まず親に言う必要があります。青年は、勇気を出して母親に次のように告げました。「次にピアノを調律してもらう時は、「古典調律」で御願いして欲しいんだけど・・」。
 (【イッテツ】:おいおい大げさだな、そんなに「勇気」の要ることなのかよ、これ?  【koten】:私的には結構勇気が要りましたね(汗))

【M】:そして、次の調律の機会は、意外にも早くやって来ました。これは運命のいたずらなのかも知れません。いやいや、それとも音楽の神様が手助けしてくれたのかも知れません。すべては読者の皆様のご想像にお任せします。
  (【イッテツ】:ピアノの調律って、普通1年周期くらいで調律師の方から連絡来るんじゃなかったけ?  【koten】:確かこの時は、母親から調律師の方に電話掛けてくれたんですよね。私の決意に何かを感じてくれたのかもしれませんね。)

【M】:以下、母親が調律師に電話を掛けている内容等を実況いたします。
  【母H】:「ウチの息子がピアノの調律を古典調律で御願いしたいって言っているんですけど・・ええ、そうです・・・大丈夫でしょうか? え、「出来る」、そうですか。それでは次回はそれで御願いします。息子ですか? ええ、いますよ。 じゃあちょっと代わりますね」、、ほらあんた、電話に出なさい!調律師の人が話したいことがあるってさ。
  青年:「もしもし、代わりました・・・(中略)・・そうです、今チェンバロを習ってまして、家にチェンバロもあります。古典調律が良いと思ったもので、家のピアノも・・・はい? 調律の時に私も同席するんですね。えぇ、○月○日なら大丈夫です、家にいます。・・・(以下は割愛)」
  (【イッテツ】:これって十数年前のことだろ、お前、何でこんなことまで覚えているの?(←あきれ顔) kotenn:ま、大体ですよ。細部のイントネーションまでは流石にちょっと(汗))

-----休憩~後半開始----------------

【M】:そして、待ちに待った調律の日がやってきました。約束の時間に「ピンポーン」と玄関のベルが鳴り、ピアノ調律師さん(髭面の中年男性)が来ました。名刺をもらい、お互いに挨拶をし、ピアノ(Y社製アップライト)の前に調律師さんが来て楽器を調べます。青年は、「これから家のピアノがどんなに美しい和音になるのだろう?」とワクワクして期待に打ち震えています。

【M】:ところがです、1分たっても2分たっても調律が始まりません。青年は「どうしたのだろう?」といぶかしがっています。調律師さんは意を決したように喋りはじめました。「調律をする前にちょっとお話をしましょう・・」
 そうです、『ユーザの本気度テスト』が今まさに開始されようとしているのです!
 【調律師】:「現代のピアノは、平均律で一番良く響くように設計されているんですよ・・・(細部割愛)・・・・だから直ぐに元の平均律に戻したくなると思うんだけど、それでも良いんですか?」
 【青年】:「・・・(コクリと頷く)」

【M】:この頃の青年は、古典調律の価値について今ほど分かっていませんでした。そのため、「当然です、当たり前じゃないですか!」とは言えませんでした。青年は「今さら何言っているんだこの人、そのために来たんでしょう貴方?」と思ったのですが、この頃は内気でシャイだったので、言葉にすることはできませんでした。
 (【イッテツ】:古典調律「しか使わない」ようになってからは、お前さん、性格がずいぶん開放的になったよなぁ 【koten】:「平均律人生」時代はまさに「四畳半フォーク」的な世界を作ってましたね自分で。「いいんだいいんだ、分かる人だけに分かってもらえればそれで・・・(いじいじ)」って感じで。)

【M】:調律師は、青年の様子をじっと伺います。そして判断しました。「レベル1は合格かな」と
 (【イッテツ】:こんな風に本当に考えたのかいな? 【koten】:いや、これはあくまで私の想像です。でも、実際にこんな問答が繰り返されたのは誓って事実ですよ。)

【M】:そして、次の「本気度」試験が始まりました。
 調律師:「現代のピアノは、音程の面でも平均律が一番ぴったりくるように設計されているんですよね・・・(詳細割愛)・・・だから、平均律で調律されているピアノを古典調律にすると、弦のテンションの関係で、結局はピッチが平均律の方向に戻ってしまうんですよね。 それでもやろうとするんですか?」
【M】:青年はだんだん決意がゆらぎ始めます。ここでも「やります!」と明確に言葉を発することが出来ません。ただ、決してひるむことはありませんでした。
  (【koten】:確かこのとき、「それならば、Aのピッチ(Hz)を(平均律に戻りにくいようなピッチに)変えたら良いんじゃないですか?」って言い返したんですよね。それが結構ポイント高かったかもしれませんね。)

【M】:調律師は判断しました。「レベル2も合格かな」と
  そして、いよいよ最後の試験です。
 【調律師】:「平島さんの本の影響により、古典調律にすべきという意見は昔からちらほら出ていて、音大の学生でもそういう人が時々現れるんですが、結局は静まって行って、最後はみんな平均律で調律しますね・・・(以下は割愛、古典調律の悪口が延々と述べられたのですが、思い出したくありません)・・・」
【M】:青年は、悔しくて泣き出しそうになりました。「調律一つで何でここまで言われないといけないのだろう?」と思いました。けれど、青年は、最後までじっと黙って耐えました。
 (【イッテツ】:「たかが調律、されど調律」だよな 【koten】:ですね)

【M】:そして、調律師は、遂に最終的な判断を下したのです・・「よし、この人ならやってやっても良いかな」と。 青年は厳しい試練を乗り越え、試験に合格したのです。
 (【イッテツ】:何か格好良いこと書いてるけどさあ・・・実際は、お前さんが泣き出しそうになったんで、「可哀想だから、もうこれくらいで勘弁してやろう」って思っただけなんじゃないの? 【koten】:御免なさい、全くその通りだと思います(自爆))

【M】:もっとも、直ぐに調律が始まる訳ではありません。まずは、調律する具体的な音律(+基準ピッチ)を決める必要があります。調律師さんの音律レクチャーが始まりました。
(【koten】:このレクチャーはインパクトあったなぁ)

【M】:調律師さんは語り始めました。
 詳細については、音律関係書籍に書いてある内容と大差ありませんので割愛しますが、以下の点を強調されていました。
 「西洋音楽では、3度の純正が重んじられてきたこと」
 「鍵盤楽器の世界では、「純正」とは即ち「長3度」の純正を意味すること。」
 「長3度がどれだけ純正に近いか否かが最も重要なポイントであること。」
 「鍵盤楽器の世界では、最も純正な音律はミーントーン(中全音律)であること。」

そして調律師さんは、顔を歪めて苦しげに呻く(うめく)ようにこう述べたのです。
「それでも、・・・それでも調律学校では、「平均律は、クラシック音楽史上『最高』の音律である。」と教育されるんです」と。

 そして、調律師さんはこうも言いました。
 「色々な調律法があるが、私は、ミーントーン(中全音律)だけは頼まれても絶対にやりません」と。
 (【イッテツ】:これってさぁ、最初に述べた内容と完っっっ全に相反(矛盾)してない? 【koten】:良く考えてみるとそうですね(汗)。 【イッテツ】:おいおい(汗)、ちょっと考えれば直ぐ気が付くだろうに! 【koten】:冷静に考えられる雰囲気じゃなかったんですよ、この時は! あと、ミーントーンの調律を断る理由として「現代とは全く違う響きで、違和感が大きすぎるから」ということを述べられてましたね。)

【M】:この頃の青年は、チェンバロでミーントーンを試してみたことが全く無く、ミーントーンの価値、即ちこの音律がどれだけ素晴らしいものかについて全く分かっていませんでした。
(【koten】:チェンバロレッスンでもミーントーンは扱わないんですよね、なぜだか。 【イッテツ】:何でだろうな? 【koten】:さあ、なぜでしょうね。プロを目指すような人にだけ教えるってことですかね? 
 【イッテツ】:でもさぁ、仮にチェンバロレッスンで「最初にミーントーンから教える」ような教育体系になったら、お前のような奴が一気に激増すると思わない?(笑)
 【koten】:あ、それはそうかも(笑)
 【イッテツ】:それにさぁ、ミーントーンって、長い間、西洋音楽の「標準音律」だったんだろ? それなら、むしろ「ミーントーンを中心として物を考える」方が合理的かつ正論なんじゃないか? 【koten】:そう思います。ですので私、実際ここ数年は、そうして物を考えて来ましたよ。
 【イッテツ】:そう思うと、何か変な世の中だよな・・まさかとは思うけど、もしかしてミーントーンって法律で禁止されているのかな? 【koten】:あはは、それはあり得ないでしょ、だって現に電子チューナーや電子鍵盤楽器にプリセットされているし。
 【イッテツ】:業界の不文律とか? 【koten】:私、それも色々な人に質問したんです「ミーントーンって禁止されているんですか?」って。 【イッテツ】:そしたら? 【koten】:YES(禁止されている)と答えた人は誰もいませんでした。 【イッテツ】:単にミーントーンの良さを知らないだけってこと? 【koten】:どうもそうみたいですね。先日、別の件で色々な人にメール出したのですが、少なくとも、調律師の梅岡さんからの返答メールでは、そのことが伺われますね。ただ、梅岡さんからはもっと専門的かつマニアックな答えをいただきました。【イッテツ】:梅岡さん何だって? 【koten】:秘密(笑)、読者からのリクエストあれば書きます。あ、ちなみに梅岡さんのHPとブログのサイトはここです。とにかくエネルギッシュな方ですよね梅岡さん! 素晴らしいですよ。
HP
http://homepage3.nifty.com/umeoka-gakki/
ブログ
http://umeokagakki.cocolog-nifty.com/blog/



【M】:あのぅ、・・・そろそろ次行って良いですか?(汗)
    (【koten&イッテツ】:あぁ、ごめんなさい、続けてください(謝))

【M】:もう1回読みますね・・この頃の青年は、チェンバロでミーントーンを試してみたことが全く無く、ミーントーンの価値、即ちこの音律がどれだけ素晴らしいものかについて全く分かっていませんでした。
 そのため、調律師が述べた説明の論理矛盾にも気がつきませんでした。ミーントーンをチェンバロで実際に試すのは、この数年先になります・・ああ、私の音楽人生どうしてくれるんだぁ~!!・・・って、文句ならご自分で言って&私の口から言わせないで下さいよ(怒)
  (【イッテツ】:調律師としては「論理矛盾があるかもしれないけど、何も嘘は言ってないぞ。チェンバロ持っているんだったら、ミーントーンがどれだけ良い物であるかは自分で試してみろ」ってことじゃないの? 【koten】:今考えるとそうかも知れないですね。実はピアノ調律が終わった後、「チェンバロの調律の仕方についても教えてあげましょうか?」って言ってくれたんですよ。 【イッテツ】:おぉ、凄く親切&良い人じゃないか! 【koten】:そう思います(←基本的には「音楽をやる人に悪い人はいない」と信じている)。でも私「いや、いいです」って断っちゃったんですよね、、、そのときチェンバロルーム(自分の部屋)が凄く散らかっていて、人に見られるのが恥ずかしかったんです。 【イッテツ】:馬鹿だな~勿体なすぎ!! もしかしたら、ミートーンだけでなく、最近知ったキルンベルガー1とか2とかも、その時に教えてもらえた可能性あったのに。 【koten】:そうかも知れないですね。全くお恥ずかしい限りで。 【イッテツ】:その調律師さん、ミーントーンについて他に何か言ってた? 【koten】:そうですね・・・パイプオルガンについては今でもミーントーンの物が残っているとか仰ってましたね。何か、平均律のパイプオルガンだと、「低音(足鍵盤?)の和音を鳴らしたときに唸りが酷いから」みたいなことを仰ってました。 【イッテツ】:そういえば、その調律師さん、Just Intonation(純正律)については何も言ってなかったの?
【koten】:何も言ってなかったですね。純正律=ミーントーン的なニュアンスが感じられました。梅岡さんも純正律=ミーントーン的に捉えていらっしゃる感じがします(梅岡さん、違う場合は御指摘ください。))

【M】:す・み・ま・せ・ん! 続き読んで良いですか?(怒)
    (【koten&イッテツ】:御免なさい~(謝))
 
【M】:おほん(←咳払い)、そうして、調律師の方から具体的な音律が提案されました。
 【調律師】:「では、内田光子(さん)がモーツァルトのピアノソナタ全集を録音したときの調律でやってあげましょうか? ここにデータ表がありますので、これを差し上げますよ。」
【M】:調律師さんは、1枚の紙(確かA6くらいのサイズ)を青年に差し出しました。12個の音の音程(確かセント値)とピッチが記載されていました。後で調べたら、それは普通のヴェルクマイスター法(=第1技法第3番)でした。御免なさい、Aのピッチは忘れてしまいました。少し低かったかも知れません(430くらいだったか?)。
(【イッテツ】:そのデータ表ってまだ残っているの? 【koten】:家中探せば出てくるかも知れませんね、調律師さんの名刺とともに。 【イッテツ】:そういえば、このデータ表の話について、mixiの脱平均律のコミュに投稿したら、いつの間にか消えていたんだよな投稿内容が(笑) 【koten】:そうですね、不思議ですね(笑)。ギター関係者も、ギターの「非」平均律の記事について一度は(勇気を出して?)投稿したのに、自主的に消しちゃう人が多いみたいですね。【イッテツ】:お前さんは消さないの? 【koten】:消すわけないでしょ!! 私、自分の説に自信持ってますもん。それくらい考えに考えて考え抜きましたもん。)

【M】:そうして、そのピアノは、美しい和音を奏でる楽器へと変身したのです。あぁ、何て綺麗な和音なのでしょうか(うっとり)。それ以降、青年がピアノの調律を平均律に戻すことは、決して、「2度と」なかったことは言うまでもありません。
 (【koten】:最後、凄い強調の仕方だね(笑) 【M】:これ、貴方が書いたんでしょうが(汗))

【M】:めでたしめでたしm(__)m

--------フリートーク!---------------
【M】:いやぁ、今日はさらに重苦しいテーマでしたよ、もう私、途中で何度も帰ろうかと思いました(泣)。
【イッテツ】:いやいや、御苦労さまでした。さて、昨日と同じ質問だけど、この小話の真意は、あの調律師さんに文句を言いたいって訳じゃないんだろ?
【koten】:文句どころか、もう本当、めっっっっっっちゃくちゃ感謝してます!! 繰り返しになりますが、
 「西洋音楽では、3度の純正が重んじられてきたこと」
 「鍵盤楽器の世界では、「純正」とは即ち「長3度」の純正を意味すること。」
 「長3度がどれだけ純正に近いか否かが最も重要なポイントであること。」
 「鍵盤楽器の世界では、最も純正な音律はミーントーン(中全音律)であること。」
 これを教えてもらえたことが凄く大きいんです、今の私にとって。これ、一生の財産にしますので。本当に有り難うございました。
   (【M】:今回は「ああ、私の音楽人生どうしてくれるんだぁ~!!」って文句言ってたくせに・・・)

【koten】:えっ、Mさん何か言った?
【M】:いえ別に・・。

【イッテツ】:さて、今日は長くなったんで、このくらいにしとく?
【koten】:まだまだ話したいことが沢山あるんですけど、キリがないですしね。
【M】 :今日は私、声が枯れちゃいましたので、これで失礼しますね(そそくさ)。
【koten&イッテツ】お疲れ様~また宜しくね~!!(【M】ひえぇ~ん(泣))

P.S.:マイミクのといさん、mixiでの2年前の議論、これで納得していただけましたでしょうか? といあえず、これが私の答えです(でもまだ全然言い切っていないんですけどね(汗))。


今後の執筆予定
 ※この「3度音程重視」の考え方がギター業界にも通用するのか?
 ※平均律を「標準音律」として統一させた国際会議(1939年ロンドン国際会議でしたっけ?)以降に一体何が行われたのか? あなたが為政者なら何をするか?(キーワード:「理科年表」の音律のページ参照、社会主義(共産主義)の台頭と12音技法との類似性、日本人の平和ぼけ、人間の「綺麗な一面」しか見ない音楽業界の人、「白人」の気質→原爆投下(1945年)、G.レオンハルトは何故に「音律は、楽譜から解読するしかない」と言い切ったのか?、社会主義(共産主義)は崩壊したのに何故12平均律だけは生き残っているのか?)
タグ:社会貢献
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てですこ

家にある電子ピアノをさっそく古典調律にして、
いろいろな和音を弾いてみました。
私は鈍感なのですが、平均律のわずかな濁りが感じられるように
なりました。純正調のすっと納まる感じがいいですね。
ピアノが弾けない私は、今日はここまで。
by てですこ (2010-06-22 21:49) 

koten

てですこさん、コメントありがとうございます。

 電子ピアノでの平均律のわずかな濁りが感じられるようになったって、凄いじゃないですか!!  相当耳が良いですよそれは! 電子ピアノの平均律は、実は「出来るだけ濁りを感じさせないように微妙に平均律の音程からずらしていて、そのずらし具合は各企業のノウハウ(企業秘密)」って噂ですからね。でも、こんなの、今の技術をもってすれば、どれだけずらしているかなんて直ぐ分かるでしょうけど(笑)
by koten (2010-06-22 23:23) 

Enrique

なるほど,上のコメントに対してですが,生の楽器ですと,協和関係がわずかにずれても,自然にハモろうとする作用があるようです。これを,私は同期現象と考えています。その真偽・定説は調べていませんが,次のような記事を書いたことがあります。
http://classical-guitar.blog.so-net.ne.jp/2009-08-17-1
だから,その自然ハモリ作用の無い電子楽器で忠実に平均律を鳴らしても(自然ハモリ作用は平均律の大きなずれまでは吸収できないので)つまらないのですね。音律を少しいじるか,何かしないといけないのは納得できます。
現代のピアノが平均律調律が前提でノウハウが重ねられてきたことは事実だと思いますが,平均律調律前提でも実際の響き重視で,鍵盤両端では30~40セントも高く(低く)しますから,出来ない訳はないと思いますが,ややメンドウなことは確かでしょう。メンドウなことをしたあげく,後でクレームついたら,かなわん。というのが調律師さんの本音でしょう。
調律のお代を沢山もらわないとやってられないという,営業的側面もあります。
古楽器の演奏でその楽器の音色に逃げているところがありますが,もっと重要なのは,音律なのですね。
by Enrique (2010-06-24 00:23) 

Enrique

あまりピアノの曲聞いてませんが,妻の関係時々ピアノの発表会などを聞きに行くと,ハイドンもモーツァルトもベートーベンも,はたまたショパンまでみな同じに聞こえてしまうのですね。プロの演奏会だとプログラムを工夫しているので,余り気にならないのが,アマの発表会は無邪気にそれぞれバラバラな曲を同じ楽器で弾いているので気になったりします。

どこに書いてあったかわからなくなりましたが,なるほど,コンサート・グランドの方が弦長長いので,弦の硬さの影響(インハーモニシティ)は出にくいですね。現代の楽器に古典音律を使うというkotenさんの発想は理にかなっています。考古学的な古楽の発想からは決して出てこないアイデアですね
by Enrique (2010-06-24 00:42) 

koten

Enriqueさん、nice&コメントありがとうございます。

 すみません、コメントに今日(H22年11月15日)気づきました、誠に申し訳ないです。m(__)m 

 「協和関係がわずかにずれても,自然にハモろうとする作用(同期現象)」、これ凄く興味深いですね! 最近話題にした「長3度が純正とどれだけずれれば共振現象が起きなくなるか?(長3度の共鳴の「閾値」論)」とも直接関係していますよね。

 ピアノ曲の印象ですが、私も昔はハイドンとモーツァlルトのピアノ曲は「似たようなもの」と感じてました。今は「全く違う(似ても似つかない)」と感じてます。

 ちなみに現代の楽器に古典音律を使う最も大きな理由は、「単に古楽器を買うお金がないから」です(超自爆)、身も蓋もない話ですが(汗)。本当は喉から手が出るほど欲しいんです、フォルテピアノとかクラヴィコードとかリュートとか・・・。
by koten (2010-11-15 12:43) 

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