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弦とピッチと音律と(物語風小話) [フレット楽器]

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 前回の話につき「雑多で読みにくい」的な不評をいただいたので(泣)、今回は少し工夫してみました。

 (ただ、今回の話はギター関係者でないと楽しめないかも知れません。悪しからずご了解くださいませ)

--【要約】(時間の無い方はこの文章だけ読めば大体分かると思います。)--------------
 ギター弦につき、ある弦メーカーの弦はピッチが正確であったが、どうも弾いていて「イマイチ面白くない」と感じた。他方、ある弦メーカーの弦はピッチが不正確であったが、弾いていて面白く感じた。当時のkotenのギターの先生も全く同様のことを述べたが、加えて「後者の弦はピッチが不正確だからこそ面白く感じるのかも知れませんよ」という意味のことを仰り、それがkotenの心にずっとわだかまりとして残った。
 時は流れ、kotenは平均律フレットのギターを弾くのが耐えられなくなり、フレット改造することになった。その際、前者の弦を再び使うことになり気付いた。「あのとき先生が仰ったのはそういうことだったのか!」と。



あとは蛇足!(例によって、おちゃらけモードです。自分が楽しむために書きました(汗))
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登場人物
Mさん:(今日の主役、語り手役)
kotenとイッテツ:(「解説役」なのだが邪魔しているとしか思えない)

M:昔々、あるところに、****テ(以下「P」)というブランドのギターの弦メーカー(会社名は「D」社)がありました。このD社は、ピッチが正確な弦を作ることでは業界屈指のメーカーでした。
 (koten:ひそひそ・・・恐ろしいですよね、どんなに伏せ字にしてもギター業界の人なら一発で解読しちゃいますもんね。 イッテツ:って言うか、このシナリオ書いた人センスないよ(笑)。単に「P」なら「ピラミッド(社)かも」という含みを持たせることができるのにさ。これは確信犯だな(爆))

M:その一方、******ン(以下「A」社)という弦メーカーもありました。このA社は、不良弦率が多くピッチが不正確な弦が多いのですが、「音色が良い」ことで評判のメーカーでした。青ラベル、赤ラベル、黒ラベルなどの弦を販売しておりました。
 (koten:あはは、丸わかり! イッテツ:「など」じゃないだろ、「ゴールド」はどうしたゴールドは!? koten:そういえばこの頃のジョンって、高音弦は「赤」を研磨して使っていたらしいですね、、どうやって研磨していたんでしょうかね?)

M:うるさいです! ちょっと静かにして下さい(怒)
 (kotenとイッテツ:「はーい」(←しょんぼり))

M:当時、一人の青年がギターレッスンに通っていたのですが、使う弦について悩んでいました。P(D社)の弦はピッチが正確でしたが、弾いていて「今ひとつ面白味がない」と感じ、一方、A社の弦は弾いていてとても面白く感じるのですが、不良弦が多くピッチの不正確なものが多かったためです。
 (イッテツ:青年ってお前のことだよな? koten:ええまあ、あの頃は若かった(汗))

M:ギターの先生も同じ感想を述べられました。ただ、「A社の弦はピッチが不正確だからこそ面白く感じるのかも知れませんよ」と仰り、それが青年の心に後々まで残ったのでございます。
 (koten:先生、どうしてるかなぁ イッテツ:久しぶりに連絡してみれば?)

M:ある時、A社が紫のラベルの弦を販売しました。この弦は、非常にピッチの精度が良いもので、「A社が奇跡を起こした!」と当時非常に話題になりました。
 (koten:でもあれ、太くて凄くテンション高いんですよね(汗) イッテツ:歳とるとキツイよな、あの弦)

M:この弦につき、当然青年も使ってみたのですが、弾いている内に次のような違和感に襲われたのです・・「あれ、A社の弦で音色も良いのにイマイチ面白くないぞ?」

-------休憩~第2部開始------------- 

M:時は流れ、青年は社会人になり、20代後半から古楽を勉強することになりました、、しかししかし、平均律「御法度(←全否定)」である古楽の力はそれはもう恐ろしい(?)ほどであり、青年は次第に平均律フレットのギターを弾くのに耐えられなくなって行きました。そして青年は遂に!・・・・ギターを古典調律(ケルナー音律)にすべく、禁断の「フレット改造」に手を染めるのです!(←オドロオドロしく読んでね!)
  (koten:御願いだから、まるで「犯罪者」みたいに言わないで欲しいんだけど・・(汗) イッテツ:業界的には結構なインパクトだからな、あれは。 koten:でもヴィオラ・ダ・ガンバ奏者などは「常識」みたいですよ、古典調律(うねうね)フレット)

M:フレット改造にあたり、青年は、「できるだけピッチの精度が良い弦を使うべき」と考えました。ピッチが悪い弦だと、弦交換の度にフレット位置を変える必要に迫られかねないからです。そして、精度が良いP(D社)の弦を再び使った青年はビックリしたのです・・・
  (イッテツ:だからハッキリ言えよ、「プロアルテ(ダダリオ社)」って! koten:あ、言っちゃったよこの人(汗))

M:「面白い! この弦でも凄く面白い! いやあぁ、もう最高!! 生きてて良かった!」
(イッテツ:大げさだなお前(汗) koten:そういえばあの頃は「生きてて良かった」が口癖でしたね)


M:その時、青年は気付いたのです、あの時述べた先生の言葉の意味を。
 「そうか、音程が完全に均一だと面白くなくなるってことかぁ!!」
 そして、青年は、その後2度とA社の弦を使うことはありませんでした。
 (イッテツ:嘘付け! 今でも「黒」はたまに使ってるくせに! koten:「ピッチの精度を高めるべく努力しているメーカーは最後には報われる」って落ちにしたかったんですけどね。古典調律フレット化が進めばそうなるってことを暗示したってことで。)

M:めでたしめでたし
  (koten:お疲れさまでした~ イッテツ:よし、よくやったMさん!)
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Enrique

弦のピッチのお話,納得ですね。私も全く同じ感想を持っています。よくA社のはピッチが悪く,10セットの内1セットも使えないとか聞きましたが,私は音感が悪いのか,10セットの内1セットも捨てたことがないですね。実際最近は先祖がえりと老人力で赤を使っているのですが,まあ実際には10セット使うには何年もかかりますが。フレッティングも,とあるスペインの銘工はほとんどカンでやっていたようですが,下手に正確な平均律でやられるよりも良かったのですね。フルートでもそんな話を聞いたことがあります。Y社のは音程が正確なのでつまらないとか。
by Enrique (2010-06-21 10:05) 

koten

 「10セットの内1セットも使えない」・・懐かしい! そういえばそんな風に言われてましたね(しみじみ)。 一番ひどいケースは、ピッチ不良を超越(笑)して「不良振動」を起こすやっかいなブツがあって、これだと振動時にフレットにあたって音がビリついてしまうんですよね。あれは最悪でした。

 フレッティングに関しては、mixiで初期の頃に、自分のページでギターの平均律フレットに対する批判記事を書いていたのですが(汗)、何人からの方からいただいたメッセージでは、「スペインの有名な製作者(←なんだったかな(汗))のギターは平均律じゃないよ」というようなことを言われましたね。あと、大西達朗さんからは、「昔のギターは、良く使う和音についてはなるべく美しく響くようにフレッティングされている(ものが多い)、但し、それは「音律」と呼べる程のレベルではないが」的なことを教えていただきました。

 mixiのマイミクの方(プロギタリストNさん)から、「P社」は正確ではなく「D社」が正しいのではないか、的な御指摘を受けましたので、先ほど訂正しました。

 マイミクの人もこっちでコメント書いてくれると色々情報交換できて面白いのになぁ、って思ってます。マイミクの人こっち来ない?(笑)

 マイミクの上記Nさんと同じくマイミクのMさん(作曲専攻の方)を、古楽(平均律全否定)の世界に引きずり込みたいなあと考えている今日この頃です(爆)
by koten (2010-06-21 12:36) 

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